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豚肉にも「格付け」がある?非常に希少な「極上ランク」豚肉とは

豚肉にも「格付け」がある?非常に希少な「極上ランク」豚肉とは

「A5ランク牛肉」など、牛肉の「格付け」はとても有名だと思います。以前このコーナーでも牛肉格付けの仕組みを取り上げました。
牛肉の仕入れで知っておきたい「格付け」の仕組み

しかし、実は豚肉にも格付けが存在するのです。
極上、上、中、並、、、という格付けなのですが、聞いたことありますか? 「極上」ランクの豚肉…?とても美味しそうですよね。
一般的にあまり馴染みがないこの格付け、どういったものか詳しく学んでいきましょう。

「格付け」の仕組み

豚肉の格付けを行っているのは、牛肉と同じ、(社)日本食肉格付協会です。 ですので、格付けされるタイミングは牛肉と同じ、枝肉という状態に処理された後に行われます。

枝肉とは皮、骨、内蔵を取り除き、背骨から2つに切り分けた状態のことです。
格付けされるまでの流れは、基本的には牛肉と同じ流れになっています。

何段階に格付けされる?

豚肉の格付けは、牛肉と違い非常にシンプル。
極上、上、中、並の4段階評価です。
これは言葉からイメージされる通り、極上がもっとも良く、並が最も低い評価となります。
では、一体その評価はどう決まるのでしょうか。

格付けが決まるまで(その1)

それでは、格付けが決定するまでを追っていきましょう。

まず枝肉となった豚肉は、半丸重量(枝肉の半分の重量)と背脂肪の厚さを測ります。半丸重量は重さ、背脂肪は脂肪の付き具合をみます。
その2つの値(重さと脂肪の厚さ)を基準と照らし合わせ、該当等級を決めます。ここで「極上」に該当していても、まだ確定ではありません。
尚、基準は以下の通りです。

半丸重量 背脂肪の厚さ
極上 35.0以上〜39.0以下 1.5以上〜2.1以下
32.5以上〜40.0以下 1.3以上〜2.4以下
30.0以上〜39.0未満
39.0〜42.5以下
0.9以上〜2.7以下
1.0以上〜3.0以下
30.0未満
30.0以上〜39.0未満
39.0〜42.5以下
42.5超過
0.9未満   2.7超過
1.0未満   3.0超過

少し分かりにくいのですが、極上になるには、重ければ重いほど良い、というわけではない、ということです。 重すぎたり、軽すぎたりすると、低い評価になってしまいます。 これは背脂肪も同じで、厚すぎても、薄すぎてもダメ、ということになっています。

ここで一旦等級が決まった後、更に肉質や外観を見ていきます。

格付けが決まるまで(その2)

ここから先は、外観と肉質を見ていきます。各項目毎で、極上、上、中、並という評価軸があり、それに従い評価していきます。
まず外観ですが、外観は4つの項目があります。

均称

これは全体的な形を評価します。もも、バラ、ロース、かたのバランスが良いものを高く評価します。ももが小さく、かたが大きい形などは低い評価となります。
この基準で、極上、上、中、並のどれかを評価します。

肉付き

これは赤みと脂肪、骨のバランスを評価します。
赤身の割合が脂肪、骨よりも多いものほど高く評価されます。
こちらも均称と同じく、極上、上、中、並のどれに当たるか評価されます。

脂肪付着

脂肪の付き方を評価します。適度であることが重要で、厚すぎたり、薄すぎると評価が下がってしまいます。こちらも極上…並で評価します。

仕上げ

これは損傷がないかどうかや、放血(血を抜くこと)が十分かどうかで評価します。例えば骨折していたり、削れていたりするものなどは低い評価となります。
こちらも極上から並で評価をします。

以上が外観による評価です。非常に細かいですね…。

次に、肉質についての評価をしていきます。こちらも4つの項目があり、それぞれ極上〜並での評価を行います。

肉の締まり及びきめ

これは肉の締まりやきめの細かさを見ます。締りが良く、きめが細かいほど評価が高いです。

肉の色沢

これは肉の色と光沢です。薄く淡い色が評価されます。

脂肪の色沢と質

脂肪の色などを評価します。脂肪は白いほどよく、締まっていて張りがあるものが評価されます。

脂肪の沈着

脂肪の沈着が適度かどうかを評価します。適度なものを評価し、沈着しすぎていたり、過度に沈着しているものは低く評価されます。

肉質評価も以上です。色が非常に大切で、こちらはポークカラー・スタンダードという色見本があるようです。

格付けが決まるまで(その3)

以上、長々と説明してしまいましたが、この、「重さ」、「背脂肪」、「外観(4項目)」、「肉質(4項目)」の4項目の中で、一番低い格付けが、その肉の格付となります。
例えば、背脂肪が上、その他すべてが極上、という豚肉があった場合、その豚肉の格付けは「上」となります。

これは非常に厳しい評価で、極上に格付けされるのはなんと全体の0.1%!2014年12月は約97万頭を評価していますが、極上と格付けされたのは約1400頭でした。
「極上」の豚肉はとても希少なのです。

豚肉の格付けまとめ

豚肉の格付けは以下の4項目で決まります。

  • 重量
  • 背脂肪の厚さ
  • 外観
  • 肉質

味に関する項目はありません。つまり、牛肉と同じく、格付けは味の良し悪しを評価するものではない、ということになります。

しかし、豚肉の最高ランクである「極上」は全体の0.1%…。一度で良いので食べてみたい…。
「A5ランク」の牛肉が食べられること謳い文句にする飲食店は多いですが、「極上ランク」豚肉が食べられる、ということを謳う飲食店はあまり見かけません。
豚肉の格付けを一般消費者が認識するようになれば、そういった飲食店が増えるのでしょうか。

以上、あまり知られていない豚肉の格付けでした。

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