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脱・店長ひとり体制!飲食店に「役職制度」を取り入れるメリットと制度設計のコツを紹介

2021-05-11 13:44:02.0( 更新) 人材採用コラム

目次

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「店長が業務を抱え込んでいる」「店舗運営の効率が悪い」と、悩む飲食店オーナーや店長は少なくありません。こうした課題は、「役職制度」を導入し、スタッフに「店長代理」や「バイトリーダー」、「時間帯責任者」といった役職を与えることで解決できるかもしれません。 今回は、飲食店の規模に合わせた効果的な役職の紹介から、スタッフの定着率や業務効率をアップさせるためのコツまで徹底解説します。

この記事は、こんな方におすすめです。

  • ・飲食店の運営に必要な役職を知りたい
  • ・役職制度を取り入れて店舗の運営効率を上げたい
  • ・スタッフに役職を与えモチベーションをアップさせたい

画像素材:PIXTA

飲食店に「役職制度」を導入すべき3つの理由

「飲食店に役職制度は本当に必要?」と思われるかもしれません。
制度を導入すべき主な理由に、次の3つがあります。
・店長や社員の負担を軽減し、業務を効率化するため
・スタッフの仕事に対するモチベーションを上げ、定着率を高めるため
・積極的にスタッフに役職を与え、採用活動でアピールするため

また、役職制度のもう1つ重要な役割は「役割の定義づけ」ができることです。
スタッフ一人ひとりが担うべき業務が明確になり、自身の役割を理解し直すことができれば、店舗づくりを進めるための土台が強くなります。役職を与えて序列をつけるのではなく、チームや組織内での役割を定義づけていく姿勢で制度を考えていきましょう。

●店長・社員の負担軽減と業務効率化

飲食店の店長や社員の責任は重く、業務過多に陥ってしまいがちです。全スタッフの教育や指導、フォローなど細かい部分にまでなかなか目が行き届かない店は多いでしょう。 その課題を解決するには、役職制度の導入がおすすめです。
例えば、新人スタッフの教育係である「トレーナー」を設置することによって、人材育成を任せることができます。ただし、教育係が自分の仕事をする時間を確保できず悩む状況になると、店長や社員の業務負担がかえって増えてしまう可能性があります。仕事の範囲を設定し直しておくことで、店長・社員の業務効率化を図ることができるでしょう。

●スタッフのモチベーション向上と定着率アップ

飲食業界は常に、スタッフの離職率の高さと人手不足という課題を抱えています。離職してしまう原因の1つは、仕事に対してのモチベーションの低下だと考えられます。

役職がつくことによって、スタッフの中に仕事に対する責任感や、やりがいが生まれます。それにより、その店で働くことに対してモチベーションが生まれ、自ずと定着率が高まっていくため、離職を防ぐ効果もあるでしょう。

●採用活動におけるアピールポイントになる

「求人を出してもなかなか人が集まらない」ことも飲食業界に多い悩みでしょう。 役職制度がある環境では入社後のビジョンが描きやすくなるため、求職者が就職先を選ぶ際の決め手となり得ます。役職制度の導入は採用活動時に大きなアピールポイントとなるのです。

また、前項で説明した通り、役職制度があれば既存スタッフのモチベーションが上がり、その結果定着率が向上します。「定着率が高い飲食店」であることもアピールでき、他店との差別化が図れます。

【飲食店の業態・規模別】効果的な役職の作り方と事例

役職制度導入のメリットはわかっても、いざ導入となると、飲食店業界ではどのような役職があるか、また、自分の店にどの役職を置くべきかわからないということも多いと思います。
そこで、この章では飲食店の主要な役職のほか、小規模、中規模、大規模と店舗の規模別に、どのような役職があるかを解説します。

●飲食店の主要な役職一覧

店長
店舗運営を統括する責任者として、目標や売上の管理、人材採用やスタッフのマネジメントなどの管理業務、事務作業などを行います。店によっては営業日報の作成や、本社への報告なども含まれます。
担当業務に加え、接客や調理などの基本的な業務、クレーム対応や人材教育なども行う場合もあるため、特に小規模店舗では業務内容が多岐に渡ります。

