ラーメン屋の出店を成功させたい! 費用の目安と計画の具体的な進め方を解説
2026年2月21日
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「ラーメン屋をやりたいが、未経験でも本当に通用するのか?」そんな不安を抱えていませんか。ラーメン出店は情熱だけでは成功しませんが、正しい「戦略」と「物件選び」があれば、未経験者でも勝機は十分にあります。
本記事では、開業スタイルの選び方から、プロしか知らない「重飲食物件」の落とし穴まで、成功への道筋を包み隠さず解説します。
この記事は、本気で独立を目指すこんな人におすすめです
・未経験からの開業・出店で、個人・FC・のれん分けのどれが良いか迷っている方
・曖昧な「儲かりそう」ではなく、家賃や原価を含めたリアルな収支を知りたい方
・ラーメン店に必要なガス・電気容量など、専門的な物件選びの基準を学びたい方
・開業1年以内の閉店リスクを回避し、長く愛される店を作りたい方
成功率を高めるラーメン開業・出店の流れとは
ラーメン屋を出店したいと思い立っても、未経験の場合は何から手をつけるべきか迷うことが多いでしょう。結論から言えば、焦りは禁物です。思いつきで行動するのではなく、コンセプトの設計から実際のオープンまで、最低でも6ヶ月から1年程度の準備期間をしっかりと見込む必要があります。
具体的な流れとしては、第一段階として必要なスキルを身につけるための修行やリサーチを行い、同時に開業に必要な資金の調達計画を立てます。資金の目処が立ち始めたら、自店のコンセプトに合致する物件探しへと移行し、契約後は内装工事と並行して保健所や消防署への許可申請を進め、最後にスタッフの採用とトレーニングを経てオープンを迎える、という時系列になります。このロードマップを頭に入れておくことで、途中でつまずくリスクを大幅に減らすことができます。
Photo by PIXTA全ての土台となる「コンセプトとメニュー設計」
美味しいラーメンさえ作ればお客が自然と集まるわけではありません。ラーメン業界は非常に競争が激しく、味の良さはあくまで前提条件にすぎません。成功のためのすべての土台となるのは、「誰に、どんなラーメンを、いくらで売るか」という明確なコンセプトとメニュー設計です。
ターゲット層が学生なのか、ビジネスパーソンなのか、あるいはファミリー層なのかによって、提供するべきラーメンの味やボリューム、適切な価格帯は大きく変わります。そして、このコンセプトが固まることで、どのような設備が必要で、どの程度の広さの店舗を探すべきかという「物件に求めるスペック」も自ずと決まってくるのです。
未経験でも可能? 個人開業・のれん分け・FCの比較と選び方
未経験からラーメン店を始める場合、素人がいきなり完全な個人店を立ち上げるのは無謀ではないかと不安に感じるかもしれません。
経営から味作りまで全てをゼロから構築するのはハードルが高いため、ノウハウをパッケージとして買えるフランチャイズ(FC)や、既存の有名店の看板を借りるのれん分けという選択肢は、比較的安全な出店方法と言えます。
ただし、安全性と引き換えに、メニュー開発や店舗運営の自由度が制限されたり、継続的なロイヤリティの支払いが発生したりといったトレードオフの関係があることを理解しておく必要があります。ご自身の資金力や、将来どのようなお店に育てていきたいかというビジョンに合わせて選ぶことが重要です。
| 開業スタイル | メリット | デメリット | 資金目安 | 自由度 |
|---|---|---|---|---|
| 個人開業 | 利益を独占できる、メニュー・経営の自由度が非常に高い | 全て自己責任、ノウハウをゼロから構築するため失敗リスクが高い | 中〜高 | 高 |
| のれん分け | 有名店のブランド力と確立された味をそのまま活用できる | 本店の意向に縛られる、独自のメニュー開発が難しい場合がある | 中 | 低〜中 |
| フランチャイズ(FC) | 未経験でも充実した研修や経営サポートを受けられる | 加盟金や毎月のロイヤリティが発生する、ルールが厳格 | 高 | 低 |
リアルな数字で見る開業資金と収支シミュレーション
ラーメン店の出店にあたり、開業資金をどんぶり勘定で行うと命取りになります。物件の取得費や内装工事費、厨房機器の導入費など、初期の開業費用は多岐にわたるため、しっかりと把握しておきましょう。
以下は、10坪程度の小規模なラーメン店を開業する場合の初期費用目安です。
| 項目 | 費用目安(10坪モデル) | 備考 |
|---|---|---|
| 物件取得費 | 150〜250万円 | 保証金・礼金・仲介手数料など |
| 内装工事費 | 300〜500万円 | 坪単価30〜50万円想定(スケルトンの場合) |
| 厨房機器・備品 | 150〜200万円 | 茹で麺機、冷凍冷蔵庫、食器類など |
