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食用油の価格高騰。 コスト見直しにつながる、仕入れ・保存・使い方とは?
食材の値上げが相次いでいます。なかでも、多くの飲食店が影響を受けているのが「食用油」です。業態を問わずさまざまな店舗で使われていることもあり、2023年3月に飲食店ドットコム会員に行ったアンケート調査では、物価高騰を実感している飲食店のうち、73.3%が「食用油」に対して物価高騰の影響を感じていると回答しています。そこで今回は、食用油のコスト見直しにつながる、仕入れや保存、使い方などをご紹介します。
画像素材:PIXTA
飲食店が食用油を仕入れるときのポイントとは?
普段、食用油を仕入れる際にどんなことを意識していますか。ここでは、コストを見直すという観点から、2つのポイントを見ていきましょう。
■価格以外の部分も比較検討する
コストを意識するとなると、価格だけに注目しがちですが、食用油を仕入れる際は、価格以外の部分も比較・検討した方が良いでしょう。もちろん安くて良い商品もありますが、なかには質が良くない、賞味期限が近い、複数注文が必要など、何かしらの理由がある場合もあります。このような商品を購入してしまうと、結果的にコストが増えることも考えられます。そのため価格はもちろん、それ以外の部分も比較した上で、どの食用油を購入するか決めましょう。
■劣化しにくい食用油を選ぶ
食用油は使い続けると酸化してしまうため、劣化しにくい製品を仕入れるのも一つのポイントです。酸化した油を使った揚げ物は、風味が悪い上、胸やけなどを引き起こす可能性があるので、料理の品質を保つためにも適宜交換する必要があります。しかし、交換頻度が高いと、それだけコストがかかります。そこで意識したいのが劣化しにくい食用油の仕入れです。食用油のなかには酸化しにくい製品があるため、こうした製品を利用することで、全体的な使用量の削減につながるでしょう。
キャプション/画像素材:PIXTA
食用油の保存の仕方、使い方を工夫してコストを削減
食用油のコストを抑えるためには、油の酸化を防ぎ、劣化をしないようにすることが大切です。ここでは、具体的にどのように食用油を保存したり、使ったりすれば良いか見ていきましょう。
■光や熱を避けて保存
食用油は、光や高温、空気などと接することで酸化が進んでしまいます。保存する際は、直接日が当たらない場所に置くだけでなく、蛍光灯の光にも当たらないようにしましょう。また高熱によっても酸化が進むため、コンロのそばなど温度が高い場所にも置かない方が良いです。
■揚げカスなどを取り除く
油のなかにある揚げカスなどの不純物も、食用油の劣化を早める原因です。適宜揚げカスを取り除き、揚げカスが溜まらないようにしましょう。揚げカスを取り除くろ過機やパウダーなどもあるため、自店舗の環境や予算などとも相談しながら利用すると良いでしょう。
■差し油をして食用油の劣化を抑える
揚げ物を繰り返すと油の量が減ってしまいますが、これに「差し油」をするのも油の劣化を防ぐ方法の一つです。適宜差し油をすることで油の量が一定になり、油の酸化を抑えることにつながります。ただし差し油の量が少なかったり、タイミングが遅れたりすると充分な効果を得られません。
■食用油の劣化度合いを測定
油の酸化が進むと色が濃くなったり、ニオイが変わったりとさまざまな変化が起こります。視覚や嗅覚だけで判断している飲食店もいるかもしれませんが、個人差が生じることも。そこで使用したいのが、油の劣化度合いを数値や色で知らせてくれる製品です。こうした製品を活用することで、油を取り換える時期を適切に判断できるため、早めに取り換えてしまう心配がなくなります。
■食用油の劣化を抑える製品を導入
近年では、化学の力で油を長持ちさせる製品も登場しています。なかには、手持ちのフライヤーに投入するだけで効果を期待できるものもあります。食用油の劣化を抑え、使用量を削減したい方は検討してみてはいかがでしょうか。
食用油の仕入れや保存方法、使い方を工夫することは、食用油にかかるコストを抑えることにつながります。まずは、いま一度、自店舗の食用油の仕入れや保存、使い方を見直すところから始めてみましょう。 「飲食店ドットコム 仕入先探し」では、こだわりの食材を扱う仕入れ業者をたくさんご紹介しています。食材の仕入れ先をお探しの方は、マッチングサービスをご利用ください。最新記事
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