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江戸東京野菜にTOKYO X、キンメダイ。地方に負けない東京特産食材の魅力とは?

小松菜は江戸川区で生まれた代表的な東京野菜。
全国的にブームとなっている地産地消。地元食材を使った料理と聞くと、都心から離れた地方をイメージされることも多いですが、じつは東京都でも数多くの特産品があります。今回は東京都産業労働局農林水産部食料安全課の河辺孝之さんにお話を伺い、東京都の特産品の魅力や認知度を高めるための取り組みなどを教えていただきました。
肉、魚介、そして野菜。東京の代表的な特産品たち
東京都の特産物は多種多様。野菜や果物、独自に開発したブランド豚、東京周辺の海域や河川で獲れた魚など幅広くあります。なかでも代表的なものは野菜。東京には古くから「江戸東京野菜」と呼ばれ、親しまれている野菜たちがあるそうです。
「江戸東京野菜として代表的なものに『練馬ダイコン』があります。江戸時代から昭和40年頃まで作られていました。収穫量が少なく栽培に手間がかかるため、一時は消滅の危機にありましたが、現在は練馬区内で復活し、地域で販売されるようになりました。」
野菜だけでなく、果物では梨の栽培も盛ん。「稲城」「新高」「幸水」など多くの品種が栽培されています。特に生産が多い多摩川流域では、『多摩川梨』として直売所でも販売されていることもあるそう。
さらに魚介類ではキンメダイが特産品とされています。「東京では一本釣り漁法をおこなっており、最近では1000トンを超える漁獲量となりました。」と河辺さん。都内で漁獲高が最も多い魚なのだといいます。
畜産品では、東京都畜産試験場で開発された「TOKYO X」が挙げられます。北京黒豚、バークシャー、デュロックという優れた肉質を持つ3種の豚を掛け合わせ、7年かけて改良したそう。特徴を伺うと、「味を重視して改良した品種のため、香りが良く脂肪の部分まで旨味があります」と教えてくれました。

東京都で獲れたキンメダイ
さまざまな特産品がある東京ですが、他県に比べて農家自体の数が少なく、生産量自体もあまり多くはありません。しかし、それこそが東京特産品の魅力であると河辺さんはいいます。「直売所などで生産者の顔が見えることや、新鮮な状態で手に入りやすいということとは、大きな魅力なのではないでしょうか」。
認知度を高めるためにイベントを開催
「マルシェで東京特産食材を販売するほか、使用したメニューが味わえるキッチンカーや屋台村も登場し、おかげさまで毎年多数の参加者で賑わっています。」 と、盛り上がりが窺えます。
東京特産食材×都内の飲食店でおこなわれる取り組みとは?
「東京産農林水産物の地産地消を拡大する目的で作りました。現在では358店もの店舗数になっています。登録店舗を掲載する HPや冊子や作成してPRしていますが、参加店の方々からの評判が良く、一般の方々にもよく見ていただいているようです」。
今年は6〜7月に「とうきょう特産食材使用店」を募集するとのこと。また、伊豆諸島及び小笠原諸島の食材を使った店舗を登録する『東京島じまん食材使用店』の制度もあり、島の特産品を宣伝することにも力を入れています。
スーパーなどではまだまだ目にする機会が少ない東京特産食材ですが、今後ますます盛り上がっていくことが期待されています。これからの東京特産食材の行方に、注目したいところです。
東京都産業労働局農林水産部食料安全課
住所:東京都新宿区西新宿2-8-1 東京都庁第一本庁舎31階南
電話:03-5320-4882
twitter:@tocho_sanro
URL:http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/norin/syoku/ouenten/
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