| 広告宣伝・求人費 | 30〜50万円 | オープン告知、アルバイト募集媒体費 |
| 合計目安 | 630〜1,000万円 | 運転資金は別途必要 |
これらを賄うために金融機関から融資を受ける場合、家賃相場に基づいた精度の高い事業計画書の提出が不可欠です。
飲食店ドットコムでは、事業計画書作成のお手伝いをいたします。ラーメン店の出店を考え「資金を得たい」と考えている方は、ワンストップで支援が可能な飲食店ドットコムへご相談ください。
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【モデルケース】10坪・客単価900円の月次収支
実際に自分のお店を持った際、手元にいくらの利益が残るのか。ここでは「家賃が高すぎて苦戦するケース」と「適正家賃で成功するケース」の2パターンでシミュレーションします。
※共通条件:店舗面積10坪、客単価900円、稼働日数25日、原価率30%、人件費率25%(FLコスト55%)
パターンA:家賃比率が高すぎる「苦戦モデル」
家賃:25万円(好立地だが高い)
売上:90万円(1日40杯)
営業利益:約7.5万円 (解説)家賃が重くのしかかり、手元に残るお金はわずかです。これでは借入金の返済や生活費を賄うのが厳しく、早晩資金ショートするリスクがあります。
パターンB:家賃を抑え回転率を高めた「成功モデル」
家賃:15万円(少し駅から離れるが適正)
売上:135万円(1日60杯・ランチ/ディナー各3回転目標)
営業利益:約34万円 (解説)家賃を適正範囲(売上の10〜15%以内)に抑え、回転率を上げる工夫をすることで、しっかりと利益が出る体質になります。ラーメン店経営では、この「家賃と回転数のバランス」が勝負の分かれ目です。
ラーメン出店の命運を握る「物件選び」の極意
ラーメン屋の経営において、成否の8割は物件で決まると言っても過言ではありません。最も高いハードルとなるのが、「重飲食可」の条件をクリアしつつ、自店のコンセプトに合致する立地を見つけることです。
ラーメン店は大量のスープを仕込むことから、長時間強い臭いや煙、油が発生するため、一般的な飲食店可の物件でも貸主から敬遠される傾向にあり、条件の良い重飲食物件は市場に出るとすぐに埋まってしまいます。
実際に「飲食店ドットコム店舗物件探し」においても、条件の良い重飲食可物件は、公開から平均して2週間以内に申し込みが入る傾向にあります。スピード勝負に勝つためにも、一般の不動産ポータルサイトではなく、飲食店の出店に特化した専門サイトでの検索が近道です。
▼飲食店ドットコム 店舗物件探しで「重飲食物件一覧」を見てみる
居抜き物件とスケルトン、ラーメン店ならどっちが得?
初期費用を大きく左右するのが、前のテナントの内装や設備が残っている「居抜き」か、コンクリート打ちっ放しの状態である「スケルトン」かの選択です。
| 項目 | 居抜き物件 | スケルトン物件 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 安く抑えられる(造作譲渡費がかかる場合あり) | 高くなる(内装・設備をゼロから作るため) |
| 工事期間 | 短い(最短1ヶ月でオープン可) | 長い(設計から完成まで2〜3ヶ月) |
| 自由度 | 低い(既存のレイアウトに制限される) | 高い(思い通りの店作りが可能) |
| リスク | 設備の老朽化、前店舗のイメージが残る | 撤退時の原状回復費用が高額になりやすい |
資金に余裕がない未経験者の場合、初期費用を抑えられる「居抜き物件」からスタートするのが定石です。ただし、厨房機器が使えるか、配管が詰まっていないかなどの事前チェックは入念に行う必要があります。
▼飲食店ドットコム 店舗物件探しで「ラーメン店の居抜き物件」を見てみる
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ガス・電気・排水…ラーメン出店に必須の設備要件
物件を内見する際、広さや家賃だけで決めてしまうのは大変危険です。ラーメン店には特有の設備要件があり、これらを満たしていない物件を借りてしまうと、後から追加工事で数百万円もの想定外の費用が飛んでいくリスクがあります。
必ずチェックすべき項目は以下です。
・強い火力を維持するためのガス容量(都市ガスで10号以上が目安)
・業務用冷蔵庫や製麺機などを動かすための電気容量(動力200V)
・油や残飯を分離するグリストラップの有無と容量
・床は防水床仕様になっているか
これらは内見時に専門業者に同行してもらい、確認することをおすすめします。
ラーメン店に向く立地・向かない立地
人通りが多い駅前だからといって、必ずしも良い立地とは限りません。立地選びは、ターゲットとする客層によっても正解が異なります。
