人気店『オオモリヤ』に聞く、集客力の強い鶏肉メニューを実現する秘訣とは？

数々の飲食店が立ち並ぶ激戦区・三軒茶屋に位置する『オオモリヤ』。3.9坪という小さな店内には近隣のビジネスマンや地元住民らが足を運び、連日大勢の人々で賑わっています。庶民的な価格で美味しい鶏料理を楽しめると評判の同店。低価格で高品質な鶏料理を提供する秘訣について、オーナーの小林史裕さんにお聞きしました。

「鹿児島名物　ももの炭火焼」690円

鶏料理専門店といえば、客単価4～5千円程度の店が一般的です。しかし『オオモリヤ』では、「白レバーの炙り（490円）」「柚子焼鳥（160円）」と、本格的な鶏料理を低単価に設定することで客単価を抑え、常連客やリピーターの獲得に成功しています。

「本格的な鶏料理を低価格で提供する秘訣は、さつま知覧どりです。当店では、安価でありながら品質の高いさつま知覧どりを使用することで、料理単価をセーブしています」

手間暇かけた長期飼育によって実現する野性的な歯ごたえと凝縮された旨み。九州地方では昔から食されているポピュラーな品種のさつま知覧どりを、鹿児島・知覧町の専門工場から直接取り寄せています。

「さつま知覧どりは、誰でも簡単に入手できる品ではないと思います。しかし当店では、なかなか手に入らない貴重な部位も仕入れることが可能です」

長年付き合いのある業者と信頼関係を構築することで、独自の仕入れルートを開拓。これが他店では真似できない、『オオモリヤ』ならではの低価格＆高品質を実現する大きなカギとなっているようです。

特に人気のメニューは「さつま知覧どりのお造り4種盛（980円）」や「鹿児島名物・ももの炭火焼（690円）」など。いずれも新鮮な鶏肉の魅力を堪能できる絶品で、世代や性別を問わず多くの人々に愛されています。

鶏料理との相性抜群な知覧の芋焼酎も、看板メニューの一つ。直接仕入れなので銘柄が充実しており、メニューに載せていない限定品が入荷されることもあるそうです。

「三軒茶屋の三角地帯という場所柄、他に比べてドリンクの売上が大きいのも、料理の低価格の実現に一役買っています。料理単価を設定する際にはドリンク売上とのバランスも重要なので、エリア選びは重要かもしれませんね」

現在は2日に１回のぺースで食材を仕入れているという同店。仕入れた食材は、その都度使い切ることにこだわっています。

「食材の無駄がなければメニュー価格も落とせますし、何よりも鮮度の高い料理を提供することが可能です。当店は鮮度を重視した鶏の刺身が看板メニューの一つなので、食材は余らせず、使い切るように調整しています」

日々の売上や食材の消費量を精査しながら、仕入れる量を慎重に判断しているとのことでした。

「名物　塩煮込み」390円

提供する料理の大半が鶏料理で、それ以外のメニューはほぼ存在しない同店。

「他のメニューをほとんど扱わないことで、“鶏の専門店”という印象を顧客に植え付けることができます。せっかく食べるなら専門店で、と考えて当店に足を運んでくれるお客様も多いです」

現在は店舗スペースの関係で提供できませんが、今後広い店舗に移動することがあれば、揚げ物料理にも挑戦したいと話す小林さん。あくまでも鶏料理にこだわったメニュー構成を考えているそうです。

さて今回は、人気店『オオモリヤ』のオーナー・小林さんにお話を伺いました。「飲食店ドットコム 食材仕入先探し」では、こだわりの食材を扱う仕入れ業者をたくさんご紹介しています。食材の仕入れ先をお探しの方は、マッチングサービスをご利用ください。