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年末年始は採用活動を行っても意味がない?
採用活動を行う企業のなかには「年末年始は求人情報を掲載中止・非公開にする」というところもあります。これは、クリスマスから年末年始の期間は求人サイトへのアクセスや求人への応募数が減ると言われているためです。飲食業界では年間を通して一番の繁忙期であるため、「この時期に経験者の応募は見込めない」と予想したり、「束の間の休みの大みそかや元日に求人を探す人は少ないだろう」と考えるのではないでしょうか。
しかし、年末年始に仕事を探す人、求人に応募する人は確実に存在します。掲載中止や非公開にするのは、早まりすぎていると言えるかもしれません。
年末年始に採用活動を行うメリット
年末年始に求人広告を掲載することには、次のようなメリットがあります。掲載中止や非公開を選択する前にぜひ知っておきましょう。■競合が少なくなる
年末年始は競合となる求人広告の掲載件数も大きく減少します。そうした中でも掲載を続ければ、自社の求人広告に注目が集まりやすくなるので、中身をしっかりと読んでもらえる確率が上がりますし、応募につながることも。アクセス数だけで判断すると、損をすることになるかもしれません。■本気度の高い人材が集まりやすい
せっかく採用活動を行うなら、長く真面目に働いてくれる「本気度の高い人材」を採用したいもの。実は、年末年始はそうした人材を採用するチャンスです。なぜなら「本気で転職を考えているわけではないけれど、いい求人が見つかれば応募してみてもいいかな」といった「本気度の低い人材」の多くは、仕事から離れてゆっくりしたい年末年始に転職活動に時間を費やすことはないと考えられるからです。
一方「次の就職先を真剣に探したい」という強い気持ちを持った人材は、時期を問わず求人をチェックしている可能性が高いと考えられます。年末年始に求人広告を掲載すれば、結果として飲食業に熱意のある人材とマッチングしやすくなります。
■飲食店経験者を採用できる
飲食店に勤務していると、「忙しいとわかっている時期に店に迷惑はかけられないから」と考え、秋頃から転職活動を先延ばしにしていることもあります。こうした人は、閑散期の2月から新しい店舗に勤められるように、年末年始から動き出すことが多いようです。飲食店経験者が欲しい場合にも、採用活動の継続は効果的でしょう。
■転職活動の意欲が高まる人も
休暇に入り、帰省や忘・新年会などのイベントがある年末年始は、普段交流していない人との交流が増えやすくなります。「久しぶりに地元の友達と会ったら、昔からの夢を叶えていて羨ましくなった」「親戚の子どもと遊んで、そろそろ家庭を持ちたいと思った」のように、周囲からの刺激で心境の変化が起こる人もいるでしょう。また、新年を迎えて「心機一転、環境を変えたい」と思いやすいタイミングでもあります。こうした心境の変化は、転職活動の意欲につながることがあります。これまで転職活動に取り組んでいなかった人材が活動に踏み切る可能性もあるため、貴重な人材を逃さないよう、年末年始も求人広告を掲載して門戸を開いておきましょう。
「採用活動に向かない」というイメージの強い年末年始ですが、競合が減る、本気度の高い人材が集まりやすくなるなど、この時期ならではのメリットもあります。チャンスを逃すことのないよう、前向きに採用活動を継続してみましょう。
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