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飲食店が考える食の多様性。ハラル、ビーガン、ベジタリアンの違いと食材選びの注意点

訪日観光客の個人旅行が解禁され、飲食店のインバウンド需要も急増しています。飲食店オーナーのなかには、この機会にインバウンド対策を強化して、新たな集客につなげたいと考えている人も多いのではないでしょうか。そこで注目したいのが、フードダイバーシティ。つまり食の多様性です。世界には、食に対してさまざまなタブーを持つ人がいます。そんな人たちもおいしく食事を楽しんでもらうべく、まず知っておきたいキーワードが「ハラル」「ビーガン」「ベジタリアン」です。今回はそれぞれの違いや食材選びの注意点をご紹介します。

画像素材:PIXTA

今、フードダイバーシティが注目されるワケ

フードダイバーシティとは、先に述べた通り「食の多様性」のことを指します。世界には、宗教や主義・思想、文化、健康上の理由などで、食事に制限のある人がいます。日本では、食の多様性への配慮はまだ充分とはいえません。しかし、日本はインバウンドの増加に伴い、世界各国から多くの観光客を受け入れる国。だからこそ、さまざまな背景を持つ人たちを含め、誰もが不自由を感じることなく食事を楽しめる環境づくりに力を入れる必要があるのです。

「ハラル」「ビーガン」「ベジタリアン」の違いって?

ハラル、ビーガン、ベジタリアン。食の多様性と聞いてまずこの3つの言葉を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。それぞれどんな特徴があるのか詳しくご紹介します。

■ハラル(ハラール)
ハラル(ハラール)とは、アラビア語で「許されている」という意味。イスラム教徒向けの食事やサービスのことです。イスラム教では、戒律により食べてもよいものといけないものが決まっています。食べてよい食材はハラルフードと呼ばれ、穀物類や野菜、果物、魚介類、卵、乳製品などが該当。一方で、禁じられた食材はハラムと呼び、豚やアルコール類となります。

■ベジタリアン
ベジタリアンとは、菜食主義者。つまり、動物性食品を避ける食生活を送る人のことを指します。ベジタリアンを選ぶ理由は、宗教上の理由のほか、健康への気遣い、動物愛護など人によりさまざま。牛のゲップに含まれるメタンガスが地球温暖化の原因のひとつであったり、家畜の排泄物が水質汚染につながったりすることから、近年は環境保護を目的にベジタリアンを選ぶ人も増えています。またベジタリアンには種類があり、動物性食品は一切食べない人のほか、乳製品や卵も食べるラクト・オボ・ベジタリアン、魚介類は食べるペスカタリアンなど、摂取できる食品は人により異なります。

■ビーガン(ヴィーガン)
ベジタリアンのなかでも、完全菜食主義者になるのがビーガン(ヴィーガン)です。肉・魚介類はもちろん、卵や乳製品、蜂蜜など動物性食品を一切口にすることがない人を指します。また食事面だけでなく、毛皮やレザー、ウール製品は身につけない、動物実験された日用品を使わないといった生活スタイルを選択。ベジタリアンは食生活のことを指しますが、ビーガンは食生活を含め、ライフスタイルそのものを表しているのです。

キャプション/画像素材:PIXTA

食材選びやメニュー考案の注意点は?

では、食の多様性を考えてメニューを考案、食材を仕入れる際は、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。

例えば、ハラルメニューを考案する際、豚肉と酒類を避けたつもりが思わぬ落とし穴にはまってしまうことがあります。ひとつは「調味料」。日本料理に欠かせないみりんは、焼酎などをベースに作られる発酵食品のため、使用できません。醤油には保存料としてアルコールが、味噌には保存料として酒精がそれぞれ使われていることもあるので、表示ラベルをしっかり確認する必要があります。デザートや香り付けのアルコールも禁じられているので注意しましょう。ブイヨンやゼラチン、肉エキスには、豚の肉や骨が使われていることが多いのでNGです。食材を仕入れる際は、イスラム法に従い、基準をクリアしていることが保証された「ハラル認証マーク」のついた食品を選ぶようにしましょう。

またベジタリアンやビーガンの方は、食べられるものがそれぞれ異なります。そのため、食材や調味料をはじめ、食器、調理器具、保管方法など、どのレベルまで対応可能かをメニューに表記するとよいでしょう。なかには使えない食材が多いと、提供メニューが限られてしまうのではと不安を抱く方もいると思います。しかし、ダシは乾燥キノコやトマト、野菜の皮などからも取れるし、肉は大豆ミート、乳製品は豆乳や甘酒、アーモンドミルクなどで代用可能。これまで使ったことがない食材の組み合わせや代替え品を利用することで、逆に料理の幅が広がったという声もあるのです。

ハラル、ベジタリアン、ビーガンも基準は人によって異なり、厳格に従う方もいれば、寛容な考えの方もいます。そのため、お店のポリシーを明確にしておくことが大切です。食への考え方は、宗教や思想などによりさまざまですが、その違いを理解し合い、誰もがおいしく食事を楽しめる店づくりを目指しましょう。

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