- 仕入れ先探しトップ
- 食材バイヤーズマガジン
- 1日300〜400kgを生産! 福岡の繁盛店『天ぷらひらお』の名物自家製メニューに迫る
1日300〜400kgを生産! 福岡の繁盛店『天ぷらひらお』の名物自家製メニューに迫る
コスパ抜群の良店がひしめく博多。ラーメン、もつ鍋、水炊きなど、博多を代表するグルメは多々ありますが、庶民派グルメとして地元民を中心に高い支持を集めているのが、旨い!安い!早い!と評判の『天ぷらひらお』です。現在、福岡都市圏に5店舗を展開するこちら。近年は、全国ネットのテレビ番組で取り上げられるなど、その人気は全国区へと広がっています。
430g入り1100円、215g入り630円
「創業者である父は、かつて鮮魚店を経営していました。昔は殆どの鮮魚店で、いいイカが入ると自分たちで食べるための塩辛を作っていたものです。父も昔から塩辛を作っていて、今から40年近く前に天ぷらの店を開店したときに、自慢の塩辛をお客様に食べて欲しいと提供したのが始まりですね」
と、代表の青柳正典氏は言います。当初は腸(はらわた)の入った昔ながらの塩辛だったそうですが、独特の香りが苦手な若い人たちにも食べて欲しいと改良を重ね、ゆずの香りが効いた現在の塩辛が完成したそうです。
食券を購入し、席に着くとご飯とお味噌汁、天つゆが運ばれてきます。各テーブルやカウンターには塩辛を含む常時4種類のお漬物や惣菜が取り放題となっており、まずはご飯とともに塩辛などをいただきながら、天ぷらが揚がるのを待つというのが、この店のスタイルです。
「私は父から、無料の惣菜や塩辛、漬物こそ心を込めて作るようにと言われてきました。うちの店で塩辛やお惣菜は、天ぷらを食べる前、最初に食べていただくものです。お腹がすいているときに最初に口にするものですから、無料だからといって絶対に手を抜くことはできません」
無料でも手を抜かない実直さ
イカの産地とサイズを限定して丁寧に作る
塩辛の原料となるイカは、産地とサイズを限定。これは、常に同じ味、食感のものを作るために行っていることで、ちょうど良い厚みと固さに仕上げるために必要不可欠なことであると青柳代表は言います。また、防腐剤を一切使わないため、消費期限は5日間。一般的な塩辛に比べると極端に短いですが、それでも店頭や通販で購入するファンが後を絶ちません。
そんな名物メニューに、昨年、大きなピンチが訪れます。国内のイカの不漁に伴い、原料の価格が約4倍に高騰してしまったのです。さすがにこのときばかりは、店舗販売と通信販売を一時的に中止し、店舗での無料サービスのみを継続。今年1月21日より約3ヶ月ぶりに店頭販売と通信販売を再開したものの、イカの価格は以前の約2倍という状況が続いています。
「毎日300~400kgの塩辛を製造していますが、5店舗(無料サービス・店頭販売)と通販だけで、毎日これだけの量を食べたり購入したりしていただいていることを考えると、やめることはできませんね」
今年3月、市内中心部にある唯一の店舗だった天神店が、入居していたビルの建て替えに伴い惜しまれつつ閉店。現在はロードサイドの5店舗のみの営業ですが、6月20日に旧・天神店からほど近い大名エリア(旧・大名小学校裏側)に新店舗をオープンすることが決定しました。
「天ぷらも塩辛も鮮度が重要。東京などから出店のお誘いもいただきますが、材料や鮮度のことを考えると難しいですね。味も鮮度も接客も、クオリティーを落とさず、お客様に満足していただくことをいちばんに考えています」
有料のメニューをまっとうに作ることは当たり前のこと。「無料のものこそ、心を込めて作る」という先代の教えに、繁盛店であり続ける秘訣があるのではないでしょうか。
『天ぷらひらお 貝塚店』
住所/福岡県福岡市東区箱崎7-10-68
電話番号/092-651-7070
営業時間/10:30~L.O.21:00
定休日/年末年始(12/31~1/2)
席数/42
http://www.hirao-foods.net/
さて今回は福岡の人気店『天ぷらひらお』に、自家製の名物メニューについて話を伺いました。
「飲食店ドットコム 食材仕入先探し」では、こだわりの食材を扱う仕入れ業者をたくさんご紹介しています。食材の仕入れ先をお探しの方は、マッチングサービスをご利用ください。
最新記事
話題の食材・メニューに関する記事
食材仕入先マッチングサービスのご利用はこちら(無料)
ご利用は無料!仕入れ先からのご提案がメールで届きます!