飲食店ドットコムのサービス

月商520万円を売る西荻窪『スタンドキッチン ルポン』。“立ち飲み×中華ビストロ”という最適解

LINEで送る
Pocket
follow us in feedly

「西荻に飲みに来る人が増えれば、最終的には自分に戻ってくると信じています」(鈴木氏)

画像を見る

軸にあるのは「橋渡し」と「街づくり」

鈴木氏は店舗運営の傍ら、西荻窪を始め、周辺の中央線の地域を巻きこんだハシゴ酒のイベントや、YouTubeによる周辺店舗の紹介を行っている。その理由を、自身が“橋渡し役”となることで「飲食店を中心とした街づくりに貢献し、それを一つの事業モデルとして展開していきたいから」と、最後に語ってくれた。

「ルポン=橋」の意。店は、町中華から高級中華への橋渡し役であり、西荻窪の飲食店を紹介する案内所であり、さらには、周辺地域や生産地とのパイプ役だという。

店の壁には地図が描かれ、周辺の飲食店のショップカードが貼られている

画像を見る

【注目記事】自由が丘に“立ち飲み”ブームを。『ニショク』など人気5店舗がスタンプラリー開催

「単にお酒を飲むだけなら、家飲みが断然安上がりでしょう。でもやっぱり、飲み屋が活気ある街は、元気で楽しい。何より、人のつながりができます。『ルポン』が中心となってそんな街づくりをしたいんです。事実、僕自身独立して約8年になりますが、実は一切求人をかけたことがありません。人も物件も全部、周辺の店で知り合った方やその人からの紹介でつながってきました」

今、『スタンドキッチン ルポン』の厨房を担うのも、以前この場所にあった店で働いていた中華料理のシェフ。「いつか大きい店をやる時には力を貸してほしい」と声をかけていたのだそう。

そうして周辺の店に足を運んでは、自分のやりたいことや考えていることを出会った人々に話すのが、鈴木氏流の種のまき方だ。そうすることで、ネットでは知り得ない情報や縁が自然と集まってくるという。

「あそこの物件が空くらしいよ、あの人新しい職場探してるよって、みんなが教えてくれるんです。やりたい街があるなら、その街の飲み屋で話すのが一番近道! というのが僕の持論です。お金は最終的になんとかなるけど、物件と人は本当に運でしか出会えないですから」

今後は、より西荻でのコミュニティを拡大・強固なものにし、それをモデルケースに、仲間と共に都心へと横展開するのが鈴木氏の目標だ。『スタンドキッチン ルポン』のリニューアルは、まだそのステップアップの一歩に過ぎない。

『スタンドキッチン ルポン』
住所/東京都杉並区西荻南3-12-1
電話番号/03-5941-9700
営業時間/月~土11:30~24:00、日11:30~23:00
定休日/なし
席数/テーブル19席、カウンター6席、立ち飲み
坪数/17坪

この記事は役に立ちましたか?
はい いいえ

Pocket
follow us in feedly
飲食店ドットコム通信のメール購読はこちらから(会員登録/無料)
飲食店ドットコム ジャーナルの新着記事をお知らせします(毎週3回配信)
山本愛理

ライター: 山本愛理

フリーライター・エディター。WEBを中心に食にまつわる記事を執筆。 昔ながらの喫茶店から星付きレストランまで、美味しいものを通して幸せな時間を提供してくれる人の声と熱を届けるのが好き。空いた時間はもっぱらカフェ巡り。