飲食店ドットコムのサービス

集客からマーケティングまで一手に担う注目のSNS。飲食店における「LINE@」の効果的な活用術とは?

LINEで送る
Pocket
follow us in feedly

かつては若者のみの利用が目立っていたSNS。しかし現在では幅広い世代に浸透し、多くの人のライフワークの一部となっている。『Foodist Media』ではこれまでもInstagramやFacebookをはじめとするソーシャルネットワークを利用した集客術をご紹介してきたが、飲食業界に限らずビジネスツールとしてのSNS活用が今後ますます広がりを見せることは想像に難くない。

SNS人口は右肩上がり

SNSの利用人口は年々増加しており、株式会社ITC総研が行った「2016年度のSNS利用動向に関する調査結果」によれば、2016年末には6,872万人に達する見込みだという。まさに右肩上がりのSNS市場。利用者の増加とともに、サービスの種類も多様になってきている。こうなると、ビジネスツールとしてどのサービスが効果的なのかを見極める必要も出てきそうだ。

最も利用者が多いのはあのSNS

数多くあるSNSサービスの中で、今最も利用者が多いのはLINEだという。同社の調べによれば、SNS利用者のうちの72.1%がLINEを利用。利用者数も、近年増加が横ばいのTwitterやFacebookと比べ、前年比約15%増だ。利用満足度でもLINEが1位となっている。

新たなビジネスプラットフォーム「LINE@」ってなに?

メッセージのやり取りや無料通話など対個人のやり取りがメインのLINEだが、企業が個人に向けて情報発信するシステムも存在する。もともとは公式アカウントの取得が必要で費用も高額だったのだが、その廉価版として2012年から「LINE@」というサービスがスタート。集客活動を意識した機能を多数搭載しているので、飲食店としてはぜひ押さえておきたいSNSといえるだろう。

今回はこの「LINE@」でなにができるのか、その活用方法についてご紹介したい。

■情報配信ツールとして活用する(メッセージ、1:1トーク、タイムライン)
まずはお店の情報発信に関係する機能について。「メッセージ」は友だちになった人に一斉にメールが送れる機能でメールマガジンの簡易版をイメージするとわかりやすい。無料のプランだと1000通まで送信可能だ。また、友だちになっている人と個人的なのトークも可能なので、予約やメニューについてのリクエストなどを個々に受けることもできる。

「メッセージ」のようにプッシュする形ではなく、自店舗の情報を掲載する方法として「タイムライン」への投稿もできる。これはFacebookのタイムライン投稿と同じようなイメージだ。メッセージが多すぎてもブロックされる場合があるので、日替わりメニューや当日の空席状況、限定メニューなどのタイムリーな話題はプッシュ型の「メッセージ」で、それ以外の情報は「タイムライン」でと使い分けるのも良いかもしれない。「LINE@」の友だち限定のお得な情報を発信し、特別感を出すことも友だちを増やすポイントになりそうだ。

■ペーパーレスで業務を効率化する(クーポン機能、LINEショップカード)
紙で発行するとかさばったり無くしてしまったりと、なかなか利用率アップに繋がらないことが多いのがクーポンやポイントカードの類。「LINE@」では作成したクーポンをメッセージとして送信できるツールがある。利用者がダウンロードしたりプリントアウトしたりする手間を省き、また紛失の心配がないのも特徴だ。即時発行ができるので当日の集客率をあげたい時などにも効果的ではないだろうか。

配信したクーポンの開封数や使用数も管理画面から確認することができるので、利用者のニーズを知ることもできる。さらにポイントカードの作成も可能で、LINE上で発行したポイントカードはQRコードでポイント付与され、ポイントに応じた特典もLINE上で作成、配布可能。紙での発行にかかっていたコスト削減もできそうだ。

■マーケティング役立てる(リサーチページ、統計情報)
ダイレクトメールやチラシ、メールマガジンなどの情報配信では、顧客に届いた後の反応を正確に知ることは難しいが、「LINE@」ではクーポンの開封数や使用数をはじめ、友だちの数やメッセージの開封数、ブロック数などが数値として可視化される。メッセージやクーポンなどのアイデアがどれだけ利用者に響いているのか知ることができれば、今後の方向性も決めやすいだろう。

また、リサーチページでは独自のアンケートや人気投票などを作成し配信することができる。いわゆるテンプレート的なアンケートだけでなく、新作メニューの人気投票など、利用者が決定権を握るようなイベント性の高いリサーチで解答率を上げたり、店舗への関心を高めてもらうこともできそうだ。

“やりたいこと”に合わせて賢くプランを選ぼう

「LINE@」は月額使用料によってフリー、ベーシック、プロの3つのプランに分けられる。プランによってできることが変わってくるので、店舗でやりたいことに合わせプランを選ぶ必要がありそうだ。さらに、「LINE@」のアカウントを持っていれば、お客様の予約を受け付けられる「LINE グルメ予約」の利用も可能となる。さまざまな機能があるので、なかなかイメージが湧かない場合は、無料のフリープランから始めてみて、その活用度合や効果を試してみてはいかがだろうか。

この記事は役に立ちましたか?
はい いいえ
Pocket
follow us in feedly
飲食店ドットコム通信のメール購読はこちらから(会員登録/無料)
飲食店ドットコム ジャーナルの新着記事をお知らせします(毎週3回配信)
イシイミヤ

ライター: イシイミヤ

フリーライター。ファッション誌やカルチャー系のウェブサイトでライフスタイルに関わる記事を執筆。現在はフードカルチャーに焦点を絞り、その最旬事情から老舗の妙味まで多岐にわたり執筆中。週3でアンテナショップに通い、全国の郷土菓子と未知の食材の収集を日課にしている。ビールとコーヒーのトレンドに詳しい。