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スタッフと「面談」をしてコミュニケーションを取ろう
皆さんはスタッフと面談をしていますか? 「時間がなくて…」「改まって聞くべきことがわからない」「日々、雑談をしているから」といった方が多いのではないでしょうか。 日本政策金融公庫の 人材教育の手引『スタッフ教育編』によれば、「スタッフの定着率が高く、マネジメントが上手く行われている店が共通して行っていること。それは経営者やマネージャーとスタッフが1対1で定期的に行う『個別面談』」なのだそう。個別面談をすると、
(1)指示や命令をしなくとも、常にスタッフが自ら考え、行動し、売上作りに貢献する姿勢になる
(2)現状把握、問題解決がスムーズに行える
(3)職場の人間関係が良好となり、結果としてモチベーションの高い人材になる
という効果が得られ、その結果、スタッフの定着率が高まると考えられています。
日々の雑談も立派なコミュニケーションです。ただ、経営者やマネージャーは“雑談の先にあるもの”を見ているとしても、残念ながら従業員にとっては‟当たり障りのない会話“でしかない可能性もあります。そのため、きちんと面談の時間を設けることが重要になります。
実りある面談にするため、しっかり事前準備を
■Why(なぜ)
いきなり「面談をする」と言われたら、スタッフは緊張してしまい、不安にもなります。あらかじめ「なぜ面談をするのか」を事前に伝えることが大切。「皆が働きやすい店にしたい」「より魅力ある店づくりをしたい」など、わかりやすい言葉に置き換えましょう。■Who(だれ)
離職しそうなスタッフだけを対象にするのではなく、全員に実施しましょう。順調に見えていても、実は悩みを抱えているスタッフもいるかもしれませんし、事柄によっては複数のスタッフの視点で見なければ正しく把握できないこともあります。■When(いつ)
「時間的余裕があるときに……」と考えていると、やらずじまいになってしまうことも。理想は月1回以上、一人30分程度取れると良いでしょう。■Where(どこ)
面談は、両者が落ち着いて話せる環境で行うことが望ましいです。面談期間中はほかのスタッフの理解と協力を得て、「傾聴」できる環境をつくりましょう。■How(どのように)
スタッフにもあらかじめ、気持ちや考えを整理して面談に臨んでもらうようにしましょう。例えば「面談準備シート」を用意し、記入してもらうのがおすすめです。「仕事はどうですか?」「困っていることはありますか?」「どんな店にしたいですか?」「働き方(シフト)の希望はありますか?」といった大きな枠組みの質問を用意するほか、より具体的に答えを聞きたい場合は、「店のどんなことに関心がありますか?」などの質問をし、キーワードを引き出すのも良いでしょう。「YESかNO」で答える質問ではなく、できるだけ自由に答えられる尋ね方にします。自由に考えると、新しい発想や気づきにつながるためです。
■What(なに)
「面談準備シート」をベースに話を進めていきましょう。「シート」に記入したことで、悩みや不安、要望などがスタッフの中で具体化され、話したいことが生じている可能性もあります。スタッフ一人一人に寄り添った会話を大切にしましょう。スタッフの話を聞くだけでなく、自分の思いも伝える
面談はコミュニケーションなので、スタッフの話を聞くだけではいけません。経営者やマネージャーの思いや考えを伝えましょう。
「こういう店にしたい」と改めて伝えれば、接客方法を考えたり、行動を変えたりするきっかけになります。「あなたのここが良いと思う」と信頼や評価を伝えれば、スタッフの自信やモチベーションを育てることにもつながるでしょう。
改善してほしいことを伝えるのは、良いところを伝えた後のタイミングが良いでしょう。そのとき、ただミスを攻めたり原因を追究したりするのではなく、「あのときは大変だったね」とクッション言葉を入れたり、「次に成功させるためにはどうすれば良いだろう?」と一緒に考える姿勢を示したりしながら、接していきましょう。
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「こういう店にしたい」と改めて伝えれば、接客方法を考えたり、行動を変えたりするきっかけになります。「あなたのここが良いと思う」と信頼や評価を伝えれば、スタッフの自信やモチベーションを育てることにもつながるでしょう。
改善してほしいことを伝えるのは、良いところを伝えた後のタイミングが良いでしょう。そのとき、ただミスを攻めたり原因を追究したりするのではなく、「あのときは大変だったね」とクッション言葉を入れたり、「次に成功させるためにはどうすれば良いだろう?」と一緒に考える姿勢を示したりしながら、接していきましょう。
飲食店経営者が面談を行う際の注意点は?
面談内容は記録に残しましょう。短期間に何人もの面談をすると、誰の情報か正しく把握できないことがあるためです。また、面談後の変化を見たり、次回の面談をより充実したものにしたりするためにも記録が重要になります。
スタッフの経験やモチベーションによっては、求めているような面談ができないこともあります。しかし、面談に正解はありません。スタッフ一人一人の個性やそれぞれの変化を楽しみながら、定期面談を続けていきましょう!
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