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上昇気流・笹田社長が語る2024年外食業界予測。集客の鍵は「客の心を癒す」店づくり

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飲食店の独立・開業支援事業を展開する株式会社上昇気流。2004年の創業以来、約2.5坪の立ち飲みから50坪を超える大型店、「ミシュランガイド東京」の星付き店など、手がけた業態は多岐にわたり、その数187店(2024年2月27日時点)にのぼる。

今回はさまざまな業態開発を行ってきた同社の代表取締役社長・笹田隆氏に、2023年の飲食業界のふり返りと、2024年の業界動向予測を伺った。

株式会社上昇気流代表取締役社長の笹田隆氏

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「信念」「情熱」「経験」を持った人の開業が目立った2023年

2023年は新型コロナウイルス感染症が、インフルエンザウイルスなどと同じく5類感染症に移行した年でもある。5類へと移行した5月以降、飲食店に客足が戻ってきた一方、「2021年、2022年の影響が出始めた年でもあった」と笹田氏は振り返る。

「コロナ禍以前は我々で独立・開業支援を行う飲食店は平均で年10店程度でしたが、5類へと移行した2023年は5店と依然として少ない状況でした。ここ2〜3年はやはり個店はしんどかったということだと思います」

そんな厳しい状況下でも生き延びてきた飲食店オーナーの共通点は、「信念」や「情熱」「経験」を持ち「挑戦したい」という気概を持つ人たちだったと話す。逆に言えば「自分のお店を持ってみたい」と、軽い気持ちで飲食店を開業する人はほとんどいなかったということでもある。

一方で「こういう飲食店がやりたい」という強い思いがある商人気質な人であれば、異業種出身でも、ある程度下積みをしてから独立をすれば成功している例も増えていると笹田氏は話す。ビジネス気質、職人気質な経営者よりも、商人気質でチャレンジングな人が成功を掴んでいるようだ。

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中森りほ

ライター: 中森りほ

グルメ系ウェブメディアの編集・ライターを経てフリーライターに。フードアナリストの資格を持ち、現在マガジンハウス『Hanako.tokyo』や徳間書店『食楽web』、ぐるなび『dressing』、日経『大人のレストランガイド』などで飲食店取材記事や食のエッセイを執筆中。