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飲食店の「メニュー見直し」はABC分析を用いれば効率的。その手法を詳しく紹介!

飲食店のメニューには常に注文を受ける「売れ筋メニュー」から、あまり注文を受けない「死に筋メニュー」まで幅広い種類が存在します。経営者、または店長・料理長は、これらメニューの中から「強み」を見つけ出し、優先順を付けていくことが大切です。

そこで今回はメニュー力を高めるために有効な「ABC分析」について、その概要と活用方法をご紹介します。

ABC分析とは?

その名の通り、販売数や売上高などからメニューをABCとランク付けし、メニュー開発や在庫管理などで優先すべきアイテムは何かを洗い出す方法です。ABC分析を用いると、そのメニューが全体の売上の中でどのくらい貢献しているか、影響力がひと目でわかるというメリットがあります。

では、サンプルの表とともに分析表の作り方を見てみましょう。

ABC分析表の作り方

1、商品の販売数を確認する
ほとんどの店舗レジには商品合計出数を集計する機能がついています。商品点検レポートのレシートを打ち出すことで確認ができますので、まずは販売数を確認し、メニュー・単価・販売数をリスト化、それぞれの売上高を計算します。

No メニュー名 単価 数量 売上
1 オムライス 1100 80 88000
2 ハヤシライス 900 25 22500
3 カレーライス 750 150 112500
4 エビピラフ 750 80 60000
5 ナポリタン 750 30 22500
6 ハムサンド 600 90 54000
7 ミックスサンド 700 15 10500
8 ホットドッグ 350 130 45500
9 チリドッグ 500 25 12500
10 チーズドッグ 500 70 35000

2、売上高の多い順にソートする
売上高の多いメニューが一番上になるようにソートします。

No メニュー名 単価 数量 売上
3 カレーライス 750 150 112500
1 オムライス 1100 80 88000
4 エビピラフ 750 80 60000
6 ハムサンド 600 90 54000
8 ホットドッグ 350 130 45500
10 チーズドッグ 500 70 35000
5 ナポリタン 750 30 22500
2 ハヤシライス 900 25 22500
9 チリドッグ 500 25 12500
7 ミックスサンド 700 15 10500

3、売上の累計とその構成比を算出する
まず、売上高が1位のメニューに2位以降を足していきます。たとえば下の表で見ると、1位カレーライスの112500円に2位オムライスの88000円を足し、累計2位の欄に記入します。さらに1位+2位の数字に3位の数字を足して空欄に記入……と続けていきます。最後の10位は、売上合計の数字と一致します。

No メニュー名 単価 数量 売上 売上累計 売上累計構成比(%)
3 カレーライス 750 150 112500 112500 24.2
1 オムライス 1100 80 88000 200500 43.3
4 エビピラフ 750 80 60000 260500 56.2
6 ハムサンド 600 90 54000 314500 67.9
8 ホットドッグ 350 130 45500 360000 77.7
10 チーズドッグ 500 70 35000 395000 85.3
5 ナポリタン 750 30 22500 417500 90
2 ハヤシライス 900 25 22500 440000 95
9 チリドッグ 500 25 12500 452500 97.7
7 ミックスサンド 700 15 10500 463000 100

次に売上累計構成比を出します。計算方法は売上累計÷売上合計です。1位カレーライスは、112500÷463000=0.242で24.2%になります。次いで2位オムライスは200500÷463000=0.463で46.3%になります。3位以降も同様に計算します。

4、売上累計構成比からA,B,Cとランク付けする
売上累計構成比とは、その累計が全体の売上に対しどのくらいの割合を占めているかを表したものです。たとえば、1位カレーライスは全体の24.2%です。ついで1位カレーライスと2位オムライスの売上累計構成比は46.3%。つまり「うちの店の売り上げは、カレーライスとオムライスだけで46%あるのだな」ということが分かります。

No メニュー名 単価 数量 売上 売上累計 売上累計構成比
(%)
ランク
3 カレーライス 750 150 112500 112500 24.2 A
1 オムライス 1100 80 88000 200500 43.3 A
4 エビピラフ 750 80 60000 260500 56.2 A
6 ハムサンド 600 90 54000 314500 67.9 A
8 ホットドッグ 350 130 45500 360000 77.7 B
10 チーズドッグ 500 70 35000 395000 85.3 B
5 ナポリタン 750 30 22500 417500 90 C
2 ハヤシライス 900 25 22500 440000 95 C
9 チリドッグ 500 25 12500 452500 97.7 C
7 ミックスサンド 700 15 10500 463000 100 C

ABC分析では、一般的に次のようにランク分けします。

A……売上累積構成比が70%未満のメニュー。上の表で見ると、カレーライス、オムライス、エビピラフ、ハムサンドの4メニューで全体の67.9%を占めることになります。 これらが店を支える主力メニューとなります。

B……売上累積構成比が70~90%のメニュー。1商品としては全体に対する影響度がさほど大きくないサブメニューとなります。

C……売上累積構成比が90%以上のメニュー。全体に対する影響度がほとんどないと考えられるメニューです。

ABC分析表の活用方法

飲食店でABC分析を行う場合、メイン、サイドディッシュ、ドリンク、デザートなどカテゴリ別に分析表を作るのがより実用的です。

■商品改善の優先順位をつける
Aにランクされたメニューは、売上全体に影響力を及ぼすメニューとなるので、効率的に商品の改良を行う際、真っ先に手を付けるべきアイテムです。

■在庫管理の効率化を図る
ABCのランク分けに応じてメニューを整理し、在庫の効率化が図れます。

■季節など時期に応じて確認する
月単位の推移を確認することによって、季節やイベントなど時期に適したメニュー構成が把握できます。

■顧客ニーズをつかむ
今回のサンプルでは、売上累積構成比をもとにABCのランク付けをしましたが、メニューごとの販売数も顧客ニーズの把握の一助になります。販売数でソートし、併せて確認してみてください。

■費用対効果を確認する
サンプルでは売上を基準にしましたが、原価を基準とし粗利累計構成比を出すと、より費用対効果を把握することができます。単価-原価=粗利となりますので、売上累計構成比と同様に粗利累計構成比を出せば、より利益に即したABCのランク分けができます。

いかがでしたか? 月単位で継続してABC分析表を作成すると、販売数や売上高などでメニュー改善の効果が確認できます。ぜひ、活用してみてください。

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