消費税増税、消費者は「気にする」が7割近く。増税への反応と飲食店の対策を分析

5月9日

画像素材:PIXTA
2019年10月の消費税増税まで半年を切った。今回は8%から10%への増税だけでなく、軽減税率の適用もあるため、消費者動向にどう影響するか気にかかっている飲食店は多いだろう。「ホットペッパーグルメ外食総研」では、消費者に対して「増税と飲食料品への軽減税率適用と食生活の変化」についてのアンケートを実施している。その結果と「飲食店リサーチ」のアンケートをもとに、増税に対する消費者の反応と飲食店の対策を分析した。

若い世代ほど増税を気にしている


外食・酒類を除く飲食料品(惣菜など加工品を含む)に軽減税率が適用されることを示した上で「食事をする時に税率8%と10%の差である2%を気にするか」という質問をした。

食事をする際に、消費税と軽減税率の差2%を気にするか
「気にする」と「やや気にする」を合計すると67.4%となり、7割近い人が増税を意識していることがわかった。男女別・年代別に見ると、女性の方が男性より「気にする」傾向にあり、年代では若い世代ほど「気にする」傾向にあるようだ。「気にする」と「やや気にする」の合計が最も高いのは20代女性で78.3%、「気にする」と「やや気にする」の合計が最も少ないのは60代男性で54.4%であった。

夫婦ふたりの夕飯では、テイクアウトや出前は「あり」


消費税増税にあたり、「飲食店で外食(消費税10%)せずに、テイクアウトや出前(消費税8%)を選ぶ機会が増えると思う食事の種類や相手」を質問した。


消費税増税にあたり、飲食店で外食せずに、軽減税率が適用されるテイクアウトや出前を選ぶ機会が増えると思う食事の種類や相手
食事の種類では「夕食」が最も多かったが、28.9%と3割弱に留まった。食事の相手では、「夫婦ふたりの食事」が23.6%で最も多かった。気の置けない夫婦間だからこそ、簡単に済ませても良いという気持ちの表れだろう。一方で、食事の相手が「恋人や異性の友人と二人の食事」の場合でも、20代女性で20.3%、20代男性で17.2%が、テイクアウトや出前を選ぶ機会が増えそうと回答した。いわゆるデートであっても手頃に食事を楽しみたいという若い世代の思いが表れる結果になった。

6割を超える飲食店が増税に合わせて値上げを準備


飲食店は、増税をどう見ているのだろうか。飲食店リサーチのアンケート結果をもとにお伝えする。

「増税に合わせて値上げを予定しているか」という質問に対し、62.1%の飲食店が値上げを予定していると回答した。



原材料費の値上げや人件費の問題から値上げに踏み切るケースもあるだろうが、すでに6割を超える飲食店が値上げを決めている背景には、2014年の5%から8%への増税時の経験があるようだ。

2014年当時は約6割の飲食店がメニュー価格の値上げを実施したとされているが、値上げしたことで「売上が減少するなどの悪影響があったか?」を尋ねると、「影響があった」と回答したのは34.1%に留まり、過半数以上は「売上への影響を感じなかった」と回答した。また、「影響があった」と回答した店舗であっても、39.7%は「1~3か月程度で売上への影響は収まった」と回答した。今回も同じような消費者動向になると予想し、値上げを決断したと考えられる。

値上げのタイミングを図るなど、早々に対策をスタート


では、増税と軽減税率を控え、飲食店はどんな準備や対策をしているのだろうか。具体的には下記のような動きがみられている。

・増税前から徐々にメニューを値上げする
・早めにメニューを「外税表記へ変更」する
・軽減税率対応のレジを購入

お客さまに増税の負担感を与えないための策を練るのはもちろんのこと、消費税8%商品と10%商品を扱うことになる店舗は、軽減税率対応レジの導入が欠かせない。これに関しては国が補助金を用意しているため、自店が対象になるかチェックしてみると良いだろう。

軽減税率の導入をきっかけに、テイクアウト・出前をスタートする店舗も


増税対策のひとつとして、テイクアウトや出前を強化したり、導入したりする店舗も少なくないようだ。

テイクアウトは比較的導入しやすく、接客の負荷が少ない、売上を底上げできるといったメリットがある。消費者動向にはテイクアウトや出前への前向きな姿勢が出ているため、経営にプラスに働く対策になるだろう。

そして出前市場もまた、盛り上がりを見せている。昨年の2018年は出前市場が4,048億円となり、前年比5.9%増となった。(エヌピーディー・ジャパン株式会社調べ

出前を強化したり導入したりする場合は、自店のターゲットを見直すことが重要になる。若い世代はWebサイトやアプリで注文するのに対し、50代以上になると直接店舗に電話をし、出前を依頼する割合がまだまだ多いことがわかっている。どんな受注方法なら間口を広げられるかを考えてみるべきだろう。また、テイクアウト・出前ともに、店舗の混雑時にどう対応するかは課題になりがちであるため、前もって考えておきたいところだ。

増税が始まる10月以降、経営面、オペレーション面で問題が出ないよう、少しずつ準備をしておくことをおすすめする。

<調査結果引用元>
「消費税引き上げ時の飲食店の対応」に関するアンケート調査
増税と飲食料品への軽減税率適用と食生活の変化

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