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地域によって味が違う味噌と醤油。それぞれの種類や特徴、地域差を知ろう
和食に必須の調味料ともいえる、味噌と醤油。しかし、この二つは地域によって使っている原料や作り方が違うことがあるため、どれを選ぶかによって料理の味もガラリと変わります。そこで今回は、全国のさまざまな味噌や醤油の種類と、どんな特徴があるかをご紹介します。自店の料理に合わせて、使い分けをしてみてはいかがでしょうか。

画像素材:PIXTA
味噌の種類と地域差
味噌は主に3種類、大豆、米、塩で作った米味噌、大豆、塩で作った豆味噌、大豆、麦、塩で作った麦味噌に分けられます。こうした原料で分ける方法以外にも、甘口・辛口と味で分ける方法もあり、同じ塩分量の味噌でも麹歩合が高い味噌の方が甘くなります。
また、赤味噌、白味噌といったように、色で分けられることも。赤味噌は熟成に時間がかかりますが、その分栄養価が高く、コクのあるうま味を感じられます。一方で白味噌は甘みがあるのが特徴です。どちらも使い方はさまざまで、たとえば赤味噌は煮込みうどんなどに、白味噌は焼き魚などに活用されています。
複数の味噌を合わせて調合する、合わせ味噌もあります。たいていは赤味噌と白味噌を合わせることを指し、まろやかで奥行きのある味わいとなっています。
地域によって独自の味噌も作られています。たとえば北海道の味噌は、佐渡味噌に近い中辛味噌。明治の開拓期に日本全国から集まった人々により改良が加えられ、くせが少ない味に仕上がっています。
青森の津軽味噌は長期熟成させているため、塩味が強め。秋田味噌は米どころの秋田らしく、良質な米を使っており赤褐色です。宮城の仙台味噌は、伊達政宗が作らせた赤色の辛口味噌。福島の会津味噌は長期熟成で赤色辛口です。
さらに新潟には越後味噌、佐渡味噌の2種類があります。越後味噌は米粒が見えるちょっと変わった味噌で、佐渡味噌は非常にコクがあるタイプ。石川の加賀味噌は塩味が少し強くなっています。ほかにも、東京は米麹の甘みが感じられる江戸甘味噌。愛知、三重、岐阜は共通して東海豆味噌が使われており、濃厚で渋さを感じられる味わいです。代表的なものには、八丁味噌が挙げられます。
関西は甘味のある白味噌が主流。西京味噌が良く知られているほか、広島の府中味噌などがあります。また、愛媛、山口、広島で食べられている瀬戸内麦味噌や九州で食べられている九州麦味噌は、麦の風味が口に広がり、控えめな甘さが特徴に。米麹で作られた徳島の御膳味噌などもあります。

画像素材:PIXTA
醤油の種類と地域差
醤油は基本的に、6種類に分けられます。最もさっぱりしていて軽さがあるのが、白醤油。淡口醤油は西日本でよく使われています。甘口醤油は九州でよく使われており、その名の通り甘い味わいです。
日本でもっとも使われているのが濃口醤油。大豆のタンパク質が時間をかけてうま味となり、美しい赤褐色が特徴です。再仕込醤油は熟成期間が濃口醤油の二倍必要ですが、味わいと香りのバランスが抜群。溜醤油は少なめの水で醸造し、長い熟成期間を経ているため、うま味をしっかり感じられます。
醤油の産地として有名なのが、千葉県野田市。常陸地方から大豆を、下総台地から小麦を、行徳から塩を手に入れやすい場所にあったために、江戸時代には醤油作りが盛んになりました。同じく千葉県の銚子も、醤油の名産地として有名です。関西では兵庫県籠野市で作られており、1500年代から醤油醸造が始まっているとされています。
一口に味噌・醤油といっても、これだけたくさんの種類があり、それぞれ味やコクの特徴が違います。メニューを開発・改良する際にはぜひ、調味料の選び方にもこだわってみてはいかがでしょうか。
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