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連日3~4回転する抜群の集客力! 『下北酒場 こいどろぼう』が若者の心を捉える理由

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今回取材に対応してくれた川口英軌氏(写真左から2番目)をはじめ、東海地方出身の幼馴染みの4人で開業(写真提供:下北酒場 こいどろぼう)

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駅前の再開発でさらなる活気に溢れる東京・下北沢で今、若者の人気を集める居酒屋が『下北酒場 こいどろぼう』。「馬肉と明太子」というユニークなコンセプトと、フォトジェニックな空間を売りに2022年4月に開業して以来、20~30代の若い世代が集まる店に。オーナーは東海地方出身で、各々飲食業界で経験を積んだ幼馴染み4人組。自分たちと同世代をターゲットにした店づくりについて取材した。

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飲食で経験を積んだ幼馴染み4人で開業。ターゲットは同世代

シルクハットと、カラフルでレトロな書体のロゴがトレードマークの居酒屋『下北酒場 こいどろぼう』。下北沢駅から徒歩1分の好立地ではあるものの、ビルの2階という視認性は決してよくない場所で連日3~4回転する人気ぶりだ。現在は27坪・43席で月商800万円を実現している。

同店は、東海地方出身の幼馴染み4人組(川口英軌氏、小栗征哉氏、小栗寿心氏、近藤義保氏)が意気投合し、立ち上げた1号店。東京の飲食店で経験を積んだ川口氏と小栗征哉氏がおもにホールを、飲食店のキッチン経験が豊富な小栗寿心氏と近藤氏がおもに調理を担当している。ちなみに川口氏と小栗征哉氏は、いとこ同士であり、バンド仲間でもあるという。

人通りの多い下北沢南口商店街沿いのビル2階に立地

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空間もメニューもフォトジェニック! 自分たちの感覚を信じて直球勝負

『下北酒場 こいどろぼう』のターゲットは、店主らと同じ20~30代。料理も空間も、若者が好む店づくりを徹底している。まず内装は、壁一面に描かれたカラフルな富士山をはじめ、彫刻欄間(ちょうこくらんま)を施したカウンター、ステンドグラスの扉を用いた個室など、どこを切り取っても写真映えするフォトジェニックな空間に。さらに、「若いお客が気軽に来られる価格設定」にもこだわり、「チェーン店よりも少し高いけど、そこまで気張らずに来られる店」という位置づけで、客単価は3,500円に設定した。

店内の壁一面に描かれた富士山が象徴的な空間。天井からはカラフルな紙器の照明が吊るされており、どこかレトロな雰囲気

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また料理は、「馬肉と明太子」を主軸とした創作料理をテーマとしているが、これも「若者に好まれそうな食材や料理を考えて行きついた」(川口氏)もの。馬肉に関しては、開業メンバーの一人が馬肉を売りにした居酒屋での経験があり、おいしくてアレンジもしやすい食材である割に家庭で食べる機会は少なく、非日常感を出せることも決め手となった。

「MEGA馬ユッケ(200g相当)」(2,728円)(写真提供:下北酒場 こいどろぼう)

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笹木理恵

ライター: 笹木理恵

飲食業界専門誌の編集を経て独立。スイーツ・パンからフレンチ、ラーメンなどまで、食のあらゆるジャンルを担当。飲食専門誌を中心に、一般雑誌やWEB、書籍などで活動している。「All About」「Yahoo!ニュース個人」でも執筆中。 https://foodwriter-rie.com/