
スタッフとコミュニケーションがうまく取れない原因
■スタッフの考えや不安を理解できていない
営業中の忙しさから「言わなくてもわかるだろう」「勝手にやってくれるだろう」と憶測を立てたり、「見て覚えてほしい」と スタッフの教育 にあまり力を入れなかったりしていると、スタッフとの関係をうまく築くことができません。スタッフが知らないうちに不満を抱えたり、どうしたらよいかわからず困ったりしていることもあるでしょう。相談できずに、そのまま休みがちになったり、辞めてしまったりすることもあるので、スタッフをしっかりと見守りながらフォローしていく必要があります。
■各ポジションの連携が取れていない
飲食店では、キッチン、ホール、経営と仕事が完全分業になっていることが多くあります。同じ厨房の中でも前菜を作る係、メインを作る係と分かれていることもあるでしょう。きちんと各自の仕事を把握できていればよいのですが、誰がどんな作業を行っているかを理解できていないと、連携がとりにくくなってしまい、互いにフォローしあうことも難しいでしょう。互いの仕事や考え方が理解できていなければ、不満が生まれやすく、トラブルが生じやすくなってしまいます。飲食店において、体制を共有した上でスタッフ間のコミュニケーションを取ることが大変重要といえます。
コミュニケーションを円滑にするための対策
■定期的に話し合う機会を設ける
営業の前後やまかないの時間などを利用して、定期的に話し合ったり情報交換したりする機会を設けましょう。面談の時間を作り、個別に意見を聞くのもおすすめです。また、アルバイトがシフト制で入れ替わる場合は「連絡ノート」などを作り、その日にあった出来事や伝えたい業務内容を書き込んでもらうようにしてみましょう。なかなか積極的に話せないスタッフも、紙面であれば書き込んでくれる可能性があります。■言葉でしっかり、何度も伝えるようにする
忙しい飲食店にありがちなのが、「一回で覚えてほしい」「見てわかってほしい」といった暗黙の了解です。しかし、どんな人であれ一回で全ての業務を覚えるのはなかなか難しいですし、見てわからないこと、言葉で伝えなければ理解できないことも多くあります。指導したり新しいことを共有したりするときは特に、言葉できちんと、何度も伝えるようにしましょう。■スタッフが頑張っていることを評価する
スタッフを評価するシートを作る、時給アップやボーナスを準備するなど、目に見えてわかる評価を用意するのもいいでしょう。頑張りが評価されればスタッフのモチベーションも上がりますし、見ててくれていると思うことで信頼関係が生まれます。自店のために頑張ってくれているスタッフには、積極的に労いの声をかけるようにしましょう。良好な関係が店舗をより良いものにしてくれる
■作業が効率化できる
コミュニケーションがとれていれば、悩んだり困ったりしていることをすぐに伝えられたり、誰がどの作業をしているかをすぐに把握できたりするため、さまざまな作業がスムーズになります。手が空いたらほかの人をフォローするなどといったこともできるようになり、スタッフがより効率的に動いてくれるようになります。■よりよい店舗づくりにつながる
意見を言い合える、フォローしあえる関係になれば、店舗の良くない点などを積極的に言ってもらえることになり、店全体の改善にも繋がります。これまでは挙がることのなかった新しいアイデアも、スタッフの中から生まれるかもしれません。■スタッフが辞めにくくなる
入れ替わりの激しい飲食店では、定着率が低いお店も少なくありません。しかし、スタッフときちんとコミュニケーションを取り、考えや悩みを理解することができれば、休みがちになってしまう、辞めてしまうといったトラブルを防ぐことができます。飲食店で働くスタッフは、社員やアルバイトなど立場もさまざまであり、キッチンやホールなどといった役割も違います。だからこそ、きちんとコミュニケーションを取り、積極的に理解を深めることが不可欠です。店舗の業務効率を上げ、サービスや商品の質を向上し、売り上げを高めるためにも、職場のコミュニケーションはとても重要といえるでしょう。
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