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消費減少の「お米」に再注目！ 飲食店が改めて知りたいその魅力を解説
2023年は「お米」を使ったグルメが話題となった年。おにぎりやライスペーパー、米粉など、さまざまな米グルメが流行しました。2024年も米食が注目される傾向は続いていくと見られ、お米に再び脚光が集まりつつあります。そこで今回は、この機会に飲食店が改めて知っておきたいお米の魅力について解説します。
キャプション/画像素材：PIXTA
米離れが進むなか、再び注目されている「お米」
農林水産省によると、国内における1人1年あたりの米の消費量は、1962年度の118.3kgをピークに減少傾向となり、2021年度には51.5kgになっています。減少した背景には、食生活の欧米化や人口の減少などがあるとされています。とくに近年は、糖質制限ブームなどもあり、米離れが進んでいる印象です。
そうしたなか、昨年は、一大おにぎりブームが到来。メディアでおにぎり専門店の特集が組まれるなど、おにぎりが大きな流行となりました。また、小麦粉の価格高騰や健康意識の高まりから米粉にも注目が集まっており、とくに米粉などを原料として作られるライスペーパーは、トレンドグルメとなりました。
お米が注目される傾向は、今後も続くと考えられ、クックパッドが毎年行っている「食トレンド予測」では、洋風の食材を使った「パリおにぎり」や、中国や台湾などアジア諸国のお粥「アジアン粥」に注目が集まると予測されています。2024年は、さらにお米への注目度が高まる年となるかもしれません。
栄養素や用途による「お米」の魅力とは？
そんなお米の魅力の一つが、栄養素です。お米は、炭水化物を中心に、タンパク質、水分、脂質、ビタミン、ミネラルなどを含んでいます。どれも大切な栄養素で、例えば、炭水化物は体のエネルギー源に、タンパク質は体の組織の形成やエネルギー源に、食物繊維は腸内環境を整えてくれます。
また、お米は、脂質が少なく、食物繊維も含む食材です。食べる際は、粒をしっかりと咀嚼するため、血糖値の急上昇を抑えられ、体脂肪になりにくいと言われています。炭水化物が多く含まれていることから、お米に対して食べると太るというイメージを持っている方も少なからずいるかもしれませんが、実際にはそうではないのです。
さらに、さまざまなジャンルの料理に合わせられるというのも魅力でしょう。お米を主食とし、おかずや汁物を付ける一汁三菜の日本食のスタイルは、栄養バランスが整っており、海外からも注目されています。また、お米自体も和食を始め、ビビンバやパエリア、ビリヤニ、ジャンバラヤ、リゾットなど、多彩な料理に使うことができるため、アレンジがしやすい食材と言えるでしょう。
キャプション/画像素材：PIXTA
新品種や米粉など、最近のお米事情
日本のお米というと、コシヒカリやあきたこまちなどが有名ですが、最近ではこのほかにも宮城県の「だて正夢」や、新潟県の「新之助」、熊本県の「くまさんの輝き」など、さまざまな品種が登場。昨今は、地球温暖化の影響を踏まえた、暑さに強い品種も生み出されています。
お米は品種によって、粘り気やツヤ、味わいなど、特徴が異なります。仕入れの際は、自店舗のどんな料理に使いたいと思っているのか、相性を考えた上で選ぶようにすると、料理のクオリティをさらに上げてくれるでしょう。
また、前述した通り、昨今はお米だけでなく、米粉への注目度も上がっています。米粉は小麦粉と比べると価格が高いことが課題となっていましたが、昨今の小麦粉の価格高騰などにより、その差が縮小。日本人が好むもっちりとした食感を生み出すことができ、パンや麺、スイーツなど、幅広い分野で取り入れられています。油の吸収率が小麦粉よりも低いため、ヘルシーな揚物用粉としても知られています。
お米は、日本の食文化を支える大切な食材の一つですが、その需要は残念ながら減少傾向にあります。お米や米粉を積極的に使うことは、食料自給率の向上にもつながります。飲食店は、お米ブームが来ているこの機会に改めて、お米について注目してみてはいかがでしょうか。
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