飲食店が抱える立地の悩みを分析! リピーター獲得やSNS活用などの対策方法も紹介
2019年3月7日

飲食店の約4割が抱える立地の悩み
まずは、どれぐらいの飲食店が立地に悩みを抱えているのかを調査。飲食店経営者・運営者に対し、現在の立地に満足しているかどうか尋ねたところ、最も多かったのが「やや不満足(30.7%)」という回答。次いで、「やや満足(25.0%)」「満足(22.2%)」「普通(11.8%)」「不満足(10.4%)」という回答が続く。満足しているとの声も多いが、約4割の飲食店が現在の立地に少なからず不満を抱えている様子が伺える。

では「不満足」「やや不満足」と回答した飲食店は、どのような点に不満を抱えているのだろうか。最も目立ったのが、「通行量が少ない(59.8%)」という回答だ。また「視認性が悪い(47.1%)」「賃料(坪単価)が高い(40.2%)」といった点に、不満を抱える飲食店も多い。他にも、「最寄り駅から離れている(27.6%)」「周辺にターゲットとなる客層が少ない(27.6%)」という回答が見られた。集客に直結する悩みを抱えている経営者が多いようだ。

多くの飲食店が抱えるこうした不満は、事前に立地調査を行うことで回避できるケースも少なくない。現在進行形で店舗物件探しをしている飲食店経営者は、リスクを回避するためにも事前の立地調査に力を入れてみると良いだろう。
立地の悩みを解消するための施策とは?
では、すでに立地に悩みを抱えている飲食店経営者はどうすればいいのだろうか。ここからは飲食店経営者のリアルな声とともに、立地の悩みを解消するための施策を紹介する。
■リピーター客を獲得
「リピートしてもらえるように、一度来店してくれた客を大事にする」(東京都/居酒屋・ダイニング)
通行量の少なさや視認性の悪さが悩みの店舗では、いかにしてリピーター客を獲得するかが大切だ。例えば、東京・南池袋にあるワイン食堂『ゴッチス』では、「来店したお客さんの名前を聞いて仲良くなる」など距離感の近い接客を実施し、リピーターを獲得。池袋から徒歩10分の、いわゆる2.5等立地にあるお店だが、地元住民を中心に常連客が来店する繁盛店となっている。
■SNSを活用した集客
「ネットを活用して集客する」(東京都/ダイニングバー)
立地が悪い店舗では、まずは多くの人にお店の存在を知ってもらうことが必要になる。看板やのぼりの設置で視認性を高めるのはもちろんだが、より広く知ってもらうための工夫もしたいところ。とはいえ、大々的に広告を打つのは費用面での負担が大きいのが本音だろう。
そこで役立つのが、FacebookやInstagramをはじめとするSNSだ。今や当たり前となった飲食店のSNS利用だが、上手く利用すればお店の認知度アップに繋げることができる。拡散が狙えるようなSNS映えメニューの開発や、SNS連動型のキャンペーンの実施など、お店をアピールする場として活用してほしい。
■様々な施策を駆使して立地の悪さをカバー
「車で来た人がアルコールを飲んでも安心して帰れるように、無料の運転代行サービスを実施している」(奈良/居酒屋・ダイニング)
アルコールを飲むお客を呼び込みたい場合は、運転代行サービスなどを活用するのも一つの手。無料で運転代行が利用できるとあれば、車で来店する遠方からのお客も利用しやすい。
また、立地の悪さを克服するため、出前を活用するという店もある。10月の消費税増税に伴い導入される軽減税率では、テイクアウトや出前も対象となる。立地の悪いお店はもちろん、そうでないお店にとっても注目度の高い施策といえるだろう。
立地に悩みを抱える飲食店経営者は多いが、それらを上手く解消し、お店を成功させている飲食店も少なくない。これから店舗物件探しをする飲食店経営者は、立地調査をしっかりと行い、リスク回避をするのが大切だ。一方、すでに立地に悩みを抱える飲食店経営者は、立地の特徴を踏まえつつ、立地の悪さをカバーできるような店づくりをしてみてはどうだろうか。
<調査結果引用元>
「店舗の立地」に関するアンケート調査
飲食店経営者が集う「飲食店リサーチ」
アンケート調査結果が見れる!店舗経営に役立つ!


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