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厨房用品・調理道具の選び方

美味しさを引き出し、食の安全を守る「調理用温度計」の種類と用途を解説

2024年1月19日(2024年3月22日更新)

美味しさを引き出し、食の安全を守る「調理用温度計」の種類と用途を解説

画像素材:PIXTA


揚げ物やオーブン料理、ステーキにスープ…料理には、それぞれ「美味しい温度帯」があり、より良い品質の調理には温度コントロールは欠かせません。そこで、飲食店の味方になるのが「調理用温度計」です。また、食中毒などを予防し「食の安全を守る」ためにも食材の温度管理は不可欠です。今回は、用途に合わせたさまざまな調理用の温度計をご紹介します。

飲食店ドットコム 厨房備品EC

スティックタイプと放射タイプ、調理用温度計の種類と用途

調理用温度計は大きく分けると「スティック型温度計」と「放射温度計」があります。それどれの特徴と用途をみてみましょう。

■スティック型温度計
スティックの先に温度を測るセンサーがついているタイプの温度計は、肉など食材の中心温度を測るほか、油などの液体の温度を測ることなどに使われています。なお食材の中心温度を測る場合、センサー部分をきちんと食材に差し込まないと、フライパンなどセンサーの周囲の温度を感じてしまうため注意が必要です。

防水ペン型温度計
防水ペン型温度計 CT-419WP BOVJ901

■放射温度計
測りたいものにかざすだけで、赤外線センサーで温度を計測する放射温度計。反応速度が短く素早く測れるので、フライパンや揚げ油、オーブン庫内の温度のほか、食材の表面温度を調理作業しながら測るのに便利です。また、適切な温度管理がされていたか調べるため、納品時の食材の温度測定にも使われます。ただし、中心部の温度を測ることはできません。

放射温度計
放射温度計 IR-210 BOVR201

調理用の温度計を選ぶポイント

温度計を選ぶ際にポイントは次のようなものがあります。

■どの温度まで測ることができるか
その温度計でどれくらいの温度まで測れるかを「測定範囲」といいます。0度以下を測れるものから200度以上測れるものもあります。揚げ物などは200度以上測れる温度計を選びましょう。

■どのくらいの時間で測れるか
その温度計が温度を測るまでの時間を「反応速度」といいます。作業と並行して温度を測る場合、できるだけ短い時間で測れる温度計が便利です。放射型温度計は素早く測れますが、デジタルのスティック型温度計でも1・2秒程度で測定結果が出るものがあります。

■防水機能はついているか
衛生上、温度計を洗浄する必要があるので、とくに食材や油などと直接接触するスティック型温度計は防水能力の高いものを選ぶとよいでしょう。

そのほか、一定の温度になったら知らせる機能や、揚げ物の際に鍋に取り付けられる形状など、使い方を想定して選ぶと良いでしょう。


美味しさを引き出し、食の安全を守る「調理用温度計」の種類と用途を解説

画像素材:PIXTA


料理別のおススメ調理用温度計

調理方法によっては、専用の温度計を使用するのが便利です。

■天ぷらなど揚げ物をさくっと揚げるには
具材にきちんと火を通しつつ、カリッと揚げるには油の温度管理が重要です。具材の投入や時間の経過によって油の温度は変わるので、揚げ物用の鍋に取り付ける形状の温度計がおすすめです。

クックサーモ 揚げもの用温度計 No.5495B

■オーブンは庫内の温度管理がポイント
製菓やパンなどオーブンを使った調理の場合、オーブン庫内の温度管理はとても重要です。オーブン本体の温度設定は、実際の温度とズレることがあるため、庫内に温度計を設置する方がより理想の焼き具合になります。

オーブン用温度計 No.5493 BOV39

■塊肉をジューシーに焼くために
肉、特に塊肉を扱う料理では、温度管理が重要です。低温でじっくり焼いて最後に焦げ目をつけるとよいでしょう。肉用の温度計には、ミディアム、ウェルダンなどの温度ガイドがついているものもあります。なお、加熱料理は中心温度75度以上で1分以上加熱することが必要です。

肉温計 BOV07

■うま味と香りあるスープを煮出すには
ラーメンのスープづくりでは、香りとうま味のバランスをとるため、温度管理が求められます。一般的には96~98度を保つように火入れをすることが多いようです。だしを取る具材によって温度と煮出す時間を変えるなど、独自の温度管理方法で、こだわりのスープを提供している店もあります。

スライドホルダー付 寸胴鍋用温度計

■日本酒の「燗酒」は温度が命
日本酒は、温度によって香りやキレ、味が変化します。とくに「燗酒」は細かな温度設定が必要です。30度でほんのり香りが立つ「日向燗」から55度のキレがよく香りがシャープな「飛びきり燗」など6種類に分けられます。日本酒の種類によって「美味しい温度」は異なるため、どのような温度で提供するかが腕のみせどころです。

酒かん計 BSY13

■食の安全と温度計
食中毒を防ぐため、肉料理やカレーなどの加熱料理は中心部の温度を測ることが義務付けられています。「中心部が75度以上で1分以上」加熱することが必要です。そのため、中心部を測定できる「中心部温度計」は、飲食店にとって不可欠なアイテムです。

防水型デジタルペンサーモ(マグネット付) MT-809 BPV3101

また、有害な微生物の繁殖を防ぐため、冷蔵や冷凍で食材を保管する際にも温度管理が必要です。冷蔵庫では1~5度、冷凍庫はマイナス18℃~マイナス22℃が適切な温度帯です。

冷凍・冷蔵庫用温度計 No.5497

料理の美味しさを引き出し、食の安全を守る温度計は飲食店にとって必要不可欠なアイテムです。用途に応じて使いやすいものを選んでください。
飲食店ドットコム 厨房備品ECでは、温度計などのはかり・計量カップの他、飲食店専門の料理道具、カトラリー用品、食器・皿・グラスなどを多数取り揃えています。

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