飲食店ドットコムのサービス

東新宿で坪月商50万円を叩き出す『七福八郎』。勝因は、感度の高い商圏調査と低投資出店

LINEで送る
Pocket
follow us in feedly

『七福八郎 東新宿本店』店長の見上将人氏。2024年4月には同店の事業譲受によって独立する予定だ

画像を見る

【注目記事】『下北六角』16坪で月商1,100万円超え。2TAPSの「勝利の方程式」を探る

競合店の少ないエリアだからこそ、MEO対策の成果が出やすい

また、『七福八郎 東新宿本店』の集客策として大きな効果を発揮しているのがMEO対策だ。Googleのビジネスリスティングサービス「Googleビジネスプロフィール」を利用し、Googleマップ上に表示される店の情報を管理。内外観、商品などの画像をこまめにアップし、投稿された口コミにはすぐにコメントを返信している。

「住民や旅行客が宿泊するホテルが多いにもかかわらず、競合店が少ないエリアだからこそ、MEO対策はより大きな効果を得ることができると思います。強豪がひしめく新宿のメインエリアだと検索上位に表示されるのは至難の業。でも東新宿なら、MEO対策をしっかりしておけば、『東新宿 居酒屋』『東新宿 酒場』などのキーワードで検索上位に表記されるのはそこまで難しくないんです。『七福八郎 東新宿本店』の口コミ数は100件以上。星4.6という高評価をキープし、そこに新宿からぎりぎり徒歩圏内という立地条件が加わることでGoogleマップ検索を経由した目的客を数多く獲得することができています」(夏木氏)

同社は2023年3月にバール業態の『炭火イタリアンIMP』を同じ東新宿エリアにオープン。また、『七福八郎』は2023年7月に中野新橋に直営店、同年8月に荒木町にフランチャイズ店をオープンするなど2023年になってから出店を加速しているが、夏木氏は「直営店を増やすつもりはない」と言う。

「多店化の目的は従業員の独立支援。『CAFÉ NICOLA 明石店』と『炭火イタリアンIMP』はすでに事業譲渡を済ませており、『七福八郎 東新宿本店』も2024年4月には現店長の見上将人を店主としたフランチャイズ契約に切り替える予定です。独立する人のリスク軽減にもつながる低投資、短期回収のビジネスモデルによって、一緒に頑張っている従業員の独立を後押ししたい」と夏木氏。

開業時の投資リスクは独立者にとっての大きな悩み。それを軽減できる同社の多店化の仕組みに関心を持つ人も多く、その動きから今後も目が離せない。

地下鉄東新宿駅から徒歩7分かかる住宅街のアパート1階に入居。新宿駅から徒歩18分、歌舞伎町から徒歩15分と繁華街からぎりぎり徒歩圏内でもある(画像提供:LDWorks)

画像を見る

『炭火と酒と肴 七福八郎 東新宿本店』
住所/東京都新宿区新宿7-26-57 新宿コーポ201
電話番号/03-6278-9113
営業時間/17:00~24:00(フードL.O.23:00、ドリンクL.O.23:30)
定休日/無休
席数/23

この記事は役に立ちましたか?
はい いいえ

Pocket
follow us in feedly
飲食店ドットコム通信のメール購読はこちらから(会員登録/無料)
飲食店ドットコム ジャーナルの新着記事をお知らせします(毎週3回配信)
栗田利之

ライター: 栗田利之

フリーランスの記者として、15年以上にわたって外食経営誌の記事を執筆。大手、中堅の外食企業や話題の繁盛店などを取材してきた。埼玉県下を中心に店舗網を拡げている「ぎょうざの満洲」が贔屓の外食チェーン。