お好み焼き・鉄板焼き物件の選び方。客席や厨房に設置する「鉄板」が基準の一つに
2019年11月7日

「鉄板」をどう使うかが重要なカギ
お好み焼き店・鉄板焼き店の物件を探すとき、まず大事なのは構想やコンセプトです。「メインとなる鉄板料理をどういうスタイルで提供したいか」を明確にし、「鉄板をどう使うか」を決めましょう。■鉄板で魅せる演出をする
お客さまの目の前で調理をすることで迫力や臨場感を演出したいのであれば、鉄板を客席から見える位置に設置します。大きめのカウンター席をつくり、その前に鉄板を配置することで、料理人とお客さまが一体になれるような一画をつくることも可能です。また、フロア内の鉄板を主に演出に使うのであれば、厨房内にも鉄板を設置する必要があるでしょう。
■お客さまにつくる楽しみを提供する
お客さまに自分たちでつくることを楽しんでいただきたい場合、各テーブルに埋め込み型の鉄板を設置する必要があります。また、空調や給排気などの設備にも気を配らなければなりません。同業態の居抜きでない場合は、工事費用が高額になることも考えられるでしょう。
■厨房でつくった出来立てを提供
厨房で鉄板料理をつくって提供する場合、各テーブルに埋め込み型の鉄板を設置すると保温ができるようになります。保温機能によって、メニューの幅を広げられるというメリットも考えられるでしょう。また、厨房から焼きたての料理を運ぶことになるので、店内では安全な導線の確保も重要になります。
平均的な広さ、立地は?
では、既存店の平均的な広さはどれくらいなのでしょうか?一般的には、ボリューム層は10坪~20坪といわれています。立地については、必ずしも繁華街である必要はなく、構想やコンセプトに適した場所で開業するのが望ましいといえます。特にお好み焼きは年代を問わず好まれるので、ファミリー層をターゲットにすることもできますし、変わり種や高級路線、バルとの融合など特色を出し、飲食店街やビジネス街で勝負するのもおすすめです。

お好み焼き・鉄板焼き店舗物件ならではの注意点
■出やすいのは「提供時間」に対するクレームお好み焼き系の料理を調理して提供する場合、ある程度の調理時間を必要とします。混雑時に鉄板調理を必要とするメニューのオーダーが重なると、調理時間が短くて済むメニューも含めて提供までに時間がかかってしまいます。そのため、他業態に比べて、「料理が遅い」というクレームが起きやすいと言えます。物件を選ぶときには、調理時間や鉄板の大きさ、席数のバランスを考慮して、広さを考えてみることも大切です。
■紙素材の壁紙は油で汚れやすい
熱い鉄板が複数枚設置されるため、店舗内には油が充満しやすくなります。壁紙に紙素材を使用すると、油を吸収しやすいことに加え、掃除に限りがあるため、短期間で黄ばんでしまったり汚れが目立つようになってしまうことも。居抜き物件の場合、内装の素材によっては工事が必須となるでしょう。
■よい鉄板は高額!予算に余裕を
現在、さまざまなグレードの鉄板が売られていますが、一般的には価格が張る方が、調理・手入れがしやすい、長持ちするなど、いろいろな面で優れていると考えられます。お好み焼き・鉄板焼き店にとって鉄板は命ともいえるもの。ある程度の予算を組みたいところです。物件取得・工事費用に開業資金を回し過ぎると、鉄板を安価なものにせざるを得なくなったり、当座の運転資金が乏しくなったりするため注意が必要です。
迷った場合はダクトの有無で決める
居抜きとスケルトン、どちらを選ぶかで迷ったときは、「ダクト」の有無が判断材料のひとつになります。お好み焼き、鉄板焼きは煙が出るため、ダクトの取り付けが必須ですが、物件によっては付いていないこともあります。ダクト取り付けの工事は壁に穴を開けるので、かなりの費用になります。煙が周辺の建物や住民に影響を与えそうな場合は、屋上までダクトを伸ばさなければならないこともあり、費用は莫大に。物件を選ぶ際は、事前にダクトがあるかどうかを確認するようにしましょう。
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