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そもそも「採用基準」って何?
採用基準とは、必要な人材を採用するための指標のことを指します。どんな人材を採用したいかを明確化するのはもちろんのこと、採用担当や面接担当が複数いる場合、選考や採用の偏りやバラつきを防ぐためにも有効です。採用基準が曖昧だと、採用後のミスマッチや逆に採用すべき人材を逃してしまう可能性も高まります。採用基準を決めるための4つのポイント
では、実際どのようにして基準を定めれば良いのでしょうか。次の4つの項目をポイント軸に考えてみましょう。(1)採用の目的を明確にする
まずは、採用の目的を明確にしましょう。例えば、管理職など特定のポジションのスタッフが退職するため同等の役割を担える人材を採用したい、卒業シーズンで学生アルバイトが辞めてしまうため補填する必要がある、業務拡大やサービス向上のため人材を増やしたい、などが考えられるでしょう。こうしたさまざまな背景により、重視したい採用基準が異なってくるため、明確にし、担当者同士で共有しておくことが重要になります。(2)必要なスキルや条件を明確にする
採用の目的を明確化したら、次は採用に欠かせないと思われるスキルや条件を洗い出しましょう。「店長の経験が3年以上」「イタリアンの調理経験が2年以上」「日本料理店経験者」などできるだけ具体的に設定すると、採用するときに判断しやすくなります。アルバイトや未経験者を採用する場合は、コミュニケーション能力、協調性、自発性があるかなどを基準に面接や選考すると良いでしょう。(3)コンピテンシーモデルを作成する
コンピテンシーとは、高い成果を出す人材に共通する志向や行動特性のことをいいます。成果そのものではなく、成果につながる行動特性や思考です。理想は、実際に自店で活躍している、もしくは過去に活躍した優秀な何人かのスタッフを分析し、自店にマッチした人材を獲得するために有効な「コンピテンシーモデル」を作成すること。ペルソナを設定するようなイメージです。具体的には、自社で活躍したスタッフの性格、特長、行動特性などを集めて分析し、「モデル」を作成します。このときも「行動そのもの」ではなく「なぜそのような行動をとったか」という思考の部分に着目し、分析するようにしましょう。選考の際にはそのモデルに近い、もしくは共通項がある人材であるかどうかを基準とします。
(4)他店の求人募集要項と比較してみる
採用基準が高すぎると、思うように応募がない、採用までにいたらないという状態に陥ることも。また、活躍できるポテンシャルがある人材を見逃す可能性も高くなってしまいます。採用基準が明確化してきたら、同業態や同規模の店の求人情報などをチェックし、比較してみるのもおすすめです。自店の採用基準を見つめなおすきっかけにつながります。採用基準を決める際に注意したいことは?
現在、雇用対策法で採用基準に含めることが禁止されている事項があります。例えば、例外として年齢制限が認められる場合を覗き、採用のときに年齢制限を行うことは禁止されています。そのほか、性別、身長、体重、障害や病気の有無、といった項目も採用基準に含めることが禁じられています。詳細は 厚生労働省のHPなどで確認できますので、採用活動を行う前に目を通し、頭に入れておきましょう。いくら優秀な人材でも、自店にマッチしなければ意味がありません。これらを参考に、ぴったりな人材を採用するための採用基準を改めて作成してみてはいかがでしょうか。
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