- 仕入れ先探しトップ
- 食材バイヤーズマガジン
- 名店『赤鬼』に聞く、客の満足度を高めるメニューづくり。魚への妥協のないこだわりで集客
名店『赤鬼』に聞く、客の満足度を高めるメニューづくり。魚への妥協のないこだわりで集客
築地市場には、日本各地の漁港で水揚げされた新鮮な魚が集まっています。その築地市場がある東京には、高級な寿司屋から大衆的な居酒屋まで、魚を扱う多くの飲食店が存在。今回は鮮魚に定評があり、日本酒好きが通う居酒屋『赤鬼』の店長・箕村陽一さんに、仕入れのこだわりや人気メニューについて伺いました。
お話を伺った『赤鬼』の店長、箕村陽一さん。
新鮮な魚が手に入らないときは、刺身を提供しない
もともと日本酒好きのオーナーが、うまい日本酒が飲める店を作りたいと1981年に創業した『赤鬼』。生酒を中心に常時80〜100種の日本酒が揃っており、全国から日本酒好きが集う専門店です。
その日本酒に合わせる、活〆の天然物を中心にした魚のメニューも高い評価を得ています。魚といえば鮮度が命。仕入れについて箕村さんに伺うと、長い付き合いの鮮魚店が良い魚を選んで持ってきてくれるとのこと。「単純に、一番良い魚を選んでもらっています。原価が高いから、刺身では儲けようと考えてないよ」と話す箕村さん。また、築地市場が連休の時など、うまい魚が上手く仕入れられないときは、刺身料理は扱わないのだそう。中途半端なものを提供するくらいなら出さない、というその潔さに、新鮮な魚へのこだわりを感じます。
店内のボードには、その日食べてもらいたいおすすめがズラリ。
8割の客が注文する「お刺身の盛り合わせ」
50品ほどあるメニューは、魚介類を使ったものが中心。ホヤの塩辛や柚味噌豆腐など、日本酒が進みそうな珍味も揃えていますが、「一番人気があるメニューといえば、やっぱりお刺身の盛り合わせだね。客の8割が注文するよ」とのこと。
「お刺身の盛り合わせ」は、全て朝活〆したばかりの旬の鮮魚を8種類使用。実はこちらのメニュー、来店予約時に合わせて注文しておくと一品追加してくれるサービスもあり。こんな仕掛けにも、食材を無駄にしない工夫が感じられます。刺身は、おろしたての安曇野産本わさびを付けていただきます。
お刺身の盛り合わせ(一人前)。この日は手前から、スズキ、かんぱち、ホタテ、マグロ。
常連を飽きさせない、月替りメニュー
生酒とは、通常2度火入れを行う日本酒とは異なり、1度も加熱をしていない日本酒のこと。『赤鬼』ではその生酒に特にこだわり、季節によって異なる種類の全国の銘柄が80種以上揃います。生酒は加熱処理をしていないため劣化が早く、鮮度がとても重要。フレッシュで爽やかな飲み口が特徴で、刺身や豆腐などの淡白な素材と合わせると味わいが引き立ちます。
「酒と料理の食べ合わせとか難しいこと考えなくたって、うまい魚とうまい酒を合わせるんだから美味しくなるに決まってるよ」と言い切る箕村さん。築地直送の旬の鮮魚と、キリリと冷やしたこだわり生酒は相性抜群。どちらも鮮度にこだわるからこそ、素材そのものの味が活き、絶妙に合っています。
今月の4品料理では、その月ごとの旬の素材を使って日本酒に合うような創作メニューを考案。8月のラインナップは、「さっぱり炊いたオカラとヘシコ」や「どじょうの唐揚げ」、「バイ貝の胡椒煮」、「穴子の冷やしだし茶漬け」。酒好きをうならせる、常連が通いたくなるような飽きさせないいメニューが並びます。
日本各種から取り寄せたおすすめの日本酒が壁のボードや貼り紙にギッシリと。
うまい酒には、うまい肴がつきもの。『赤鬼』は全国から日本酒好きが通う店というだけあって、日本酒通も満足させる酒の品揃えはもちろん、酒が進むような肴にもこだわっているのが印象的です。店のメインメニューで鮮魚を扱うとなると、どうしても素材の鮮度や食品ロスのことを気にしてしまいますが、『赤鬼』のような心意気やちょっとした工夫で来店客の満足度も上がるもの。魚料理で集客したい店舗は、参考になるヒントがあるのではないでしょうか。
『赤鬼』
住所/世田谷区三軒茶屋2-15-3
電話番号/03-3410-9918
営業時間/17:30〜23:30(L.O.)、土日祝17:00〜23:30(L.O.)
「飲食店ドットコム 食材仕入先探し」では、こだわりの食材を扱う仕入れ業者をたくさんご紹介しています。食材の仕入れ先をお探しの方は、マッチングサービスをご利用ください。
最新記事
話題の食材・メニューに関する記事
食材仕入先マッチングサービスのご利用はこちら(無料)
ご利用は無料!仕入れ先からのご提案がメールで届きます!