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ミドル・シニアスタッフはモチベーションが低いと言われがちな理由
ミドル・シニアスタッフは転職や再就職で入社するのが一般的です。そのため、これまでの職場で得られていた肩書きや責任、役割を失ってモチベーションが低下しているケースが見られます。部下や後輩から頼られることがなくなったり、それまでと比較して周囲からの期待が高くないと感じてしまったり、年下の従業員が上司になってやりづらさを感じたり、周囲となじめなかったりすることは、ミドル・シニアスタッフのモチベーションを削ぐ原因となります。また、年齢を重ねたことで気力・体力が低下するのも、モチベーションダウンと関係しているでしょう。
モチベーションをアップさせる方法
ミドル・シニアスタッフのモチベーションを高めるにはどうすればいいのでしょうか。■短期で実現しやすい個人目標を定める
3か月や半期など、短いスパンでの個人目標を設定してもらいましょう。WILL(したいこと)・CAN(できること)・MUST(期待されていること)の3つを軸にすると、目標や行動計画を立てやすくなります。そこから実現可能な目標を掲げることで日々の仕事のモチベーションが高まります。■業務の「やらされ感」をなくす
日々の仕事の中で本人に選択肢を与え、自分で「選ばせる」ことも大事です。「やらされ感」が緩和されれば、やる気を失わずに続けやすくなります。また、ミドル・シニアスタッフの処遇を一律にするのではなく、貢献度や成果が高くなった場合には正当に評価することが大切です。
■人材育成に携わるポジションに就かせる
ミドル・シニアスタッフの経験や知識を活かせるテーマで、人材育成を担当させるのもおすすめです。調理経験があるスタッフなら、若手の考案した新メニューを実際に作ってもらうのもいいでしょう。こうした連携は、ミドル・シニアスタッフのモチベーションを向上させるだけでなく、若手との信頼関係の構築にも役立ちます。■個人の希望・適性に合わせた業務でミスマッチを減らす
体調・体力の問題、介護などの家庭の事情で長時間働くのが難しい、ホールで接客をするよりもキッチンで黙々と作業していたいなど、スタッフによって希望や適性は異なります。業務とスタッフのミスマッチを防げるよう、できる限り本人の希望や事情に耳を傾け、長く働きやすい配置を考えましょう。テクノロジーの進化でスキルが陳腐化する業界とは違い、飲食業界では言うまでもなく、経験・知識は非常に役に立つという点でも強みを発揮できる配置をすることには意味があります。
■期待や信頼を示す
それまでの人生で部下や後輩から頼られるのに慣れていたミドル・シニアスタッフには、周囲が「期待している」「頼りにしている」という態度で接するのが効果的です。期待や信頼に応えようという気持ちがやる気に繋がります。ミドル・シニアスタッフを指揮する責任者や店長への指導も重要
責任者や店長がミドル・シニアスタッフよりも若い場合、双方が「コミュニケーションを取りにくい」と思っている可能性があります。責任者や店長に、年上の部下のマネジメントについて学ぶ機会を与えましょう。基本的なコミュニケーションのポイントのほか、年上の部下のプライドを傷つけず指示を出したり、指摘をしたりする方法を学ばせることで、責任者・店長がミドル・シニアスタッフのモチベーションを削ぐ機会を減らせます。
ミドル・シニア人材の活用は、深刻な人手不足に陥るこれからの時代のカギとなります。また、2025年4月からは65歳までの継続雇用制度が義務化されるため、定年を超えても働き続けたいと希望する従業員全員を65歳まで雇用する必要があります。経営者はミドル・シニアスタッフとの関わり方を考える時期に来ています。ミドル・シニアスタッフのモチベーションを高める方法を知り、すべてのスタッフが気持ちよく働ける環境をつくりましょう。
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