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『ロッテリア』が『すき家』のゼンショーHDに売却へ。消費者から「メニュー残して」の声

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『ロッテリア 東急長原駅店』(筆者撮影)

ロッテホールディングス(HD)は2月16日、傘下にある『ロッテリア』の全株式をゼンショーホールディングス(HD)の子会社に売却することを発表した。売却日は4月1日、売却額は非公開となっている。

ロッテHDは『ロッテリア』の売却理由について、「グループの成長戦略の策定に際し、ロッテリアの位置づけについて慎重に検討した結果、最適なパートナーのもとで、ロッテリアの更なる成長を実現することがベストと判断したため」と説明。ゼンショーHDのオペレーションや商品開発ノウハウの高さを評価し、『ロッテリア』の今後の成長を託した形だ。

名物「絶品チーズバーガー」(440円)と「シェーキ(バニラ風味)」(270円)

ゼンショーHDへの売却で『ロッテリア』ブランドはどうなる?

『ロッテリア』は1972年、東京・日本橋に1号店をオープン。2023年1月時点で全国に358店を展開するファストフードチェーンだ。

日本人の味覚に合わせた商品開発が特徴で、「エビバーガー」や「絶品チーズバーガー」といった数々のヒット商品を生み出してきた。期間限定メニューにも定評があり、最近では「背徳チーズ」などのグルメトレンドを取り入れた商品が話題になっている。

店名の『ロッテリア』は“ロッテ”と“カフェテリア”を組み合わせた造語であり、「コアラのマーチ焼」や「雪見だいふくスイーツ」といったロッテグループだからこそのコラボ商品の販売、またプロ野球シーズンが終われば「千葉ロッテマリーンズ応援感謝セール」も開催する。

同社は「ロッテリアブランドは、株式譲渡後も一定期間継続される予定」としているが、こうしたロッテグループだからこその取り組みはなくなる可能性が高い。ネット上でもさまざまな声が上がっている。

「ロッテリアが買収されたらしいけどメニューとかは変わらんでほしいな。絶品チーズバーガーとチキンからあげっとは絶対に」
「味は変わらずともブランド名が変わるのだとしたら、ちょっと寂しいですね」
「ロッテだからロッテリアなのに、買収されたら何テリアになるんだ」
「ロッテリアがゼンショリアになるんかな?」

『ロッテリア』のブランド、メニューはゼンショー傘下になることで変わってしまうのだろうか

ゼンショーHD、過去には『ウェンディーズ』を買収も撤退

ゼンショーHDは日本を代表する外食企業であり、その売上高は6,585億円(2022年3月期)を誇る。『すき家』や『はま寿司』、『ココス』といった人気ブランドを複数展開しており、また海外出店にも積極的だ。

そんなゼンショーHDだが、過去にはハンバーガー業界への参入に失敗したこともある。2002年にダイエーからハンバーガーチェーン『ウェンディーズ』を買収、黒字化していたものの、「今後の成長は見込めない」として2009年に撤退。当時運営していた71店舗すべてを閉店した。

それから14年が経った今、ゼンショーHDは売上高で業界2位の日本マクドナルドHDに倍近くの差をつけるほど巨大な外食企業に成長。満を持して、ハンバーガー業界へ再挑戦する。

50年の歴史を誇る『ロッテリア』ブランドがどう変化するのか。今年の外食業界において、最も注目されるニュースの一つとなりそうだ。

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『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

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