飲食店ドットコム 仕入れ先探し
  1. 仕入れ先探しトップ
  2. 食材バイヤーズマガジン
  3. 2023年10月開始、インボイス制度の準備はOK? 飲食店が仕入れで注意したいポイント

2023年10月開始、インボイス制度の準備はOK? 飲食店が仕入れで注意したいポイント

2023年10月から始まる、インボイス制度。飲食業界にも大きな影響を与える制度ですが、まだ準備を始めていない、制度概要を把握しきれていないという方も多いのではないでしょうか。2022年10月、飲食店ドットコム会員に行ったアンケート調査によると、「インボイス制度の準備を始めている」(すでに準備を終えている=14.2%、準備をしている最中=20.0%)店舗は3割ほど。対して、「インボイス制度の概要は知っているが、準備はまだ始めていない(30.8%)」「インボイス制度についてよくわかっていない(19.7%)」といったように、準備を始めていない店舗は5割を超えています。そこで今回は、改めてインボイス制度の概要を解説するとともに、制度開始により飲食店が仕入れで注意したいポイントを紹介します。

画像素材:PIXTA

2023年10月から始まるインボイス制度とは?

インボイス制度(適格請求書等保存方式)とは、消費税の仕入税額控除における新しい制度のこと。2023年10月1日から導入されることが決定しています。これまで消費税の仕入税額を控除するには、区分記載請求書と帳簿の保存が要件となっていましたが、インボイス制度開始後は適格請求書と帳簿の保存が必要です。適格請求書とは、適格請求書発行事業者のみ発行することが可能。適格請求書発行事業者名および登録番号、取引年月日、取引内容(軽減税率対象品はそのことを記載)、税率別の合計額(税抜または税込)および適用税率、税率別の消費税額、請求書を受領する事業者名を記載する必要があります。

適格請求書発行事業者になるには、税務署に「適格請求書発行事業者の登録申請書」を提出し、登録を受けます。ただし、適格請求書発行事業者になれるのは、課税事業者のみです。インボイス制度開始までに適格請求書発行事業者の登録をしたい場合は、制度が始まるまでに税務署に申請書を出す必要があります。当初は原則、2023年3月末までに申請を行う必要がありましたが、現在は2023年9月末まで延長されました。ただし、登録の通知を受けるまで数か月かかることもあるので、余裕を持って申請をした方が良いでしょう。なお通常であれば、免税事業者が適格請求書発行事業者になるには、課税事業者になる手続きも必要です。しかし2029年9月末までに適格請求書発行事業者の申請を行うと、自動的に課税事業者となるため、別途、課税事業者となる手続きを行う必要はありません。

インボイス制度は飲食店の仕入れにも影響

インボイス制度により飲食店が受ける影響はいくつかありますが、制度開始時に課税事業者の飲食店が注意したいのが、仕入れについてです。課税事業者は、売上にかかった消費税額から仕入れにかかった消費税額を差し引いた金額を消費税として納めます。インボイス制度が始まったあとも同様の仕組みで消費税を計算しますが、前述した通り、仕入税額控除を受けるには、適格請求書の保存が必要になります。そのため食材の仕入れ先が適格請求書発行事業者でない場合は、適格請求書が保存できず仕入れ税額を控除することができません。つまりその分、納める消費税の額が増えてしまうことになります。とくに、個人の農家など小規模な事業者から食材を仕入れているような飲食店は注意が必要でしょう。仕入先が免税事業者の可能性もあるため、早めに確認しておくと安心です。

なおインボイス制度では、適格請求書発行事業者以外からの仕入れについて、経過措置期間が設けられています。2023年10月1日~2026年9月30日は仕入税額の80%、2026年10月1日~2029年9月30日は仕入税額の50%の控除が可能です。また、簡易課税制度(適用には条件あり)を選択している場合は、みなし仕入率を使って消費税の納付額を計算するため、消費税の申告に適格請求書の保存は必要ありません。これからインボイス制度への対応を考えている飲食店は、こうした仕入れにかかわる注意点を意識しながら、準備を進めるようにしましょう。

キャプション/画像素材:PIXTA

店舗の状況によってインボイス制度で受ける影響は異なる

今回は、仕入れに関する注意点を中心にご紹介しましたが、このほかにも飲食店は、「法人顧客が中心の店は、適格請求書が発行できないとお客様が減る可能性がある」「課税事業者となることで経理作業の手間や時間が増える」など、さまざまな影響を受ける可能性があります。
飲食店によって受ける影響やその大きさは異なるため、まずは自分の店舗が制度の開始によりどのような影響を受けるのか知ることが大切です。今からしっかりと準備を整えた上で、インボイス制度開始を迎えましょう。


「飲食店ドットコム 仕入先探し」では、こだわりの食材を扱う仕入れ業者をたくさんご紹介しています。食材の仕入れ先をお探しの方は、マッチングサービスをご利用ください。

最新記事

仕入れの基本に関する記事

仕入れの基本に関する記事をすべて見る⇒

食材仕入先マッチングサービスのご利用はこちら(無料)

ご利用は無料!仕入れ先からのご提案がメールで届きます!

お探しの食材カテゴリを選択してください。

サービスの流れはこちら

食材仕入先マッチングサービス(無料)

ご利用は無料!仕入れ先からのご提案がメールで届きます!

希望条件を入力すると、当サイトへ登録している食材卸会社の中で、お客様の条件に合った複数の仕入れ先から提案がきます。

希望条件を入力する

ピックアップ仕入れ会社

株式会社小倉の会社ロゴ

株式会社小倉
[業務用酒類販売]

食材卸、酒類・ドリンク卸の企業様へ

参加企業募集中

当サイトでは、取引先飲食店をお探しの食材卸企業様を募集いたしております。

掲載申し込み お問い合わせ
ページトップへ↑