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豪徳寺で坪月商55万円を誇る『焼とりダービー』。地域を巻き込む福田氏の求心力

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豪徳寺は招き猫発祥の地。「地元のお客様が多いので、街中で挨拶を交わすだけでも来店のきっかけになる」と、福田氏

福田氏流の“人付き合い”が生んだ、もうひとつの名物メニュー

上京から2年半で自身の店をオープンさせた福田氏。その間、とにかく仲間づくりに走り回り、多くの人に力を貸してもらったと当時を振り返る。都内の焼き鳥の名店や人気店に足を運んでは経営者の話を聞いたり、そこからまたツテを辿って生産者や仕入業者に会いに行ったり。福田氏曰く「ほかの人が10年かけて構築するような横のつながりを、2年半で築き上げた」という。

「自由な時間はほとんどなかったです(笑)。でも、自分がやりたくてやってることなので、楽しいんですよね。たくさんの人から学ばせてもらいましたし、今でもよく話を聞いてもらいます」

人間関係を築くと一言でいっても、そこには料理技術を磨くこととはまったく別の思考・時間・体力が必要であることは明らか。福田氏の高いバイタリティと人間力には頭が下がるばかりだ。

福田氏の言葉からは、街、仲間、仕入先、スタッフなど、人との信頼関係を大切にしていることが伝わる

今、福田氏自身も、将来飲食業界を目指す次世代に活躍の場を提供している。『ダービー』のもうひとつの名物メニューである日替わりのおばんざいづくりを、おばんざいメインの居酒屋開業を夢見るスタッフに任せているという。前菜・つまみ・箸休めにと、オールマイティに活躍する多彩なおばんざいが数日おきに次々と変わることは、週に何度も訪れる地元客のひとつの来店要因になっている。

素材・味付け共にバラエティーに富んだ約15種を毎日ラインナップ。「おまかせ7点盛り」も可

「将来のビジョンがあるなら、今ここで実践してみればいいし、結果、お客様が喜んでくれて多くの方に焼き鳥を召し上がっていただくことにも繋がっているなら、僕としても嬉しい限りです」

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ダービーブランドを全国区に! まずは第二章の幕開け

こうして豪徳寺の街に欠かせない繁盛店となった『焼とりダービー』だが、福田氏はすでに次のステージに向かって走り出している。先の3月21日、下北沢に2号店をオープンさせた。

「年齢を重ねるごとに、自分が行きたいと思う店も変わってきました。落ち着いて食事ができる場所が少ない下北沢で、価格帯やメニューのクオリティを上げてよりゆっくりと美味しい食事をしていただける店にしたいと思っています。もちろん、気軽に入れる雰囲気と焼き鳥という軸はそのままに」

最後に「夢はダービーブランドを全国区にすること」だと語ってくれた福田氏。『焼とりダービー』の今後のレースの行方に注目だ。

東京・豪徳寺『焼とりダービー』

『焼とりダービー』
住所/東京都世田谷区豪徳寺1-44-8
電話番号/03-6804-4214
営業時間/月曜~土曜17:00〜24:00、日曜14:00〜22:00
定休日/なし
席数/15

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山本愛理

ライター: 山本愛理

フリーライター・エディター。WEBを中心に食にまつわる記事を執筆。 昔ながらの喫茶店から星付きレストランまで、美味しいものを通して幸せな時間を提供してくれる人の声と熱を届けるのが好き。空いた時間はもっぱらカフェ巡り。