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シニア世代が働く理由とは?
厚生労働省のデータによると、シニア世代が働く理由で最も多いのは「経済的な理由」で、約7割の人が挙げています。次に「生きがい、社会参加のため」「健康上の理由」と続きます。「時間に余裕があるから」という人も1割程いるものの、若い世代と比べて働く理由がより明確なことが分かります。シニア世代を採用するメリット
■仕事に対する意識が高い
シニア層は若者に比べると、仕事に対する意識が高く常識をわきまえているため、勤務態度がよく遅刻や欠勤なども少ないです。加えて、若い世代のように「辞めても他に仕事はある」とはいかないため、責任感も強く役割をしっかりと果たしてくれる人材が多い傾向にあります。こうした姿勢は若手の従業員にもいい刺激となるでしょう。■高いパフォーマンスが期待できる
定年退職後の人材であれば、社会人経験は若い世代の何倍にもなるため、一般的にシニア世代はトラブルへの対応力やコミュニケーション能力などが高いです。また、子育てや家事の経験があるシニア・ミドル層の女性は、コミュニケーション能力やマルチタスク能力を持ち合わせている人が少なくありません。どちらもポジションによっては若い世代よりも高いパフォーマンスが期待できるでしょう。■顧客への安心感
シニア世代は、社会人経験や子育て経験など長年培った多くの経験や知識があるため、幅広い世代との接し方が身に付いている人が多いです。そのため顧客への的確な受け答えや物腰の柔らかさなどを持ち合わせており、仕事に慣れるとベテランのような接客で顧客に安心感を与えることができます。■シフトが安定する
試験や学校行事がある学生・子育て中の世代などは、シフトに入れない時期や急な休みなどが避けられませんが、子育てを終えたシニア世代はそのような懸念が少ないのもメリットです。シニア世代の受け入れ体制の整え方
■求人票でのアピールポイント
求人では、年齢制限がないことをアピールするのはもちろん、「シニア世代歓迎」と一言入れるとよいでしょう。ちなみに、アルバイトなどに応募するシニア世代は、その給与だけで生計を立てているわけではありません。とはいえ「隙間時間にちょこっと働きたい」というわけでもなく、週に3〜5日、勤務時間は1日に5時間程度と「程よい勤務時間で働きたい」と考えている人の割合が高い傾向にあります。「週3~5日勤務できる人歓迎」「1日4h〜OK」など勤務時間に関する記載も一言添えるのがよいでしょう。仕事内容もなるべく具体的に記載するようにしてください。
■体力面には配慮を
シニア人材が働く上で最も気になるのが体力面です。個人差が大きいものの、どちらにしても最初からシフトを詰め込み過ぎずに、様子を見ながら徐々に増やしていくなどの配慮をするとよいでしょう。■働くポジション
飲食店で若者が多い職場にいきなりシニア人材を入れても、なじめずに離職してしまう可能性があるため、注意したいところです。事前に社内で周知し、制服や研修など基本的な受け入れ体制を整えておきましょう。また、今ある業務を若い世代に任せるもの、シニアに任せるものと整理して役割を決めるなど工夫するのもよいでしょう。人手不足解消のひとつの方法として、シニア世代の採用について検討してみてはいかがでしょうか。
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