駅前や繁華街の物件は、圧倒的な通行量があり集客しやすい反面、家賃が高額になります。そのため、提供スピードを上げて高回転で客数をこなすビジネスモデルが求められます。一方、郊外のロードサイド物件は、わざわざ車で足を運んでくれる「目的来店」の客層がメインとなるため、十分な台数が停められる駐車場の確保が求められます。ご自身の考えるコンセプトがどちらの戦い方に向いているかを見極めることが重要です。
失敗事例から学ぶ「1年で閉店しない」ための対策
せっかく夢を叶えて出店しても、残念ながら1年以内に閉店を余儀なくされるケースは少なくありません。失敗する理由は味が悪いからだけではなく、その多くは「資金ショート」と「立地選定のミス」に集約されます。
例えば、内装や最新の厨房機器など初期投資にお金をかけすぎてしまい、オープン後の運転資金が枯渇してしまうケースは典型的な失敗パターンです。飲食店はオープン直後から安定した利益が出るわけではありません。最低でも半年間は赤字でも店を回せるだけの運転資金を手元に残しておく事業計画が必須です。失敗のパターンをあらかじめ知っておくことが、長く愛される店を作るための最大の防御策となります。
開業に必要な許可と資格
ラーメン屋を開業するためには、いくつかの公的な手続きが必要です。基本となるのは、保健所に申請する「飲食店営業許可」、店舗に1名配置が義務付けられている「食品衛生責任者」、そして収容人員が30名以上の店舗(従業員含む)で必要となる「防火管理者」の3つです。
よくある疑問として「調理師免許は必要なのか?」と聞かれますが、ラーメン店を開業する上で調理師免許は必須ではありません。食品衛生責任者の資格さえ取得すれば営業は可能です。
その他の選択肢(屋台・海外出店)について
一般的な店舗を構える以外にも、ラーメンビジネスには多様な選択肢があります。例えば、初期費用を極限まで抑えられる「屋台」での開業は、イベント出店などを中心に根強い人気があります。しかし、道路使用許可などの法規制が厳しく、営業できる場所が限定されるというハードルがあります。
また、日本のラーメンは世界中でブームとなっており、海外進出を視野に入れる経営者も増えています。海外出店は大きなリターンが見込める一方で、現地の商習慣やビザの取得、食材調達の難しさなど、国内とは全く異なる壁が存在します。まずは国内で確固たる基盤を築いたのちに、次のステップとして検討するのが現実的でしょう。
ラーメン出店の“最初の壁”「事業計画書作成」をプロがサポート
ラーメン屋出店において、多くの人が挫折しそうになるのが「資金調達」のステップです。
飲食店ドットコムが新たに開始した「事業計画書作成サービス」は、まさにその“最初の壁”である「開業時の計画策定~融資申請」までを一連でサポートできるようになりました。
・コンセプトに合わせた伴走支援:
ヒアリングを通じて、市場・競合分析や店舗設計をサポート
・説得力を持たせた数値計画:
客観的なデータに基づいた収支シミュレーションを策定
・専門書類の作成代行:
日本政策金融公庫の「創業計画書」や、当社独自の「店舗計画書」を作成
実際に創業融資が申請額900万円で満額実行されたケースもあり、20年以上の支援実績を活かした具体的な計画書の作成が可能です。
ラーメン店の出店を考えているのに「資金が足りない」という事態に陥る前に、まずはワンストップで支援が可能な飲食店ドットコムへご相談ください。
Q&A
Q. 未経験ですが、ラーメン屋を開業して成功できますか? A. 未経験でも成功のチャンスは十分にあります。ただし、味作りだけでなく、経営の基礎知識や入念な資金計画が不可欠です。不安な場合は、サポート体制が整っているフランチャイズ(FC)への加盟や、有名店での修行からのれん分けを目指す方法をおすすめします。
Q. ラーメン店の開業資金は最低いくら必要ですか? A. 店舗の規模や立地、居抜き物件を活用するかどうかで大きく変動しますが、一般的な小規模店舗(10坪程度)の場合、およそ1,000万円〜1,500万円程度が目安となります。自己資金だけでなく、日本政策金融公庫などの融資制度を上手に活用することが一般的です。
Q. 良い「重飲食物件」を見つけるコツはありますか? A. ラーメン店に適した重飲食可の物件は非公開情報として扱われることが多く、一般的なサイトには出回りにくい傾向があります。飲食店ドットコム 店舗物件探し(リンク)のような、飲食店の出店に特化した専門の不動産情報サイトに登録し、こまめに新着情報をチェックすること、そして不動産会社の担当者に希望条件を明確に伝えておくことが重要です。
Q. 個人経営の場合、1日の労働時間はどのくらいになりますか? A. 営業時間にもよりますが、仕込みや清掃、売上管理などを含めると、1日12時間〜15時間程度の労働になることが珍しくありません。特に開業当初は体力勝負となるため、アルバイトスタッフの育成や、仕込みの効率化など、負担を減らす仕組みづくりが早期に必要となります。
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