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厨房用品・調理道具の選び方

強火で調理できる「鉄製フライパン」。長持ちさせるお手入れのコツとは?

2024年12月20日

強火で調理できる「鉄製フライパン」。長持ちさせるお手入れのコツとは?

画像素材:PIXTA


高温で具材をシャッキリ炒められ、頑丈で飲食店のハードユースにも耐えられる鉄製のフライパン。一方、焦げ付きやすい、錆が出やすいなどのデメリットもあります。そこで今回は、鉄製フライパンのメリットのほか、デメリットを軽減させるための選び方、長持ちさせるお手入れの方法をご紹介します。

鉄製フライパンのメリットとデメリット

鉄製フライパンのメリットといえば、熱の伝導性が高く高温・短時間で調理できること。具材をシャッキリと炒めることができます。また蓄熱性が高いため、肉などのうま味を閉じ込めじっくり焼くこともできます。さらに頑丈で長持ちする点は、長時間、頻繁に利用する飲食店にとっては大きなメリットです。一方で、錆ついたり焦げつきやすい特徴があり、お手入れが大変というデメリットがあります。

フライパンを選ぶポイント

鉄製フライパンは焦げつきやすく、錆びが出るため手入れが大変ですが、特殊加工を施したものを選ぶと使い勝手がより良くなります。

■黒皮鉄
鉄板を1000℃以上に加熱し冷やすことで表面が酸化し、「黒皮」という被膜に覆われます。この加工を施すことで錆びにくくなります。
SA鉄黒皮厚板フライパン
SA鉄黒皮厚板フライパン

SA鉄黒皮オーブン用厚板フライパン
SA鉄黒皮オーブン用厚板フライパン

■ブルーテンパー材
黒皮鉄を加工し、さらにパワーアップしたものが「ブルーテンパー材」です。一度できた被膜を酸性処理して表面に微小な凹凸をつけ、さらに焼き入れし、被膜をつくります。錆びにくいだけでなく、細かなざらつきがあることで油なじみがよくなります。
EBM 鉄厚板 ブルーテンパー フライパン
EBM 鉄厚板 ブルーテンパー フライパン
TKGブルーテンパー ハンマーフライパン
TKGブルーテンパー ハンマーフライパン

■エンボス加工
焦げ付きにくいものを選ぶなら、フライパンの表面に微細な凹凸をつけたエンボス加工がおすすめです。食材がフライパンの表面に接する面を少なくし、油なじみがよくなります。
EBM SAスーパーエンボス加工超鉄鍋フライパン
SAスーパーエンボス加工超鉄鍋フライパン


強火で調理できる「鉄製フライパン」。長持ちさせるお手入れのコツとは?

画像素材:PIXTA


鉄製の中華鍋を選ぶポイント

鉄製の調理器具には、フライパンのほかに中華鍋があります。中華鍋は食材を炒めるだけでなく、揚げる・蒸す・煮ると様々な使い道がある優れものです。中華鍋には片手の柄がついた「北京鍋」、両手がついた「広東鍋(中華鍋)」があります。

■炒め物をつくるなら…北京鍋
北京鍋は片手の柄が付いているので、フライパンをあおって炒め物をするのにピッタリです。底が比較的深いので、チャーハンなど具材の多い料理に向いています。
山田 鉄 打出片手中華鍋
山田 鉄 打出片手中華鍋

SA鉄 打出北京鍋
SA鉄 打出北京鍋

■揚げ物や蒸し物なら…広東鍋
広東風と言わず単に中華鍋と言われることが多いです。両手がついて底が北京鍋より浅いため安定性があり、揚げ物やせいろを使った蒸し物などに向いています。
山田 鉄 打出中華鍋
山田 鉄 打出中華鍋
SA鉄 打出中華鍋
SA鉄 打出中華鍋

鋳鉄製のフライパン「スキレット」を選ぶポイント

鉄を叩いて作るフライパンに対して、溶かした鉄を型に流し込む「鋳造」で作られるスキレットは、蓄熱性があり冷めにくいのが特徴です。そのため、グリルした理料理をアツアツのまま、一人前ずつ提供するのに適しています。

取っ手部分の形状やサイズ、耐久性などをチェックしましょう。片手の取っ手付きのものは、コンロで調理しやすく、両手に取っ手がついているものは、オーブンでグリルするのに向いています。
ロッジ ロジック スキレット
ロッジ ロジック スキレット
鉄鋳物 スキレット
鉄鋳物 スキレット


強火で調理できる「鉄製フライパン」。長持ちさせるお手入れのコツとは?

画像素材:PIXTA


鉄製フライパンを長持ちさせるお手入れ方法

使用する前、調理する前、調理後、保管がお手入れのポイントになります。それぞれの段階で焦げ付きや錆付きを防ぐ方法をまとめました。

■初めて使うときには「油ならし」
鉄製フライパンは焦げ付きやすいため、使い始める前にまず「油ならし」をしましょう。次のような手順で行います。

加熱して水気を飛ばす
火を止めて1カップほどの油を注ぐ
弱火で3分ほど加熱する
余分な油をオイルポットなどに戻す
ウエスやキッチンペーパーなどで刷り込むように油をふき取る

■調理前には「油がえし」
焦げ付きを防ぎ、フライパンに熱を均等に回すため、調理の前には「油返し」をしましょう。次のような手順で行います。

中火で加熱し水分を飛ばす
多めの油を入れて弱火で加熱し、フライパン全体に油と熱を回す
余分な油をオイルポットに戻す

■調理後の注意点と洗い方
調理後はすみやかに料理を取り出しましょう。そしてまだ熱いうちに洗浄します。その際に気をつけることは次の通りです。

・洗剤は使わない
油分がなくなることで錆びがつきやすくなります。洗剤を使った場合は、洗浄後、必ず「油ならし」をします。

・錆びや焦げを落とす方法
底を覆う程度の水を入れ、中火で沸騰させ汚れを柔らかくする
たわしや金属ヘラを使って焦げつきを落とす
落ちない時は、クレンザーや荒いやすりを使う
フライパンを中火で加熱し水分を飛ばす

鉄製のフライパンを保管するときの注意点

鉄製のフライパンに錆は大敵です。錆防止のためのポイントは次の通りです。

・洗い終わった後は、火にかけて空焚きし、水分を飛ばす
・油を薄く塗ってから保管する ・湿気のない、風通しの良い場所に保管する

毎日使う場合は、吊るして収納すると風通しが良くなります。毎日使わない場合は他の調理器具から「錆うつり」しないため接しないように保管しましょう。

耐久性があり、高温調理ができる鉄製のフライパンは、飲食店の強い味方です。油をなじませ長持ちさせるように使ってください。取っ手がぐらついたり錆がとれなくなったら替え時のサインです。

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