新型コロナウイルスの影響は? 飲食店の状況や対策を調査

5月7日

画像素材:PIXTA
新型コロナウイルス(新型肺炎)の感染拡大による政府の自粛要請を受け、「不要不急」の外出を控える人が増加。飲食店では来店客数の減少や予約のキャンセルといった影響が顕著に出ている。そこで今回の飲食店リサーチでは、新型コロナウイルスによる影響や現状についてアンケート調査。実際に飲食店が行っている対策も紹介していくので、参考にしてほしい。

■調査概要
調査対象:飲食店.COM会員(飲食店経営者・運営者)
回答数:470名
調査期間:2020年2月7日~2020年2月20日
調査方法:インターネット調査
アンケート結果:「飲食店における新型コロナウイルス(新型肺炎)対策」に関するアンケート調査

■回答者について
回答者のうち67.4%が1店舗のみを運営しています。また、東京にある飲食店の割合は54.7%(首都圏の飲食店の割合は72.6%)となっており、こうした背景が結果に影響していると推測されます。

約3割の飲食店が客数減。新型コロナウイルスによる影響は?



まず、新型コロナウイルスによる経営への影響について尋ねた。アンケートを行った時点では、国内での感染地域や患者数が限られていたこともあり、約6割の人が「特に影響はない(61.5%)」と回答している。

一方で影響が出始めていたお店もあり、約3割の人が「来店客数が減った(33.8%)」と回答。また、少数だが「予約のキャンセル件数が増えた(4%)」、「滞在時間が短くなった(2.6%)」という回答も見られるなど、2月の時点からすでに新型コロナウイルスが飲食店の経営に影響を及ぼし始めている様子がうかがえる。

では実際、経営に影響が出始めている店舗では、どのような売上回復の取り組みを行っているのだろうか? 自由回答で得られた取り組みを、いくつかピックアップして紹介する。

■テイクアウトやデリバリーの強化


・ケータリングや宅配の営業の強化(東京都/居酒屋・ダイニングバー/31~50店舗)
・テイクアウト、出張シェフを充実させている。(和歌山県/イタリア料理/1店舗)

外食を控える人が増加している一方で、自宅での食事需要は高まりつつある。そこで、テイクアウトやデリバリーメニューを強化し、売上減少分を補えるよう取り組むのも売上回復手段の一つと言えるだろう。上手く波に乗ることができれば、新型コロナウイルスが収束したあとの売上アップにも貢献してくれるはずだ。SNSなどを積極的に使い、アピールしていこう。

■空いた時間を商品の品質改善に充てる


・時間に余裕ができたので、商品の品質改善に取り組んでいる(大阪府/ラーメン/1店舗)

空いた時間を使って、メニューの改善や開発などに取り組んでいるという回答も。客足が遠のいていることをチャンスと捉え、メニューの開発やスタッフの教育を行い、店全体のパフォーマンスアップにつなげてほしい。

■新型コロナウイルス対策を告知して安心感を促す


・安全確保に向けた取り組みをホームページ上で告知(東京都/フランス料理/1店舗)

店で行っている安全対策をホームページなどでアピールしている、という店舗も複数見られた。徹底したアルコール除菌やマスクの着用など、新型コロナウイルス対策をしっかり行っていることをアピールすれば、客の安心にもつながる。

予防・対策について従業員への周知は? マスク着用の義務付けは?



アンケートでは従業員に対し、新型コロナウイルスの予防や対策に関する周知を行っているか、ということも尋ねた。これに対し、半数以上が「すでに行った(50.9%)」と回答。「これから行う予定(20.4%)」という回答と合わせると、約7割の飲食店で何らかの周知や対策を考えているようだ。


また、新型コロナウイルスの対策としてマスクを着用している人は多いが、飲食店での状況はどうだろうか。従業員のマスク着用について、「義務付けている(6.4%)」「義務ではないが推奨している(26%)」と回答した人は約3割。「とくに推奨はしていない(63%)」という飲食店が最も多かった。

「その他(4.7%)」と回答した人のなかには、「マスクがないので推奨できずにいる状況」という声もあるなど、マスク着用を推奨したいが品薄でできない、という飲食店経営者の苦悩が垣間見れた。

消毒や手洗いうがいなど、マスク以外の新型コロナウイルス対策も




マスクを着用する以外の新型コロナウイルス対策については、44.7%の飲食店が行っていると回答。具体的にどんな対策を行っているのか自由回答形式でうかがったところ、多くの飲食店で「アルコール消毒」や「手洗い・うがい」を徹底していることがわかった。

・アルコール消毒液を設置した。お客様が触りそうな机・椅子はアルコールでふいている(北海道/カフェ/1店舗)
・手洗いの徹底、手指のアルコール消毒、ドアノブなどのアルコール消毒(東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・手洗い及びうがいの徹底、健康チェック表への日々記入。(神奈川県/その他/31~50店舗)

手や指、テーブルのほか、お客さんが触れるドアノブの消毒をこまめに行うという回答も見られた。消毒や手洗いは、普段から行っているお店が多いと思うが、今一度しっかりとスタッフに周知するなどし、徹底してほしい。

また併せて、スタッフの健康状態に気を付けているという回答も。体調不良の人が出勤すれば、万が一ということもあり得る。お客さんに安全かつ気持ちよく過ごしてもらうためにも、熱はないか、咳はしていないかなど、スタッフの健康チェックは必須だ。

さらに、「入店時に手のアルコール消毒をできるだけお願いしている。(愛知県/カフェ/1店舗)」など、新型コロナウイルス対策としてお客さんに協力を求めている店舗も少なくない。手間はかかってしまうが、きちんと新型コロナウイルス対策をしているアピールにもつながるだろう。

新型コロナウイルスの広がりに不安を感じている飲食店経営者も多いと思うが、国や地方自治体などによる支援も広がりつつある。飲食店は、このピンチをチャンスに変えられるよう、まずはできることから始めてほしい。

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