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名古屋随一の商店街を擁し、B級グルメで賑わう「大須」。飲食店出店のポイントは?

2018年1月10日

Photo by iStock.com/winhorse
名古屋駅・栄駅から約2kmに位置する「大須」は、名古屋市営地下鉄鶴舞線「大須観音」、名城線「上前津」「矢場町」各駅にアクセスでき、門前町として古くから賑わってきました。日本三大電気街の一つで、「コメ兵」や古着ショップ、アイドルやサブカルの拠点としても知られています。また8つの商店組合で構成される「大須商店街」は、「食べ歩き」が楽しいと大注目。「大須」は今や、外国人観光客も注目する名古屋のホットスポットとなっています。今回は、活気あふれるエリア「大須」への出店について考えます。

地下街が主流の名古屋で、気を吐くアーケード商店街

名古屋で賑わっている商店街というと、「エスカ」「メイチカ」「サカエチカ」などの地下街の名前がまず上がります。地下ならば寒さが意外に厳しい名古屋でも快適に過ごせるということで、この地で地下商店街が発展しました。そんな名古屋にあって唯一、門前町の伝統を受け継いで賑わっている商店街が「大須商店街」です。

しかしこの商店街にも、時代の波に取り残されて衰退した過去がありました。かつては芝居小屋、昭和以降は映画館が立ち並んで人を呼び寄せた商店街は第二次大戦の空襲で壊滅的な打撃を受け、戦後は区画整理で栄地区と分断されて人の流れが途絶えました。1977年に「ラジオセンターアメ横ビル」ができたことを契機に、東京・秋葉原のような電機街として再生の糸口をつかみます。1978年には「大須大道町人祭」の第1回が開催され、商店街組合や大学、地域などの協働により、現在同祭は毎年30万人を動員するイベントに成長しました。さらに発展して始まった「世界コスプレサミット」は、名古屋発のクールジャパンとして知られています。

現在の大須商店街は、観光客などがぜひ立ち寄りたい「名古屋の多彩なB級グルメを食べ歩きで楽しめる場所」となっていて、年間1500万人超と抜群の集客力を誇っています。ちなみに名古屋の観光スポットとして人気の名古屋城、名古屋港水族館、東山動物園などは年間集客数200万人前後です。

なんでもありの繁華街。その特徴から、大須を訪れる人たちが見えてくる

大須エリアには種種雑多な店舗が集積し、「ごった煮」と称されます。しかしよく見ていくと、「名古屋でもココだけ」という特色を数多く備えていることがわかります。

■多くの観光客が訪れる門前町
まず第一に大須は「大須観音」の門前町です。伝統あるアーケード商店街には、名古屋名物「ういろう」の老舗店や土産物店、リサイクル着物店などに名古屋土産を買う観光客が訪れます。

■東京・秋葉原のような電機街
多数の電機店や電子部品店がある「アメ横ビル」をはじめ、「グッドウィル」「コメ兵カメラ・楽器店」ほか、アニメ・サブカル関連ショップやメイドカフェも集結。アイドル「OS☆U」も活躍しています。

■古着屋、雑貨店が多数
リサイクルショップ大手の「コメ兵本店」をはじめ、多数の古着店、小物・雑貨店が並びます。そのため、ファッションに関心がある男女が多く訪れます。

■食べ歩きの街
大須といったら食べ歩き。名古屋人も観光客も、「みたらし団子」「揚げまん棒」「台湾唐揚げ」などを頬張りながら商店街を闊歩します。

大須には、ほかにはない特徴があるので、大須を訪れる人の目的もはっきりしています。大須エリアには多数の飲食店がありますが、上記のような店舗との相乗効果で賑わっているのです。

Photo by iStock.com/tupungato

大須エリアは、この地ならではの飲食店の割合が高い

大須の飲食店は和・洋・中・エスニック・南米料理とバリエーション豊富ですが、多くの店が平均単価1000円以下の定食店と3000円以下の居酒屋で占められています。商店街から一本入った通りまでB級グルメがずらりとひしめくさまは圧巻で、訪れる人のテンションは上がります。老舗店を含め元気な個人経営の飲食店が多いこと、「高級飲食店が少ない」ということの2つが大須の大きな特徴といえます。この賑わいは、商店街の運営者がコンセプトを明確にして、空き店舗が出るたびに積極的なテナント誘致を行った成果といえます。

集客力抜群のエリアだけに賃料は高めで空き物件は見つけにくい

現在、大須商店街の店舗稼働率は常に100%に近く、なかなか空き物件が出ません。また、飲食店の賃料相場は坪単価が最低でも1万円以上、1万5000円から2万円程度とかなり高額になっています。物件を探す場合は、時間をかけて情報を集める必要があるでしょう。

最近では、「大須の外れ」に新規出店する例も増えているようです。伏見通の西側の住宅街には個人店が点在しています。ネットでうまく情報発信すれば、大須を訪れる人を呼び込むことは十分可能と思われます。

名古屋には「安くて旨いもの」が豊富で、大須はそのなかでも最高の激戦地。しかし「自分ならコレで勝負できる!」というものがあれば、チャレンジしてみたい魅力的なエリアです。

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