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マグロの仕入れ、知らないと損する基礎知識を紹介。美味しいマグロの見分け方は?

マグロは日本人に最も好まれる魚のひとつ。素材としての美味しさや高級感に加え、DHAを豊富に含むなどヘルシーさが受けており、日本で食されるマグロは、世界の水揚げ量の4分の1にものぼります。

今回の「食材バイヤーズマガジン」では、そんなマグロについての基礎知識を紹介。

マグロの種類から、それぞれの旬、そして良いマグロを見分けるポイントまで、仕入れに役立つ情報をお届けしていきます。

マグロの主な種類

食用のマグロは主なもので5種類あります。市場価値の高い順からご紹介します。

■クロマグロ(別名:本マグロ、シビ)
主に北半球に生息し、体長は最大で約3メートル。マグロ類の中で最高級品であり、「海の黒いダイヤ」ともいわれています。赤身は旨みとわずかな酸味があり、他のマグロと比べてコクがあります。中トロは赤身の旨みに脂の甘みが加わり、最も脂の乗った大トロは口の中でとろけるようです。なお、大トロが取れるのはクロマグロとミナミマグロだけです。

■ミナミマグロ(別名:インドマグロ、ゴウシュウマグロ、バチマグロ)
南半球だけに生息します。体長は約2.2メートルとクロマグロより小ぶりですが、肉質が良く大トロがとれるため高級マグロとして取引されています。赤身はクロマグロと比べ酸味と旨みが強く、トロとの境界線がはっきりとしています。

■メバチ(別名:メバチマグロ、バチ、メッパチ、ダルマ、メブト)
目と頭が大きいのが特徴です。世界中の温帯・熱帯域に生息し漁獲量や輸入量が多く、関東の市場では最も大量に取引されています。冷凍物は比較的安く、秋から冬の生マグロは高価になります。身の色合いは赤く鮮やかで中トロがとれますが、クロマグロと比べあっさりとした味をしています。

■キハダ(別名:キハダマグロ、キワダ、ハダ、ハダマグロ、関西ではシビなど)
昔から九州や高知、三重が産地だったため、関西でよく食されています。マグロ類では資源量が最も多く、国内では鮮魚、冷凍、加工品としてメバチ同様、大量に消費されています。冷凍ものが多く値段は比較的安いですが、生はやや高くなります。赤身の発色は弱くピンク色をしていて、脂は少なく全体的にあっさりとしています。

■ビンナガ(別名:ビンチョウマグロ、トンボ)
回転寿司などでは定番です。脂の乗った時期のフィレが冷凍され、「ビントロ」として食されています。赤みは薄く、あっさりとして鶏肉のような味のため缶詰などに加工されています。マグロ類では最も安いです。

それぞれのマグロの旬は?

現在は冷凍技術が進んでいるため一年を通じて食べられますが、脂が乗って一番美味しい天然ものの「旬」をご紹介します。

種類
クロマグロ 初競りは冬の風物詩となっています。
大型、小型(メジマグロ)ともに冬に最も脂が乗ります。
ミナミマグロ 南半球で獲れるため、旬の季節はクロマグロと逆になります。
メバチマグロ 初夏
晩秋~冬
夏が旬の魚ですが、国内産の天然ものは11月~2月が旬になります。
キハダマグロ 夏に旬を迎えますが、春によく脂が乗った生がみられます。
ビンナガマグロ 冷凍ものが多いため通年みられますが、旬は冬です。

マグロの部位

■腹
頭から順に、カミ、ナカ、シモといいます。頭に寄るほど脂がのり、値段も高くなります。

■背
腹と同様、頭から順に、カミ、ナカ、シモといいます。脂は部位によってあまり変わりませんが、筋が少ないナカが一番高価になります。

■赤身、中トロ、大トロ
赤身は、背側にあります。脂は少なく身がしまっているのが特徴です。大トロは、脂が一番乗っている部分で、多くは腹のカミにあります(クロマグロ、ミナミマグロ)。中トロは、赤身、大トロ、血合い以外の部分で腹と背にあります。

■カマ
エラの後ろにあり、希少な部位です。特に脂の乗った部分は「カマトロ」といって大トロをしのぐとも言われています。メバチやキハダのカマは塩焼きや煮物に向いています。

■ほほ肉
カマと同様希少な部位です。繊維質が多いのでステーキなど火を通した料理に向いています。

天然マグロ、養殖マグロ、蓄養マグロの違い

天然ものは、様々な海域で泳いでいるマグロを漁獲したもの。遠洋ものは船上で締め、船の冷凍庫で急速に冷凍します。近海ものは、船上で氷詰めにして水揚げし「生」として扱います。

養殖には、卵から孵化したばかりの稚魚から育てるものと、卵を孵化させて育てる完全養殖があり、クロマグロ、ミナミマグロが対象になります。日本では鹿児島・長崎・愛媛・高知が主な産地です。完全養殖は30年以上の研究を経て2002年に近畿大学が成功し、「近大マグロ」として話題になりました。

蓄養とは、幼魚や痩せた成魚を捕え、生け簀などで育てます。クロマグロはスペイン・クロアチア・マルタ・トルコ・ギリシャなど地中海諸国で行われ、ミナミマグロは、オーストラリアやメキシコで行われています。養殖と蓄養は育て方が異なりますが、日本農林規格(JAS)法により店頭ではどちらも「養殖」として扱われます。

天然ものは一本一本の品質が異なりますが、歯ごたえと繊細な味わいがあり色持ちがします。養殖ものは天然ものと比べるとより脂が乗っています。

見分け方のポイント

ここではサクで買う場合のチェックポイントをご紹介します。

■色
自然な赤みがあるかどうか。白っぽいものは鮮度が落ちます。

■血線やシミの有無
釣ってから冷凍するまでの管理が悪いときにできる内出血で、冷凍マグロの値の安い物によく見られます。小さな血の固まりなので刺身にあるとクレームの原因にもなることも。

■筋目をチェック
正しい筋目は、刺身を切る時に包丁が筋に対して垂直に入ります。平行になっていたり筋目がラインのようになっているものは避けましょう。

■ドリップがないもの
冷凍したものでドリップがあるものは、解凍から再冷凍した恐れがあるので要注意です。「マグロのプロ」である仲卸の方によく話を聞いて選ぶと良いでしょう。

マグロは鮮度が良いのはもちろんですが、旨みや香り、肉質の良いものを選びたいものです。外見から判断するのは難しいので、「マグロのプロ」である仕入れ業者の方とコミュニケーションをとりながら学んでいくと、より実践的な知識を身につけることができます。

「飲食店ドットコム 食材仕入れ先探し」では、マグロを扱う仕入れ業者を多数ご紹介しております。マッチングサービスをご利用ください。

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