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飲食店で求められるオールマイティーな人材
キッチンしかできない、ホールしかできないというスタッフが多ければ、それだけ人材を増やさなくてはならず、人件費を圧迫してしまいます。特に今回のコロナ禍のように売り上げが激減するような状況で、これまでスタッフが4人必要だったところを3人や2人で回すことができれば、コスト削減につながります。採用活動では、キッチンのみ、ホールのみという人材は募集しないという企業もあり、オールマイティーな人材を採用の条件とする飲食店は少なくありません。オールマイティーな人材を採用するには?
■採用したい人材を明確にする
オールマイティーな人材を採用するには、まず採用基準をできる限り明確にすることが必要です。飲食店においてオールマイティーな人材とは、キッチン、ホール・会計業務をすべてこなせることが条件となります。加えて、PCでの事務作業やSNS運用といった広報業務などもこなせる人材を求める経営者もいるでしょう。店舗によって、「接客がメインで簡単な調理をしてほしい」「調理スキルがある人材に接客もしてほしい」「マネージャー候補としてすべての業務をこなせるようになってほしい」「PC操作が得意」など求めるものが違うと思いますので、その基準を明確にしましょう。
また、採用したい人材を明確にするだけでなく、募集時や面接時に、仕事内容を応募者に具体的に説明することが大切です。調理と接客の仕事の割合はおよそどれくらいか、調理はシェフの補佐なのか、メインのメニューも作れるようになってほしいのか、事務作業もお願いしたい場合なども、きちんと説明をしておきましょう。
■コミュニケーション能力はあるか、臨機応変に対応できる人材か見極める
接客も調理もこなしてほしい場合、スタッフにはコミュニケーション能力が求められます。接客で必要なのはもちろんですが、現場をうまく回すには、スタッフ同士でコミュニケーションをとることも大切です。また、臨機応変に動く能力も必要です。面接での受け答えや、これまでの経験をよく聞いて判断しましょう。既存スタッフはどう育成したらいい?
既存のスタッフを育成するのもひとつの方法です。その場合は、主に2点、注意が必要です。入社時に調理なら調理、接客なら接客という募集内容を見て入社したスタッフは特に、突然「調理もお願いしたいんだけど」「接客もお願いしたいんだけど」などと言われると戸惑ってしまいます。なぜオールマイティーな人材を増やしたいのか、店の状況など最初に説明してから本人の意向を聞くのがよいでしょう。また、そもそも現在の仕事に不安や悩みを抱えていれば、新しい仕事を覚えることが難しいかもしれません。悩みなどはないか事前にコミュニケーションをとり、問題ないと確認をする、もしくはスタッフの悩みを解消してから新たな仕事に取り組んでもらうのが良いでしょう。
また、突然両方の仕事をさせるのではなく、新たに調理をしてもらうならドリンク作りやお通しの盛り付けなどの簡単なものから、新たに接客をしてもらうなら、料理の提供などからしてもらうとスムースでしょう。
もう1点気をつけたいのは、スタッフの負担が増えてしまうことです。調理と接客、事務作業など今までやっていなかったこともしなくてはいけなくなり「仕事が増えた」と不満を持つスタッフがいても当然です。そこはしっかりと給与に反映するなどで、スタッフのモチベーションが下がらないように配慮することが必要です。
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