出店開業チェックシート

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  3. 損益計画の考え方について
資金計画を作成する

    損益計画の考え方について

    前項までで、投資及び売上計画の考え方について説明してきましたが、この項では実際に「どれくらい儲かるのか?」という観点である、損益計画について説明していきます。
    ここで損益計算をしっかりとおこない、開業の計画を進めるべきか、もしくは一旦見直すべきなのか、判断をしていきます。
    およその目標として、経常利益10%以上を目指すように考えてください。

    まず始めに損益計画を進めていく上で、飲食店を運営する上でどんな費用が必要なのか、ランニングコストを確認していきます。
    飲食店の経費項目として、【変動費】【固定費】に大別できます。
    変動費 ・・・ 売上の変動により額が変わる費用のことを指します。
    原価、人件費、水道光熱費、販売促進費などが変動費にあたります。

    固定費 ・・・ 売上が変動しなくても額が変わらない費用のことを指します。
    家賃、減価償却費、支払利息、リース料、本部費、固定契約料などが固定費にあたります。
    固定費は当初から決まってしまう性質の為、「初期条件」とも言います。
    次に、各経費が予測売上に対して、何%かかっているのか、以下の表に、主な費用項目および、およそのパーセンテージを表記しますので、計画を立てる上で参考にしてください。
     (※売上計画の算出方法については、前項「売上計画の考え方について」をご覧ください。)
    【飲食店における費用項目例】
    項目 割合 考え方
    変動費 原価 30%前後 料理原価、食材原価などの原価率です。
    原価と人件費の合計が対売上の60%以下になるように目標設定をします。
    人件費 27%前後 社員給与、アルバイト給与、通勤交通費や食費、福利厚生費などの人件費です。 人件費と原価の合計が対売上の60%以下になるように目標設定をします。
    水道光熱費 5%前後 ガス代、電気代、水道代などの水道光熱費です。
    販売促進費 3%前後 広告宣伝費や販売促進費などです。
    その他 5%前後 事務用消耗品や修繕費、通信費などの諸経費です。
          Total   60%〜70%
    固定費 家賃 10%以下 賃料、共益費、売上歩合家賃などを合わせた費用です。
    その他
    初期条件
    10%以下 減価償却費、支払利息、リース料などを合わせた費用です。
          Total   15%〜25%
    ここで重要なのは、「変動費と固定費の合計が売上の90%以下」にする、という点です。
    逆に言うと、「経常利益10%以上」にするということになります。


    では次に、上記の目安のパーセンテージを参考に、実際にあなたのお店の売上高から、およその利益を算出してみたいと思います。
    以下の空白に数値を埋めて、【計算する】ボタンを押してください。
    経常利益が自動的に算出されます。

    月次売上高 :
    原価 :
    人件費 :
    水道光熱費 :
    販売促進費 :
    その他 変動費 :
    家賃 :
    その他 固定費 :
    Total :
    経常利益 :
    ※上記の計算結果は概算ですので、計画の目安としてご利用下さい。
    この経常利益から、法人であれば法人税などの税金、借入をしているのであれば月々の元本返済額を差し引いていきます。
    上記の経常利益はそのまま資金として残るものではないので、注意が必要です。

    もしここで利益があがらないことがわかれば、再度売上計画やコンセプトを見直していく必要があります。
    どんぶり勘定ではなく、利益があがる計画を何度も練り直すことが非常に重要です。