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採用ブランディングの手法としてストーリーをつくると効果的
飲食店がSNSやHPでの採用ブランディングとして活用していきたいのが「店のストーリー」です。ストーリーとは、直訳すると「物語」「脚本」「話」。企業やブランドの歴史、商品の誕生秘話などがわかりやすい例です。ストーリーを打ち出すと、お店の魅力が伝わりやすくなるとともに他店との差別化ができるようになるため、求職者は働く自分をイメージしやすくなります。
飲食店においては、次のような視点に立つと、ストーリーがつくりやすくなります。
・創業のストーリー
・提供する料理への想い
・どのような想いを持ちお客さまを迎えているか
・どのような店を目指しているか
・社会に貢献するためにどのような取り組みをしているか
それでは、採用ブランディングに役立つストーリーの作り方を紹介していきます。
ブランディングに役立つ「ストーリー」の作り方
「ストーリーを作る」と聞くと、何か特別な特徴がなければいけないと思ってしまいがちですが、そんなことはありません。どんな店や企業でもストーリーを作ることは可能です。1)特徴を洗い出す
まずはストーリーとなる材料を見つけるために、店の特徴を洗い出しましょう。あまり深く考えず、また、数の制限などもせずに思いつくまま、最大限挙げてみるのがコツです。 次のように進めてみましょう。・理念は?どのような想いで仕事をしているか?
例:自然派ワインの魅力を伝えたい、日常を忘れて食事の時間を楽しんでほしい
・どのような経営者やスタッフがいるか?
例:オーナーはイタリアで修行経験あり。ワインに詳しい。食べることが好きで向上心のあるスタッフ。落ち着いた雰囲気の接客をするスタッフが多い。
・どのようなお客さまが多いか?
例:周辺に勤務するOLやサラリーマン。気さくに話してくれる常連も多い。
・どのような料理やドリンクを提供しているか?
例:自然派ワインとそれに合う創作イタリアン。ワインは厳選したワイナリーからオーナーが直接仕入れている。
・どのようなコンセプト・雰囲気の店舗か?
例:気軽に立ち寄れる隠れ家風バル
・働く環境や立地
例:〇〇駅から徒歩5分、ワインの研修制度あり
2)店の歴史を追ってみる
創業時から現在に至るまでの店の歴史を時系列でまとめてみるのもよいでしょう。会社や店の歴史を紐解くことで、経営者自身も見えていなかった強みに気づくこともあるかもしれません。3)強みをみつける
1や2でみつけた特徴をつなげていくとストーリーを作ることができます。軸をつくり、「これが店の強みだ」というものをつなげていくとよいでしょう。前述した例であれば、「本場のワインや食にふれながら、向上心あるスタッフと共に切磋琢磨しながら成長することができる」などが考えられます。4)ストーリーとしてつなげる
前述した特徴をもとに組み立てると以下のようなストーリー例が考えられます。「自然派ワインの魅力を伝えたいと始めた店。オーナーが自ら足を運び仕入れている自然派ワインとそれに合う創作イタリアンを提供している。仕事後にほっとひといきつけるような隠れ家風バルで、気さくに話してくれる常連さんも多く、ワインや食の話で話が盛り上がることも。スタッフは皆ワインも食べることも大好き。本場のワインや料理にふれて勉強しながら、日々楽しく働いている。ワインの研修制度あり。向上心あるスタッフと切磋琢磨しながら大きく成長することができる。」
ストーリーを作成後は、求人広告やHPに載せるほか、SNSやHPで積極的にアピールしていくとよいでしょう。今回の例であれば、ワインの研修会の様子や、こだわりの自然派ワインの写真を添えて紹介できるとよいでしょう。
採用活動でどのように店舗をアピールしたらいいか迷っているという方は、ぜひ「ストーリー」の視点に立つ方法を取り入れてみてください。
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