副店長
店長に次いで責任がある役職として、店長業務の補佐や店長不在時の代理を担います。店によっては店長補佐や店長代理という役職名で呼ばれることもあります。
一般的には、常に店舗に店長もしくは副店長がいるようにシフトを組みます。
スタッフから経験を積み副店長へ、さらに店長へと昇格しますが、ある程度の経験やポテンシャルがある人材を“店長候補”として募集・採用するケースも多くあります。

チーフ/主任
チーフもしくは主任は店長や副店長に次ぐ役職です。接客や調理などの部門ごとに配置され、担当部門をまとめることが多いでしょう。

例えばホール部門のチーフの場合、接客や料理やドリンクの提供に問題がなく、現場が円滑に回っていることを確認しながら、自身も業務をこなします。
キッチン部門のチーフであれば、一定のクオリティとスピードで料理が提供できるように現場をまとめます。
どの部門のチーフも、現場の問題点の洗い出しや改善方法の提案を積極的に行う姿勢が求められるでしょう。

マネージャー
店長の上の役職で、店舗の売上や顧客満足度向上のためのコンサルティング業務を担います。ある程度の規模の企業であれば、本社に勤務して決まったエリアの店舗をいくつか担当し、巡回します。各担当エリアの店長・副店長とミーティングを行い、問題点を改善しながら一緒に良い店舗をつくりあげていきます。さらには、スタッフの面談を行う場合もあります。

トレーナー
新人の教育を担当します。規模の大きい会社では本部に在籍し、本社や店舗で研修を行います。比較的小さな会社の場合は、専任のトレーナーがおらず、店長や副店長、チーフが教育を担当することが多いです。

もし指導能力のあるスタッフがいる場合は、管理職とは別にこの役職を設置することを検討しても良いでしょう。スタッフにとってはモチベーションの向上になり、管理職にとっては業務効率化につながるためおすすめです。

●小規模店舗(主に個人店)

個人経営店などの小規模店舗では、オーナーが店長を兼任してあらゆる業務を行うことが多く、手が回らない状態になりがちです。
例えばトレーナーを設置することでスタッフの教育を任せたり、ジャンルごとに料理のプロフェッショナルを置き商品の品質管理を任せたりすることができます。オーナーが特に不得意とする専門的な部分を一任できる役職を置けば、負担は大きく軽減できるでしょう。

店長(オーナー)…小規模店舗では、オーナーが店長を兼ねていることが多く、店舗の経営から現場でのリーダーまでこなし、組織のトップとして全体の指揮を取ります。
中~大規模店舗では、店長とは別に、店舗運営の全般を指揮する店舗責任者という役職もありますが、小規模店舗の店長との違いはあまりありません。
トレーナー…教育担当として、新人スタッフの育成を担います。
職人(例 板前、バリスタ、ピザ職人)
板前: 日本料理調理人とも呼ばれ、和食の品質管理や後輩の育成などを行います。
バリスタ: コーヒーのスペシャリストとして、豆の仕入れ選定から抽出、ドリンクメニューの開発などを行います。
ピザ職人:専門店やイタリアンレストランなどで、生地の仕込みから焼き上げまでピザをつくる業務全般を担当します。

●中規模店舗

「小規模店舗では、オーナー兼店長か店長のみ在籍という形が多いですが、中規模の店舗では店長補佐として副店長を置くことがあります。
また、アルバイトスタッフをまとめるバイトリーダーや時間限定の時間帯責任者などが店長や副店長をサポートしているケースもあります。

副店長…店長の補佐役として活動しますが、店長不在時には代理責任者としての役割を担うため、店長代理と呼ばれることもあります。
バイトリーダー…アルバイトスタッフの統括としてメンバーをまとめ、スタッフの育成やフォロー、クレーム対応などを行います。
参考記事、 飲食店のバイトリーダーとは? 役割・メリットから育成方法まで徹底解説 飲食店ドットコムもあわせてご覧ください。
時間帯責任者…店長不在時に、時間帯限定で店舗運営の責任者として働きます。スタッフのシフト管理や指示出しなど、一部のマネジメント業務や店舗管理業務を担います。

●大規模店舗

大規模店舗では、小~中規模店舗よりもさらに多くの役職を置くことが一般的です。現場全体だけでなく、セクションごとに管理するチーフや主任が存在します。
複数店舗を担当するエリアマネージャーがいるのは、多数のチェーン店展開をしている大規模店舗ならではの体制です。

