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飲食業界の人材採用はまさに「競争」状態!
先日、厚生労働省が公開した「職業別一般職業紹介状況[実数](常用/含パート) 2022年5月」によると、飲食物調理の職業(調理スタッフ等)などの有効求人倍率は2.47倍、そして接客・給仕の職業(ホールスタッフ等)は 2.61 倍。他の職種との平均(1.06倍)と比べても高く、まさに「優秀な働き手を求めて飲食店同士が競争している」状態だといえます。飲食業界の人材採用が難しくなる中、求職者に「応募してみよう」と思ってもらうために重要なのは、求人広告から求職者が「不安」「面倒」だと考える要素を、できる限り取り除いていくことです。さっそく、そのポイントをご紹介します。
求職者に応募を躊躇させないために
1.「勤務時間」は明確に、フレキシブルに!飲食業界は勤務時間が変動しやすいため、多くの求職者は「仕事と自分時間の両立が可能かどうか」と考えています。シフトや休日の選択に自由は効くのか、残業はどのくらいあるのか、といった情報はできる限り具体的に提示しましょう。また、パート・アルバイト募集であれば、短時間、昼間のみ、夕方のみなど学生や主婦が「スキマ時間」を活用できるシフトを設けると、応募しやすくなります。
2.お店の「雰囲気」まで伝える内容に!
応募を決めるポイントに「職場の雰囲気」や「人間関係」を挙げる人は少なくありません。どんな人が働いているのか、スタッフ同士の仲の良さ、面倒見の良さなどが伝わるよう、写真を活用するなどして伝えていきましょう。
3.給与は手取り額までしっかりと明記を!
選択の重要ポイントとなる給与は、ただ、時給や月給を提示するだけでなく、残業代などさまざまな手当を含んだ手取り額をきちんと明示することがオススメ。社員募集の場合は具体的な年収例も出すことで、求職者は自分の将来像を描きやすくなります。
応募→面接までの「ひと工夫」が面接キャンセルを防ぐ!
採用活動を進めていくと、面接日程を決めたのに「当日キャンセルされた」「予定の時間になっても面接に来ない」というケースも起きます。競争率の高い飲食業界の人材採用では、何事も「最短・最速」で行うことが重要。応募電話やメールへの応対・返信はもちろん、面接の日程も応募者の都合を考慮しつつも、なるべく最速日で設定しましょう。
ここで気を付けたいのは、面接までの日程が短いということは、履歴書などの準備時間が少なくなるということ。写真を撮り、志望動機を書く……という準備への負担感は大きくなります。
思い切って「履歴書不要」にするのも面接キャンセルを防ぐ一つの手段です。面接には身分証明書を持って来てもらい、その場で必要な情報を記入してもらう形式にすれば、応募者の負担を軽減できます。
体力的にきつい、労働時間が長いといったイメージから、なかなか人材が集まりにくい飲食業界ですが、求人内容や応募の手続きを少し見直すだけで応募者が増える可能性は十分にあります!できることから見直してみましょう。
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