はしか・食中毒リスクに揺れる飲食店。約7割が「急な欠勤」にヒヤリ、現場のリアルな危機感と実態とは?

5月28日

画像素材:PIXTA
はしか(麻疹)の感染拡大やハンタウイルスに関するニュースが世間を騒がせている。また、気温や湿度が上がるこれからの季節は「食中毒」のリスクも本格化する。飲食店にとって、感染症と食中毒は営業の存続を揺るがしかねない二大脅威だ。

しかし、人手不足が常態化する現場では、対策にどこまでリソースを割けているのだろうか。 今回、飲食店ドットコムでは、飲食店経営者・運営者290名を対象にアンケートを実施。現場が抱える危機感と、衛生・体調管理の実態を探った。

<本調査について>


■調査概要

調査対象:飲食店ドットコム会員(飲食店経営者・運営者)
回答数:290
調査期間:2026年4月27日 ~ 2026年5月7日
調査方法:インターネット調査

■回答者について

本調査にご協力いただいた回答者のうち64.5%が1店舗のみを運営。また、回答者のうち東京都にある飲食店の割合は53.1%(首都圏の飲食店の割合は69.6%)であった。小規模かつ都市部に位置する店舗が多いことが、結果に影響していると推測される。

<調査結果について>


食中毒への危機感は約7割。一方、感染症への意識には温度差も

まず、梅雨・夏場に向けた「食中毒」リスクに対する危機感を聞いたところ、「非常に強く感じている(23.8%)」「やや感じている(43.8%)」を合わせ、67.6%が食中毒リスクへの意識を持っていると回答した。
一方で、国内外で流行が拡大している「麻しん(はしか)」などの感染症に対する危機感については、「非常に強く感じている(10.7%)」「やや感じている(34.8%)」の合計が45.5%にとどまった。半数以上が「あまり感じていない」「全く感じていない」と回答しており、食中毒と比較すると現場の警戒感にはやや温度差があることがうかがえる。

「代替スタッフがいない」深刻な人手不足の現状

現在の店舗の人員体制(シフトの充足度)を聞いた設問では、「ギリギリ回せているが、余裕はない(64.5%)」「常に不足しており、慢性的な人手不足である(9.0%)」「深刻な人手不足(1.7%)」と、合わせて75.2%の店舗が人員に余裕がない状況にあることが明らかになった。

スタッフ1名の急な欠勤で、約3割が「臨時休業」に

直近1年以内で、従業員の急な発熱や体調不良により、シフト調整で「ヒヤリとした経験」があるか尋ねると、「過去に数回あった(37.2%)」「たまにある(21.7%)」「頻繁にある(8.3%)」の合計67.2%もの店舗が「ある」と回答した。
実際に影響が出たケースも少なくなく、「臨時休業をした(19.7%)」「営業時間を短縮した(16.9%)」「提供メニューやサービスを限定して営業した(16.6%)」など、多くの店舗が通常営業の維持に苦慮している。
さらに「もし明日、従業員1名が感染症などで急遽出勤停止となった場合」のシミュレーションを聞いたところ「【致命的】営業停止(臨時休業)せざるを得ない」と回答した店舗が27.6%に上った。残業などでカバーする店舗も26.9%あり、たった1人の欠勤が店舗の存続を脅かす綱渡りの状態であることがわかった。

事前対策として、4割が「保険」に加入

万が一、食中毒や感染症の集団発生が起きてしまった時の備えとして、「生産物賠償責任保険や、休業補償をカバーする保険に加入している」方が40.3%となった。
また、衛生管理や感染症対策にかけている月間コストについて聞いたところ、「5,000円未満(基本的な消耗品など)」が46.9%、「0円」が27.2%を占めており、大きな費用はかけていない店舗がほとんどであることがわかった。

人手不足のジレンマ、見えない脅威への不安

最後に、「感染症・食中毒対策」や「店舗の危機管理(BCP)」について、現場で悩んでいることや要望を聞いたところ、寄せられた声からは、大きく2つの課題が浮かび上がってきた。

① 人手不足で対策やBCP(事業継続計画)に手が回らない
  • 「余裕のある人員配置の実現が難しい。緊急事態となった場合、人員に余裕がありません。予算上もこれ以上の人員を配置することが難しい状況です」(東京都/洋食/1店舗)
  • 「ワンオペの個人店なので自分が病気になればすべて止まる。万が一発生した場合には相応のリスクがあるが、いかんともしがたいのが現状」(東京都/バー/1店舗)

② スタッフへの教育や、意識を高く保つことの難しさ
  • 「『ただチェックシートにチェックを入れているだけ』になっていないかを定期的に確認している。チェックシートの本質をスタッフへ理解させることに時間がかかり悩んでいる」(神奈川県/カフェ/6~10店舗)
  • 「食品衛生責任者講習では深く理解できているが、店舗スタッフに行き届かせることが難しいと感じている。実態は口頭での注意、指導に留まっている」(神奈川県/カフェ/1店舗)

飲食店が抱える「感染症・食中毒」リスクへの危機感は決して低くない。しかし、慢性的な人手不足とギリギリのコスト運営の中では、「やりたくても手が回らない」「万が一の時は店を閉めるしかない」という切実な実態がある。

食中毒は飲食店にとって大きなリスクといえるが、保険に加入することでそのリスクを軽減できる。飲食店ドットコムでは、飲食店のリスクに備える「事業をおまもりする保険」を用意している。ニーズに合わせた3つのプランから補償を選べて、Webで手軽に申し込むことができるので、リスクに備える方法の一つとして検討してみてほしい。

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