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増加傾向の養殖魚が生み出す新たな価値。天然魚との違いや養殖ブランドについても解説

昨今増加傾向にある養殖魚。天然ものと比べると質が落ちてしまうと考える方も少なくありませんが、安全で質の高い養殖ブランドも増えてきており、その価値観は崩れつつあるといえます。今回はそんな養殖魚にスポットを当て、特徴や種類、天然魚との違い、養殖ブランドについてなどをご紹介します。

画像素材:PIXTA

天然魚と養殖魚の違い

養殖魚とは、魚を稚魚のうちから養殖場に入れ、水質や水温、エサなどを調整しながら人の手によって育てた魚のことを指します。一方で天然魚は、海や川に生息しているところを捕獲した魚のことで、人の手の入らない自然な育ち方をしていることが特徴です。

この育ちの違いが、養殖魚と天然魚のそれぞれの特徴を作り出しています。たとえば天然魚は旬には脂がのり、大自然の中で暮らしているので身も引き締まっています。一方で養殖魚は、旬の時期でなくとも味が保証され、個体差も少なく変わらない品質を保つことができます。どちらが美味しいかは時期や食べる人の好み、調理法によるところも大きいので、一概に「天然魚の方がいい」とはいえません。

さらに栄養については、かつては色々な餌を食べる天然魚の方が優れていましたが、最近では養殖魚も、飼料のバランスをとることで栄養価のコントロールができるようになりました。また、どんな環境で何を食べて育ったかが明らかな養殖魚の方が、天然魚よりも安全性が高いという一面もあります。


よく養殖をされている魚と養殖しにくい魚

魚の養殖には卵の採取から収穫までを行う人工種苗養殖と、稚魚を捕獲して成魚に育てる天然種苗養殖があります。どんな方法で養殖をしているかは、養殖場や魚の種類などによって変わります。

魚の中でも、よく繁殖されているのはブリやカンパチ、タイ、ヒラメ、クロマグロといった種類です。こうした魚は流通価格が高いので、時間とお金をかけて養殖してもしっかりと採算がとれます。

その一方でイワシなどの大衆魚は漁獲量が安定しているうえ、安価に売られているので、商業的なメリットが少なく養殖されていません。餌となるプランクトンの生産が困難なことも、養殖されていない理由の一つといえるでしょう。

また、これまで養殖されていなかったものの、近年養殖が始まったのがウナギです。ウナギは長年、技術的に養殖は可能でありながら量産化されておらず、商業ベースにのせることが難しいという状況でした。しかしハレの日の食べ物として流通価格が高いこともあり、研究が進んでその結果が出始めています。このように、現在は天然魚のみが出回っている種類でも、今後養殖が盛んになる可能性を秘めています。


画像素材:PIXTA

あえて養殖することでブランド化を図る

かつては「天然魚より格下」というイメージのあった養殖魚ですが、今やその価値観は昔のもの。こだわりの方法で養殖し、養殖魚をブランド化することも増えてきました。たとえば「柚子鰤王」はエサに柚子を使うことで魚の臭みを消し、さっぱりとした後味を実現。同じくフルーツを使った餌で育てた魚としては、「かぼすヒラメ」というヒラメもいます。

さらに、以前は商業化が難しいとされていたウナギの養殖ですが、「坂東太郎」というブランドウナギがいます。これは旨味成分のアスパラギン酸やグルタミン酸が、通常の2倍含まれているもので、全国で約30店ほどにしかおろしていない貴重なウナギとなっています。

そのほか「プレミアムDHAブリ」は3年がかりで開発され、通常の1.5倍ものDHAを含んだブリ。2016年に株式会社あきんどスシローと契約し、同社の「世界の海からいいネタ100円PROJECT」の第三弾としてお店に並びました。

また「活〆境港サーモン」はニッスイグループの弓ヶ浜水産で、主力商品として販売されています。破断強度が通常の2倍であることから刺身として食べても身崩れせず、歯ごたえが良いために人気です。

今や養殖魚はブランド価値を持つものも増えており、あえて養殖魚を仕入れる飲食店や企業も少なくありません。天然ものの魚にこだわることももちろん良いですが、養殖魚も積極的に活用してみてはいかがでしょうか。


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