チーフスタッフ/主任…現場を取りまとめるリーダーとして働きます。ホール、キッチン、フロントなどで役割が分かれている場合、それぞれの現場のチーフ/主任が管理します。
エリアマネージャー…店長の上の役職として、規模の大きいチェーン店でエリアごとに設定されます。似た役職に、1店舗だけ担当する「店舗責任者」もありますが、エリアマネージャーの場合は、複数店舗のマネジメントが求められることが特徴です。

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役職を与えるだけではだめ?役職制度導入を成功させるための注意点

役職制度を導入する際、知っておきたい注意点があります。それは「役職を与えるだけ」、「本人に任せっぱなし」にしてはいけないということです。制度が形骸化してしまっては、導入する意味がありません。
成功させるために、次の3つのポイントを実行することが重要です。
・期待している役割を明確にして共有する
・目標を定めて達成後のリターンを提示し評価制度と連携する
・育成計画を立てる

●明確なルールと基準の共有

役職を付与する前に、まずは該当スタッフにどのような役割を期待しているか、責任の範囲や業務内容なども含めて明確化し、共有することが重要です。
さらに店舗の運営方針や人材育成計画、店側のビジョンを共有します。それらを達成するための目標を立て、役職のあるスタッフがどう動くかを決定します。
任命後も定期的に評価をフィードバックする、相手からの意見に耳を傾けるなど、フォローを忘れずに行いましょう。

●評価制度との連携

明確な達成目標と達成後のリターンを定めることで、役職制度と評価制度の連携を図りましょう。これらを決める際は、本人と相談しながら行うのが理想です。 目標が不明確なままだと、評価基準への達し方や理想とされる目標の達成方法がわからず、「達成したと思ったのに何も評価が変わらないし、リターンも得られない」と不満が生じてしまいます。これが離職につながる可能性もあるため、注意が必要です。

●役職者の育成方法

役職者を育成する第一歩は、育成計画を立てることです。役職者として、いつまでに、どのようになってほしいか、そのために具体的に何をするかについて、目標や手段を明確化して共有します。
はじめにすべきは、企業理念を浸透させることです。その後、部下育成力やティーチングなどは研修で、役職者として必要なスキルと役割についてはOff-JTで学べるとよいでしょう。さらに、必要に応じて店舗全体の流れや業務をOJTによって理解を深めてもらいましょう。

【すぐに実践できる】役職手当の相場と設定のポイント

役職を与えたら、役職手当を検討する必要があります。
役職者になればより大きな責任を持ち店舗へ貢献してくれるため、その貢献に見合うだけのリターンがないと、モチベーションが維持できないためです。待遇に対する不満が募れば、離職の原因にもなりかねません。
役職手当をつけなくても違法にはなりませんが、制度の導入を成功させるには、役割や仕事に応じた報酬を与えることが重要です。

●役職手当の相場

役職手当はいくらにするのか企業ごとに決めることは可能ですが、ある程度の相場を知っておくと、低すぎる設定や、逆に高すぎる設定になってしまわず安心です。

次に紹介するのは一般的な目安なので、自社の規模や経営状況、人件費比率などにあわせて調整してください。

・店長…3~5万円
・副店長…2~3万円
・チーフ/主任…1万円

●報酬を決める際のポイント

報酬を決める際には、いくつかのポイントがあります。 ・その役職が持つ責任・権限の大きさ、他の役職と比較する ・業務の量や質を考慮する ・評価制度に沿った目標に対しての達成率を見る ・賃金テーブルなどの決められた社内ルールに従う これらを指標に設定を行うと自社に合った制度になるはずです。

まとめ

飲食店における役職制度の導入は、経営者や店長の負担を減らし、効率的な店舗運営につながります。
また、スタッフのモチベーションアップ・定着率の向上や、採用活動の際に他社との差別化にもなるため、人手不足の改善にも役立つでしょう。 ぜひご自身の店に必要な役職制度を取り入れて、組織の活性化を目指してみてはいかがでしょうか。

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この記事の著者
笹倉有起

笹倉有起

ライター

コピーライター、出版社の編集などを経てフリーライターに。紙媒体とWeb媒体の両方で、ワインやコーヒーなどの嗜好系、ビジネス系、日用品や化粧品の業界紙などいろいろ執筆。長野県への旅行にハマっていて、その土地の食べ物を食べるのが好きです。

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