コロナ禍でも業績好調の焼肉店! 物件探しのポイントや注意点は?
2021年7月30日

焼肉店OKの物件は少ないのが現実
焼肉業態の物件は、ほかの業態に比べて少ないのが現実です。その原因が、煙や油、におい。近隣や空中階からのクレームにつながりやすい要因が揃っていることが挙げられます。また、グリストラップや大規模な給排気システムが必要なため、建物自体の修繕費が高くなる可能性も。このことから、維持費のかかる業態であるために、賃貸契約時に断られることも少なくありません。
同じ理由で、カレーやラーメンの出店はNGという大家さんも多くいます。また、内装設備が充実している場合、修繕費用を見越して家賃が少々高くなる可能性も考えられます。
初期費用を抑えられる居抜きがおすすめ
焼肉店の物件探しの狙い目は、「居抜き物件」。もともと焼肉店が入っていた物件であれば、焼肉店を理由に断られることはほとんどありません。さらに注目すべきは設備が揃っていること。開業時はお金がかかるものですが、焼肉店は特に設備費用がかさみがちです。例えば無煙ロースターや吸煙設備はテーブルごとに必要ですし、店全体の給排気工事や排煙工事も欠かせません。当然、一般的な飲食店に必要な厨房機器も揃えなければならないので、ほかの飲食業態と比べても焼肉店は費用がかさんでしまうのです。居抜き物件であれば、すでにある造作をそのまま使用することができ、初期投資を大きく抑えることができます。

居抜き物件の場合、排煙設備と給排気設備に注意
焼肉店にとって重要なのが、排煙設備と給排気設備です。居抜き物件を検討する場合、各テーブルに、排気装置や無煙ロースターが配置されているかどうか、さらに七輪の使用を予定している場合は、店内にダクトが設置され、きちんと作動するかをチェックしましょう。注意したいのが、卓上集煙タイプの排気システム。吸い込んだ煙はダクトに流れますが、構造上、ダクトの曲がっている部分(通称:エルボー)に油が溜まりがちになります。焼肉の火がこの油に引火して火事になることがあるのです。ダクトには燃え移り防止装置(ダンパー)が設置されているので、こちらもきちんと作動するかどうかを調べておきましょう。
ターゲットやコンセプトに合わせて立地や条件を選んで
物件数が少ないからといって、自身がやりたいコンセプトに合わない物件を選ぶことはおすすめしません。高級店なのか、カジュアルな店なのか、ファミリーやおひとりさまなどターゲットの違いでも、店を選ぶ基準は変わってきます。飲食店というと駅近をイメージしがちですが、ファミリー向けのカジュアルなお店であれば、駅から離れても需要はあります。郊外で家賃が安いうえに、広さがあったり、駐車場が確保できたりというメリットも。
一方、高級店の場合は、隠れ家のような雰囲気もありです。コロナ禍で需要が高まっているひとり焼肉専門店なら、オフィス街や駅近を検討するのも良いでしょう。家賃は高くなるかもしれませんが、店内は多少狭くとも大丈夫。来客はおひとりさまを想定しているのであれば、店内はカウンター中心で十分ですし、グループ客と違って長居する客が少なく、高い回転率が期待できます。
少ない物件候補の中から、良い居抜き物件が見つかると飛びつきたくなる気持ちもわかります。しかし、まずは慌てず冷静に、自分が希望しているコンセプトに合う物件かを考えましょう。
そして内覧の際は、設備の状況をきちんと見極めることが大切です。排煙設備と給排気設備のほかにも、目に見えない汚れがないか配水管の洗浄記録をチェックし、換気扇の音に異常がないか確認も忘れずに。また良い物件に出会うためにも、情報は小まめにチェックしておきましょう。
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