飲食店の営業に欠かせない仕入れ先、どう決める？ 卸売会社の探し方や選び方を解説

仕入れは飲食店にとって欠かせない業務の1つ。しかし、近年は卸売会社や仕入れ方法が多様化していることもあり、どうやって仕入れ先を選べば良いかわからないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、仕入れ先となる卸売会社の種類を解説しつつ、どのように探し、選べば良いかをご紹介します。

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飲食店を営業していくうえで、食材の仕入れはとても重要な作業。仕入れ先の卸売会社によって仕入れられるものや量が変わることもあり、選定する際は慎重に選ぶことが必要です。まずは大まかな卸売会社の種類と特徴を見ていきましょう。

■総合卸
生鮮食料品から乾物、調味料まで、幅広い食材を取り揃えている業者を指します。さまざまな飲食店と取り引きがあることもあり、最近では注文を受けるだけでなく、新しい食材やメニューを提案する「提案型」の業者も増えてきました。小ロットで幅広い食材を仕入れたい場合などにも、対応してくれることがあります。

■専門卸
和食、イタリアンなど特定のジャンルに絞って営業をしている飲食店の場合は、その業態に絞った仕入れが必要になります。そんなときに活用したいのが、各ジャンルの食材を取り揃えた「専門卸」です。ジャンルにこだわって仕入れたい、専門的な食材について相談したいという場合は、専門卸で仕入れると良いでしょう。

■食材別の卸
野菜や魚など、それぞれの食材に特化した卸売会社もあります。寿司や和食の業態で新鮮な魚を仕入れたい場合や、ベジタリアン向けのメニューで野菜を仕入れたい場合など、目的に応じて食材を調達することが可能です。

このように卸売会社によって強みのあるジャンルが異なるので、必要とする食材の種類や分量を考慮して選ぶと良いでしょう。

実際に仕入れ先を探す前に、まずは自店にはどのような仕入れが必要なのかを確認しておきましょう。

■必要な材料をチェック
実際に提供するメニューから、必要な材料をピックアップしてみましょう。そして、業者から仕入れたい材料を書き出します。使う頻度が少ないものや、調味料などの近くで手に入れられるものはリストから除外しておくと、よりわかりやすくなります。

■こだわる部分を考える
食材のことを考えたとき、「オーガニック食材のみを使いたい」「地元で採れた野菜を使いたい」「有名な産地の肉を使いたい」といったように、材料に関してこだわりたい部分が出てくる場合もあるはず。これらを改めて振り返り、どんな材料を仕入れたいのか具体的なイメージを浮かべてみましょう。

こだわりはあるが具体的にどう仕入れたらよいかわからない場合は、仕入れたいジャンルや食材を扱っている専門業者に相談してみるのもおすすめです。

■予算を決める
仕入れに使う予算は、あらかじめ決めておきましょう。まずはメニューの価格を設定し、そこから原材料費を計算してみてください。原材料費は基本的に、原価率20~35%前後で考えておきます。原価率が高すぎると売上につながらず、のちのちメニューの価格を上げなければならなくなることもあるので、注意が必要です。

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飲食店ドットコム会員（飲食店経営者・運営者）185名に、食材の仕入れ業者を選定する際に重要だと思うポイントを聞いたところ、「仕入れ価格」が最多で89.7%、次いで「商品の質」が86.5%という結果となりました。価格帯や品質は多くの経営者が気になっているところといえます。

■価格
食材が良くても価格が高くては、定期的に仕入れることが難しくなってしまう場合もあります。自店で仕入れる場合に適切な価格かどうかをしっかり検討しましょう。価格帯がわからない場合は、いくつかの業者から同じ商品の見積りを取って比較するなど、相場を把握しておくのがおすすめです。さらに、少量では高くても、まとめ買いなどで割引をしてもらえることもあるので、卸売会社に相談してみるのも良いでしょう。

■品質
品質は特に手間を惜しみたくない部分といえます。直接卸売会社を訪ねて自分の目で確認するなど、高品質で安全な商品を見極めて選ぶようにしましょう。

■供給の安定性
品切れは料理が提供できなくなるなど、お店の大きな損失につながります。食材を安定して供給してもらえるよう、メインで使いたい仕入先を選びつつ、複数の業者と取引をするようにしておくと安心です。顔なじみになることで柔軟な対応をしてもらえたり、交渉がしやすくなることもあるので、良い関係を築いておくのも良いでしょう。


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