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この夏、飲食店が身につけたい!テイクアウトの食中毒対策&食材の鮮度保持術
気温や湿度が上がる夏は、食中毒のリスクが高まる季節です。とくに今年は、新型コロナの感染拡大を受け、テイクアウトの需要がこれまで以上に増加。多くの飲食店で「テイクアウトの食中毒対策」が必要になってきています。
また、日々状況が変わるコロナ禍では、なかなか仕入れの量を予測しづらく、在庫のやりくりを行う難しさも増してきています。そこで今回は、この夏飲食店が実践したい、テイクアウトにおける食中毒対策と、在庫食材の鮮度を長く保つことで、フードロスを極力少なくする保存方法についてご紹介していきます。

画像素材:PIXTA
飲食店がすぐにできる、テイクアウトの食中毒対策とは?
テイクアウトは、店内飲食と異なり、調理後すぐに食べてもらえるわけではないので、いつも以上に食中毒に警戒しなければなりません。厚生労働省が提唱する食中毒予防の3原則、食中毒の原因菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」を意識しながら、対策を行っていきましょう。
■食材に食中毒菌を“つけない”工夫
食材に菌をつけないためには、調理前の手洗いはもちろん、調理器具の消毒や食材ごとの使い分けを徹底することも大切です。調理スタッフの手指や調理器具から、食中毒の原因となる菌が広がることのないようにしましょう。また、できあがった料理を容器に盛り付けるときは、使い捨ての手袋を使用し、食材に直接触れないようにすることも有効な対策です。
■温度管理を徹底して食中毒菌を“増やさない”
食中毒の原因菌は、20~50℃で増えると言われているため、調理済みの料理を長時間外に出しておくのは危険です。菌を増やさないよう、10℃以下、もしくは65℃以上で管理しましょう。放冷が必要な温かい料理は、小分けにして迅速に冷ますなどの工夫を取り入れることも大切です。
また、お客様にできるだけ早く召し上がっていただくようにすることもテイクアウトでは重要になります。口頭だけでなく、注意喚起のシールなどを貼って伝えていくようにしましょう。
■十分な加熱で食中毒菌を“やっつける”
食中毒菌を死滅させるためには、加熱調理が有効です。食材の中心部を75℃で1分以上加熱し、食中毒菌をやっつけましょう。また、生ものや半生といった加熱が十分ではない食材は、食中毒のリスクが高くなるため、テイクアウトには適しません。夏場はとくに食材が傷みやすいので、テイクアウトのメニューには、中心部までしっかりと火が通った食材を使うように心がけましょう。

画像素材:PIXTA
フードロス防止にもつながる、食材の鮮度保持方法は?
食材は、使いきれる分だけ発注するのが理想ですが、仕入れ量の目処が立ちにくいコロナ禍で、在庫食材の管理に頭を悩ませている飲食店経営者も多いのではないでしょうか? ここからは、野菜・魚・肉といった食材ごとに、できるだけ鮮度を保ちながら保存する方法をご紹介していきます。
■葉物野菜は乾燥させない、根菜類は風通し良く
野菜は、種類によって保存方法が大きく異なるため、それぞれに適した対応をすることが鮮度を保持する上で大切です。たとえば、葉物の野菜は、乾燥を苦手とするので、新聞紙やキッチンペーパーなどに包んでからポリ袋に入れて保存しましょう。
一方、じゃがいもや玉ねぎなどの根菜類は、新聞紙に包んでから、風通しがよく、直射日光が当たらない場所で保存するのが良いとされています。使いかけの野菜に関してはいずれの場合も、ラップで包んでから冷蔵庫で保存しましょう。
■魚はうろこと内臓処理を
魚は、うろこや血から傷みやすいため、内臓などを取り除いたら、血をしっかりと洗いましょう。洗い終わったら水分を十分に取り除きます。空気に触れると鮮度が低下するので、ラップに包んだら密閉容器などに入れて、冷蔵庫または冷凍庫で保存しましょう。
■肉もなるべく空気に触れさせないように
肉も魚と同様に傷みやすい食材で、空気に触れると鮮度の低下を招いてしまいます。ドリップを拭いてからラップでしっかりと包み、密閉容器などに入れて冷蔵庫や冷凍庫で保存しましょう。なお、冷凍肉を解凍するときは、常温で解凍すると菌が増殖しやすいため、冷蔵庫などで解凍してください。また、一度解凍した肉を再度冷凍することは、味の低下につながるため避けましょう。
食材を適切に保存することは、食中毒の予防にもつながります。気温が上昇するこれからの季節は、とくに食材が傷みやすく、食中毒への警戒が欠かせません。食材の保存方法も含めて、改めてお店の衛生管理体制を見直してみてはいかがでしょうか?
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