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国産ウイスキー価格が高騰する理由って何? 高騰している銘柄と飲食店の仕入れ対策も解説
ウイスキーの価格が高騰し、飲食店によっては特定の銘柄が入手困難になっているという話も聞きます。なぜ、ウイスキーの価格が高騰しているのでしょうか? 価格が高騰する理由や、高騰している銘柄を合わせて紹介します。
画像素材:PIXTA
ジャパニーズ・ウイスキーが高騰している理由は?
ウイスキーの中でも、価格の高騰が著しいのが国産のジャパニーズ・ウイスキーです。価格の高騰する理由としては、主に以下の4つが挙げられます。
■ジャパニーズ・ウイスキーの世界的評価が向上
日本の国産ウイスキーは、スコッチやアイリッシュと比較して歴史が浅く、150年ほどの歴史しかありません。しかし、2000年頃から世界のコンテストでも高い評価を得られるようになったことから、次第に注目を浴びるようになりました。近年では、「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ」や「ワールド・ウイスキー・アワード」といった、世界的に権威のあるコンテストでも最高賞を受賞する機会も増え、世界的な評価が高まっています。
■日本国内のウイスキーブーム
かつてはウイスキーをソーダで割った「ハイボール」と言えば、おじさんが飲むお酒の代名詞的存在でした。しかし、2010年頃から若い世代を中心にハイボールブームが起き、ウイスキーを飲む世代が拡大しました。また、NHKの連続テレビ小説「マッサン」の放映により、ウイスキーへの関心がさらに高まり、国内市場の拡大にもつながりました。
■訪日外国人観光客の増加
訪日外国人観光客の増加も、国産ウイスキーの人気に拍車を掛けていると推測できます。日本を訪れた観光客が、ウイスキーを買って帰るという機会も増えているようです。内閣府知的財産戦略推進事務局によると、2017年のウイスキー輸出額は約136億円で、酒類に占める輸出金額の24.2%にも及びます。2008年のウイスキー輸出額は約14億円だったことを踏まえると、たった10年で10倍近く輸出金額が増加したことになります。
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■原酒不足による商品の品薄状態
ウイスキーを求める需要に対し、供給が追いついてない背景もあります。熟成させたウイスキーを作るためには10年以上の歳月がかかるため、今から増産をしても市場に出回るには10年以上先になります。実際に、サントリーの「白州12年」「響17年」などは、原酒不足のために販売が休止されています。
特に価格が高騰しているジャパニーズ・ウイスキーは?
価格が高騰しているウイスキーに共通して挙げられるのは、熟成年数が長いジャパニーズ・ウイスキーです。代表的な例としては、以下の銘柄が挙げられます。
■山崎・白州・響などのサントリー
日本を代表するシングルモルト「山崎」「白州」、ブレンデッドウイスキーの「響」は、毎年世界の権威あるコンテストで高い評価を得ており、国内外問わず人気が高まっています。熟成年数が20年を超えるような商品には、数十万円もするようなプレミア価格がついているボトルもあります。
■竹鶴・余市・宮城峡などのニッカウヰスキー
NHKの連続テレビ小説「マッサン」のモデルにもなった、竹鶴政孝が創業したニッカウヰスキー。ブレンデッドウイスキーの「竹鶴」やシングルモルトウイスキーの「余市」「宮城峡」などは、世界の権威あるコンテストでの受賞歴も多く、ボトルによっては10万円近いプレミア価格になっています。
■希少価値の高い国産ウイスキー
2大ウイスキーメーカー以外でも、コンテストで受賞歴があるものの生産数が限られているボトルなどは希少価値が高く、軒並み価格の高い傾向にあります。例えば、埼玉県秩父市に蒸留所のあるベンチャーウイスキーの「イチローズモルト」、キリンシーグラムの御殿場蒸留所で作られる「富士山麓」、鳥取県倉吉市にある松井酒造の「倉吉」などは、ボトルによっては数万〜数十万円の高値をつける場合もあります。
プレミアウイスキー以外から美味しいウイスキーを探してみよう
各メーカーが今すぐ増産をしても、熟成したウイスキーが市場に出回るまでは最低でも10年以上の年月がかかります。希少なウイスキーは当分の間、プレミア価格で販売されることになりますし、市場に流通している量が減れば、入手が難しくなる銘柄も増えることでしょう。
しかし、国産の高価なウイスキーだけに絞るのではなく、国産のリーズナブルな銘柄や、スコッチやアイリッシュなど海外のウイスキーにも、美味しいものは数多くあります。銘柄にこだわるのではなく、味わいやコストなどからお店に合うウイスキーを仕入れてみてはいかがでしょうか。
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