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仕入れ先は豊洲や大田だけじゃない!都内から東京近郊までの「卸売市場」を紹介
卸売市場と言えば「豊洲市場」や「大田市場」が広く知られていますが、都内や東京近郊にはほかにも多数の市場があるのをご存知でしょうか。飲食店を経営する側にとって、取り引きする市場は一か所に絞らず、いくつかの業者を確保しておくのが得策です。
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食材の供給停止を回避するには、複数の業者と取引を
理由は、ひとつの業者に限定した場合、何らかの原因で供給がストップした時に店舗の在庫が底をついてしまい、料理を提供できなくなるリスクがあるからです。
また、メインの取り引きで足りない品物があった場合、すぐに補完しやすいという意味でも、他の仕入れ業者とのつながりは不可欠。では、都内を含む関東圏にはどのような市場があるのか、代表的なところから幅広い仕入れが可能な市場まで、地域別にご紹介します。
東京都内には水産物に特化した「足立市場」や都内唯一の「食肉市場」などが
都内で青果を仕入れる際は、地域密着型の「豊島市場」や、海外をはじめ日本各地、市場近郊から新鮮な青果が集まる「多摩ニュータウン市場」などを利用可能。一日平均700~1,000トンの野菜や果物が行きかう「淀橋市場」は、青果において豊洲や大田市場に次ぐ取扱量を誇ります。
また周辺の農家から新鮮な野菜を入荷する「北足立市場」や、全国各地の青果と世田谷の地場野菜が並ぶ「世田谷市場」、卸売場を低温化し、青果を定温で流通可能にした「葛西市場」には、青果のほか「花き」も集結。同じく青果と花きが集まる「板橋市場」は、都外の業者やスーパーマーケット業態との取り引きも多い市場として知られます。
魚介類を仕入れるなら、水産物専門の中央卸売市場としては都内で唯一の「足立市場」へ。一方肉を仕入れるなら、都内での選択肢は「食肉市場」のみ。肉を扱う市場としては、全国一の取扱高を誇ります。
埼玉県には、幅広い品ぞろえの大型市場から、青果を中心とした専門市場まで多彩
埼玉県には、「大宮中央青果市場」と「埼玉県魚市場」で構成された「大宮総合食品地方卸売市場」があり、青果や魚介だけでなく、肉・加工品などを仕入れ可能。「さいたま春日部市場」や「浦和総合流通センター」でも、青果・水産物・肉などを幅広く取り扱っています。
「埼玉川越総合地方卸売市場」には青果・魚介類・総合食品が、「秩父市公設地方卸売市場」には青果・水産物・魚介の加工品が集結。「越谷総合食品地方卸売市場」は、青果物のほか鮮魚の品ぞろえも豊富です。
また「熊谷青果市場」や「深谷並木青果市場」をはじめ、青果を中心とした市場も充実。食肉の仕入れを強化したい時は、「さいたま市食肉中央卸売市場」や「川口食肉地方卸売市場」の利用もご検討を。
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神奈川県には漁港に隣接する市場など、水産物メインの市場が多数
海を身近に感じられる神奈川県では、水産物を中心とした市場が豊富。「ひらつかタマ三郎漁港」に隣接する「平塚市水産物地方卸売市場」のほか、県西部で最大を誇る「小田原市公設水産地方卸売市場」、三崎漁港内の「三浦市三崎水産物地方卸売市場」など、多彩な水産物市場が点在しています。
「横浜市中央卸売市場」は、水産物と青果を扱う本場と、さまざまな肉を扱う食肉市場の二か所で構成。「川崎市中央卸売市場北部市場」と「川崎市地方卸売市場南部市場」は、水産物・青果・花きの仕入れに便利です。また「小田原市公設青果地方卸売市場」や「鎌倉青果地方卸売市場」をはじめ、鮮度の高い青果を入手できる市場もバラエティに富んでいます。
千葉県には水産物と青果が一か所にそろった便利な市場が充実
全国でも有数の農業県である千葉県には、「松戸市公設地方卸売市場南部市場」をはじめ、青果がメインの市場が数多あります。そのほか「船橋市地方卸売市場」や「成田市公設地方卸売市場」、「木更津市公設地方卸売市場」など、水産物と青果が集まる市場も。「千葉市地方卸売市場」は、水産物・青果・精肉などの仕入れに、「柏市公設総合地方卸売市場」は、水産物・青果・花きの仕入れに重宝しそうです。
また水産物の仕入れ先を探す場合は、小規模ではあるものの「館山丸魚株式会社」との取り引きも視野に入れてはいかがでしょうか。
仕入れ先の決定は、食材の信頼性や供給の安定性、適正価格などを見極めて
市場利用は初めこそ多数の取引量や実績がないと難しいものの、卸売業者との良好な関係を地道に築き上げ、取り引きを重ねるうちに、話題になりそうな食材や生産地の現状など、有益な情報を得ることもできます。さらに交渉次第では、掛け払いや配送に対応してもらえる場合も。地元ならではの物産が集う市場では、希少な食材を入手できるかもしれません。
市場を選ぶ際は、店舗のコンセプトとメニューに合う食材(産地・ブランド・銘柄などの面で)が、安定的に供給されているかを確認することが重要。信頼性の高い品質の食材が常にそろっているか、価格が適正でプランに柔軟性があるか、万が一問題があった際の返品可否なども要チェックです。
また当然、市場の休みに合わせて在庫を調整できるように、仕入れの内容や量を考える必要も。買い付けや支払いのシステムが複雑だったり、市場独自のルールが存在することもあるため、事前のリサーチは必須。各市場の特徴、メリット・デメリットをしっかりと見極めて長く取り引きできる市場を厳選してください。
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