75%の飲食店が融資や支援を受ける予定。緊急事態宣言後の営業状況や資金繰りを調査

5月7日

画像素材:PIXTA
4月16日、緊急事態宣言の対象地域が7都府県から全国へと拡大。飲食店にとって、経験したことのない事態が続いている。そこで今回の「飲食店リサーチ」では、飲食店経営者や運営者を対象に、緊急事態宣言後の営業状況や資金繰りについてアンケートを実施。飲食店のリアルな声をお届けする。

なお、アンケート開始時は緊急事態宣言の対象地域が7都府県に限られていたため、こうした背景も結果に影響していると推測される。

■調査概要
調査対象:飲食店.COM会員(飲食店経営者・運営者)
回答数:596名
調査期間:2020年4月13日~2020年4月17日
調査方法:インターネット調査
アンケート結果:「緊急事態宣言後の営業状況や資金繰りについて」に関するアンケート調査

■回答者について
回答者のうち69.6%が1店舗のみを運営しています。また、東京にある飲食店の割合は54.7%(首都圏の飲食店の割合は72.3%)となっており、こうした背景が結果に影響していると推測されます。

緊急事態宣言下では、約4割の飲食店が休業を選択


緊急事態宣言の影響は飲食店にとっても大きく、自治体から休業や営業時間の短縮を要請されている店舗も多い。例えば、東京都では、バーに休業要請が、飲食店・料理店・喫茶店・居酒屋に営業時間短縮要請が出されている。

今回のアンケートでも緊急事態宣言対象エリアに該当(回答日時点)し、緊急事態措置として休業または短縮営業を要請される(あるいはされる予定)という店舗は、89.7%にも及んでいる。

続いて、休業または営業時間短縮要請の対象となる飲食店に対し、実際に要請を実施するかどうかについて尋ねた。

すると、「営業時間を短縮する」(43.2%)、「休業する」(40%)など、要請に協力的な姿勢を見せる飲食店が大多数を占める結果に。一部では、「テイクアウト販売のみを行う」(6.8%)や「デリバリー販売のみを行う」(1.1%)など、中食業界へシフトする動きも見られた。一方で、ごく少数ではあるが「通常通り営業を続ける」(2.1%)という回答も得られている。

「休業や時短営業を要請するなら補償を」の声


続いて尋ねたのが、緊急事態宣言を出した政府・自治体の判断や対応について。飲食店経営者や運営者は、現在の状況をどのように感じているのだろうか。

■休業や営業時間の短縮を要請するなら補償も


・指示・要請に従うべきだと思うが、一方的過ぎる気がする要請指示と保証をセットにしていただきたい。また、動きが遅く具体性に欠ける(千葉県/カフェ|テイクアウト|お弁当・惣菜・デリ/1店舗)
・営業時間の短縮や休業などの対策には喜んで協力するが、その損失をしっかりと補填してもらわないと、やっただけ損する。保健衛生も大事だが、自身の生計も必死(東京都/バー|その他/2店舗)
・自粛要請は理解出来ますが、その事に対しての補償が不十分だと思います。(東京都/その他|イタリア料理|バー|居酒屋・ダイニングバー/6~10店舗)

目立っていたのが、「休業や営業時間の短縮を要請するなら補償を」の声。要請事態に対しては理解を示す声が多いものの、それに伴う補償が十分でないことに不満を感じている人は多い。また、給付がある都道府県の飲食店でも対象外となってしまう場合もあるなど、厳しい現状を訴える声が聞かれた。

■本音は休業したいが、生活のために営業せざるをえない実情


・出来れば身の安全の為に休業したいが、生活に支障が出るので、営業するしかない。経済的な保証がないのなら、休むわけにはいかない。政府に頼っていたら時間がかかるので、自分達で何とかするしかないのが現状。(東京都/フランス料理|イタリア料理|洋食/1店舗)
・このまま時短営業をしていてもいいのか、不安と疑問が残る。生活の為には、休業出来ない。しかし、その一人一人の考えが終息が遅くなるのではというふうにも...(東京都/フランス料理/1店舗)

新型コロナ感染のリスクがあるなか、店を開けていいのか不安の声も。本音では休業したいものの、政府や自治体による補償が十分でないことから、生活のために営業継続を選択する飲食店も少なくないようだ。

75%の飲食店が、何らかの支援を受ける予定


新型コロナの影響を受けた企業を助けようと、行政や金融機関が様々な支援策を発表してる。そこで続いては、営業継続のため行政や金融機関が行う融資や補助金・助成金、給付金などの支援を受ける予定があるか否かについて尋ねた。

すると、ほとんどの人が「はい」(75%)と回答する結果に。「いいえ」と回答した人はわずか4.4%で、「検討中」と回答した人も20.6%いた。では、こうした行政や金融機関などの経済支援を受ける予定の人は、具体的にどのような支援を受ける予定なのだろうか。

アンケート(複数回答可)によると、最も多かったのは「政府による100万~200万円給付」(60.7%)。新型コロナの影響を受けた法人に最大200万円、個人事業主に最大100万円を給付するという支援策で、29.9%の人が選択した「持続化給付金」も同様の支援策に当たる。

次いで多かったのが、休業手当の一部を助成する「雇用調整助成金」(39.1%)や、特別利子補給制度と併用することで実質無利子化を図る「生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付(36.8%)」だ。

また東京都では、現時点で「感染拡大防止協力金」の申請受付もすでにスタートしている。休業や営業時間短縮の協力要請に応じている飲食店が対象となるため、申請を検討する事業者も多いだろう。

こうした支援策について多くの飲食店では、「ニュース」「インターネット」「同業者」などから情報収集をしているようだが、「内容が複雑でわかりにくい」という声が目立った。なかには、社労士や税理士に相談しながら申請を進めている店舗もあるようなので、参考にしてほしい。

経済支援を受けることも検討しつつ、家賃交渉などで資金繰りに努力


最後に、資金繰り面での工夫について聞いたところ、各店様々な工夫をしていることがわかった。いくつかピックアップして紹介する。

・仕入れを減らして、ロスになりやすい食材はなるべく使わないようにしている。(東京都/和食/1店舗)
・人件費削減。大家さんに家賃の減額交渉。(東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・休業しても水道光熱費と従業員の給与を1割負担(給付金受けれたらだが)そして家賃、他経費考えて、毎月350万の支出がある。現状の資金では持って1年だとみている。その間の状況によっては別新事業を視野に入れている。(東京都/居酒屋・ダイニングバー/3~5店舗)

とくに目立ったのが「家賃交渉をしている」という声。飲食店の経費のなかでも大きな割合を占める家賃が重くのしかかっているという店舗は多い。無駄な経費や人件費の削減などと合わせて、家賃交渉についても検討が必要だろう。

新型コロナ関連の支援策については、日々情報が更新されているため、最新のものを確認することが大切だ。わかりづらい面もあるが、あきらめずに情報収集を行い、この危機を乗り越えてほしい。

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