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今からできる飲食店の「熱中症対策」。夏の暑い厨房を乗り切るカギとは?

2019年6月27日(2023年6月9日更新)

今からできる飲食店の「熱中症対策」。夏の暑い厨房を乗り切るカギとは?

画像素材:PIXTA


暑い夏がすぐ間近まで迫ってきていますが、厨房の熱中症対策は済んでいますか? 夏の厨房は熱がこもりやすく、熱中症が起こりやすい環境です。今回は、飲食店でできる熱中症対策をご紹介します。本格的に暑くなる前に、スタッフ間で熱中症に対する意識を共有し、対策をたてておきましょう。

厨房で熱中症が起きやすいのはなぜ?

熱中症は、体内の水分や塩分が不足し、身体に熱がこもってしまうことで引き起こされる症状で、重度になると命にかかわることもあります。

その原因となるのが「環境」や「体調」です。特に、「高温多湿で、輻射熱があり、風がほとんどない環境」は、熱中症を起こしやすいとされています。風通しの悪い室内にあり、コンロやオーブンで常に調理を行っている厨房は、湿度や温度が高く、まさに熱中症が起きやすい環境といえるでしょう。

飲食店は、エアコンなどの空調を整備するとともに、フードや換気扇などによる換気を充分にしてください。

熱中症を防ぐカギとは?

熱中症を防ぐには、環境面を整えるだけでなく、体調面の管理も重要です。寝不足や疲れた状態での作業は、熱中症のリスクを高めることになります。そこでポイントとなるのが、「スタッフ間の意識の共有」です。スタッフ全員で体調管理を意識し、熱中症を予防するためのルールを作りましょう。

■体調を管理する
・朝食を食べる
眠っている間に汗をかくため、起床時に軽い脱水状態に陥っていることがあります。また、熱中症を起こさないためには、塩分も必要です。水分・塩分を補給するために、朝食を取るようにしてください。

・過度の飲酒を避け、睡眠を十分にとる
アルコールには利尿作用があるため、過度に摂取すると脱水を招くことがあります。二日酔いになるほどの飲酒には注意しましょう。また、睡眠不足も熱中症の原因になるので、十分な睡眠時間を確保してください。

■調理作業中の注意点
熱中症は、気温の高い午後に多く起きると言われていますが、人の身体は午前中、軽い脱水状態にあります。午前中に作業する際も、水分の摂取を意識しましょう。

また、ピーク時に作業するときも注意が必要です。コンロの使用による室温の上昇に加え、慌ただしく作業するため体温も上がります。対策としては、15分おきなど、こまめに水分を取ること。オープンキッチンなど、お客様の前で水分が取りづらい場合は、あらかじめ水分を取る場所を決めておきましょう。

■調理作業中の注意点
コックコートは空気が通りにくく、身体の熱が内にこもってしまいがちです。火傷やケガを防ぐため、作業中はしっかり着ないといけませんが、熱中症の原因になることがあります。休憩時は、出来るだけ脱いで身体を冷気にあてるようにしましょう。

また、熱中症を防ぐためには、水分だけでなく、塩分も必要です。休憩中に塩飴や塩タブレットなどを食べ、塩分を摂取しましょう。

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画像素材:PIXTA


熱中症の応急手当

自分や周りのスタッフが熱中症だと思ったら、すぐに対応しましょう。熱中症が疑われる症状は、以下の通りです。

・めまいや立ちくらみがある
・筋肉痛や脚をつったりする
・汗をふいても大量に出てくる
・頭痛や吐き気がある
・嘔吐する
・つかれて全身がだるい

当てはまる症状がある、おかしいと思ったら、風がよく通る涼しいところに移動し、衣服をゆるめて身体を休めましょう。また、自力で水分が飲めるようなら、塩分の入ったスポーツ飲料、食塩水、経口補水液などを飲んでください。

意識障害やけいれんなどといった症状が見られる場合は、すぐ救急車を呼び、涼しい所で身体を冷やします。熱中症の応急処置については、環境省の「熱中症予防情報サイト」が参考になるので、一度スタッフ全員で確認しておくといいでしょう。

身体がまだ暑さに慣れていない時期は、熱中症が起こりやすいと言われています。空調や換気設備の掃除・点検、スタッフ間のルールづくり、塩タブレットや塩分入りドリンクの用意など、本格的な夏が来る前に、熱中症対策を進めていきましょう。


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