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『角打ち割烹 三才』も絶好調の青二才グループ。再開発が進む中野で先手先手の店づくり

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日本酒が入った冷蔵庫

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角打ちの月間売上が100万円以上もアップ

これらの改革の結果、回転率が上がり、角打ちの月間売上が100万円以上もアップ。また、このオペレーション変更により、スタッフの業務負荷も減り、割烹と角打ち合わせて常時5人必要だったところを、3〜4人まで減らすことができた。

ちなみに、割烹の予約が入ってない日は、割烹の席を角打ちのお客へ開放する。この場合、角打ちでありながら店の造り上、着席注文となりスタッフの負荷が上がってしまうことを鑑みて、同じく8月からチャージ一人1,000円をもらうようにした。

日本酒は3勺、5勺、8勺、1.5合とニーズに合わせて楽しめるようにしたほか、サワーや果実酒、ウイスキーやワイン、焼酎も取り揃える

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現在角打ちの客単価は、フリーフローだけの利用の人から料理もしっかり頼む人まで幅広いことから、2,000〜5,000円で推移。平日2回転、土日祝は3回転している。日本酒飲み放題プランのスタートによって「日本酒の消費量はめちゃくちゃ上がりましたが、ドリンクの原価率は結果的に下がりました」と話す。

割烹の客単価は12,000円で、平均2回転程度。食材の原価率は角打ちと割烹を合わせて約35%で、ドリンクの原価率は約26%。今年の7月と8月は3年ぶりに行動制限のない夏だったということもあるが、『角打ち割烹 三才』を含む中野の3店舗は過去最高の売上を記録した。

角打ちの食事は一品380円〜2,800円まであり大体が1,000円以下に抑えてある。どれも角打ちとは思えぬ本格派だ

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再開発による変化に負けない、中野での確固たるブランドを目指して

今後の展望について小椋氏は「中野は再開発の街なので、先が読めません。今後も賃料が上がったり客層が変化したりと、さまざまな変化があるでしょう。そんな変化の街でも柔軟に対応していけるように、中野で改めてしっかりと青二才グループのブランドづくりをして、地元の方に愛されるお店にして行きたいですね。また、コロナ禍で飲食店同士の横のつながりも薄くなってしまったので、再び横のつながりも広げていけたらと考えています」と語ってくれた。

再開発によって、街には良いことも悪いことも起こる。先を見越した行動は必要だが、最終的にどうなるかはわからないため、臨機応変に対応できる体制を整えておくことが、再開発の街で飲食店を営む際には必要なのだろう。

『角打ち割烹 三才』
住所/東京都中野区中野5-60-2 ライオンズプラザ中野110号
電話番号/03-5942-8789
営業時間/平日17:00~24:00(L.O.23:30)、土日祝15:00~24:00(L.O.23:30)
定休日/月曜
席数/角打ち14席、割烹6席

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中森りほ

ライター: 中森りほ

グルメ系ウェブメディアの編集・ライターを経てフリーライターに。フードアナリストの資格を持ち、現在マガジンハウス『Hanako.tokyo』や徳間書店『食楽web』、ぐるなび『dressing』、日経『大人のレストランガイド』などで飲食店取材記事や食のエッセイを執筆中。