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バイトリーダーに最適な人材とは?
バイトリーダーとは、バイトメンバーの中でトップの立場にあり、他のメンバーの統括やフォローを行う人のこと。店によってはシフトの調整や売上管理、店長やオーナーが不在の時に店の責任者としての任務を果たすなどもしています。 店長やオーナー業務の一部をバイトリーダーに託すと、バイトリーダーの中で、より意欲的に仕事に取り組もうという責任意識が高まる傾向があります。その結果、「進んでメンバーの相談役となり、アルバイトの定着率が高まった」「店舗運営がより円滑に進むようになった」といったメリットがあると報告されています。とはいえ、単に勤務年数が長く、仕事が分かっている人をバイトリーダーにするわけにはいきません。適性のある人材を選定するためにも、以下のポイントを見極めるようにしましょう。
1.業務に対する知識や経験が豊富
アルバイトの教育、的確な業務指示などを行うためには業務知識や経験が必須。ただ雇用年数だけで判断するのではなく、さまざまな業務やポジションで経験を積んだ人を選ぶようにするといいでしょう。
2.アルバイトからの信頼度が高い
リーダーとして指導を行う立場となるので、他のアルバイトスタッフからの信頼度が高いことも重要なポイント。すぐにカッとしたり、イライラしたりする人や「でも」「しかし」など否定語を頻繁に使う人は適任とはいえません。
3.客観的に物事を捉え、臨機応変に行動できる
現場で起こったさまざまなトラブルや問題を解決するためには、私情を挟まずに客観的に物事を捉え、判断し、臨機応変に対応する能力が必要。相手の年次や立場によって態度を変えるような人には向きません。
4.的確に指示・指導内容を伝えられる
「相手に嫌われたくない」と指示があいまいになったり、気を使って注意ができなかったりするようでは、店舗や個人の成長につながりません。自分の考えや指示・指導の内容を的確に伝える力が求められます。
5.意欲・積極性がある
いくら店長やオーナーが「バイトリーダーとしての適性がある」と感じても、本人にリーダーとして積極的に取り組む姿勢がなければ成り立ちません。本人の意思を確認せず、無理やり押し付けるような任命はやめましょう。
バイトリーダーの成長を促すための「教育」も欠かせない!
どんなに優れた人材でも、最初から完璧に業務をこなすのは無理というもの。リーダーとしての役割を担ってもらうためのしっかりとした「育成」が重要です。まずは経営者の「こんな店にしていきたい」という強い思いや、「ここを改善したい」といった経営目標や方針、その実現のために何を大切に行動するのかといった考え方をしっかりと共有し、経営者と同じ視点でお店を見る力を育てていきましょう。
ある程度の業務を一人でこなせるようになったら、シフト管理や店舗の鍵の管理といった、さらに責任ある仕事を任せるようにしましょう。それによって、バイトリーダー自身も「信頼されている」と感じ、意識も意欲もより高まっていくはずです。
バイトリーダーは通常のアルバイトの範疇を超えた任務を負うことになりますから、時給アップはもちろん、スタッフやお客様からも「リーダー」として認識してもらえるような扱いをすることも大切なポイント。とはいえ、あくまでも店のトップは店長やオーナーなので、自分がすべてを取り仕切っても良いのだと勘違いさせないように指導をすることも大切です。
バイトリーダーの活躍がバイト全員のスキルアップにつながる!
バイトリーダーは、店長やオーナーと他のメンバーとのパイプ役を担う重要な存在でもあります。板挟みやトラブル調整など、大変な場面もありますが、そんなときもバイトリーダーが冷静に事態を収拾してくれれば、職場全体の信頼感や連帯感も高まるはずです。 そうした連帯感は、居心地の良さとなり、アルバイトスタッフの定着率アップ、接客スキルの向上にもつながります。その結果、お客様の満足度や集客力アップといった好循環を生むことにもなるでしょう。バイトリーダーと力を合わせて、店舗運営やスタッフ同士のコミュニケーションを円滑にし、一緒に店舗を盛り上げていきましょう。
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