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原価率30%にこだわる時代は終わり? イマドキ繁盛店の食材原価に迫る

食材の質を保ちつつ、価格は抑えたい。仕入れを担当する誰もが考えることではないでしょうか。このときに指標にしがちなのが“原価率30%”という数字です。

しかし、仕入れる食材の原価率を一律で30%としてしまうのは良くありません。なぜなら、繁盛店ほど原価率は高い傾向にあり、一部チェーンの飲食店では原価率60%という店舗もあるほど。では、なぜそれで利益がでるのでしょうか? 今回は飲食店の売上に直結する、食材の原価率について考えます。

原価率の基本的な考え方

飲食店を開業するための専門書にも書かれている“原価率30%”とは、どのように計算された数字なのでしょう? そもそもの考え方は“飲食店を経営するためには経費を90%以内に抑えないといけない”というところから始まります。そこで、人件費や物件の賃料などにかかる費用を考えると、原料費にかけられるのは予算の30%という計算になるのです。

ただし当然の話ですが、すべてのメニューの原価率を一律30%にするのではなく、例えば目玉メニューは原価率を高めに設定し、ドリンクやサイドメニューで原価を抑えるなど、全体でバランスを取ることが大切になります。

どのように原価のバランスを取るか?

料理の価格設定は、“顧客満足”と“店舗の利益”の両方を考えなくてはいけません。原価率のバランスをとるためには、居酒屋なら刺身盛り、焼肉店ならカルビなど客を呼ぶために原価をかけるメニューと、それ以外のメニューを用意すること。料理の価値に見合っていない価格に、顧客は満足しません。しかも、立地や業態、客層によって適正な価格というのは変わります。繁盛店はそのバランスを取るのが上手なのです。実際の店舗を例に紹介します。

『俺のイタリアン』
1号店の『俺のイタリアン新橋本店』は16坪で月商1900万円。立地がよく、有名シェフを起用しています。ただし、基本的に立ち席なので客回転が高く、原価率が60%でも利益を確保できるのです。

『生け簀の銀次』
刺身盛りが原価率120%オーバー。しかし、他のメニューや日替わりのオススメ商品の原価率を抑えてバランスを取っています。また、メニュー表の配置を工夫することで、いろんな原価のものを顧客が選ぶように誘導。全体の原価率は38%だそうです。

『かき小屋ランドリー』
6坪の店舗で月商400万円以上。原価率は45%とやはり高めです。ただしワンオペレーションで徹底的に人件費をおさえています。そのための工夫として、調理の簡単なメニューを目玉として打ち出したり、ワインをボトルで提供したりしています。

ほかにも、立地を工夫して家賃を安くすれば、食材にお金をかけられるようになります。どこでバランスを取るかは、それぞれの飲食店の業態・状況によるでしょう。

原価率を下げる方法をまとめると

飲食店で利益を上げるには、主に原価と人件費、家賃に注意を払う必要があるので、そのバランスを大事にしましょう。そして、原価率の管理を徹底するには、日々の仕入れにもコツがいります。季節によって食材の価格変動がある場合は、他の食材で代用するなどの対応が必要ですし、食材ロスを減らすために仕入れ量には細心の注意を払う必要があります。ほか、食材の仕入れ時に工夫できるのは、下記のような部分。

・旬の食材を取り入れる
旬の食材は、おいしく魅力的で、お客様からの人気もあります。そしてたくさん安く手に入ることが多い。季節メニューとして積極的にとりいれたいものです。

・ワケあり食材からメニューを考える
例えば、鯛の頭だけでも、あら汁などに利用できます。他にもたくさん仕入れることで安くなる食材を使えば、原価率のバランスが取れます。

・ドリンクで平均原価を抑える。20〜25%くらいを目安に
ビールなどの原価率が高いドリンクより、カクテルやウーロンハイといった原価率が低いドリンクを2杯目としておすすめする、また日本酒やワインでもより利益がとれる銘柄を扱うなど、ドリンクに関しては工夫次第で原価率を抑えることができます。もちろんお客様に満足いただくことが前提ですが、こうした工夫は積極的に行っていきたいですね。

さて、今回は食材の原価率について考えてみました。大切なのは、確かな戦略を持つこと。原価率50%でも利益を出せる店舗はあるし、逆に原価率20%台でも利益を全く出せない店舗もあります。「原価率30%が妥当である」という飲食店の常識にとらわれず、自店舗に合ったスタイルを追求したいものですね。

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